ツイスターは、1996年公開のアメリカ合衆国の映画。アメリカの竜巻多発地帯を舞台として、竜巻に極限まで接近し、危険な観測に挑む竜巻研究者夫婦の姿を描いた。「ジュラシック・パーク」「フォレスト・ガンプ 一期一会」などの世界最高のSFX工房I.L.M.がCGIを駆使して手掛けた、竜巻の映像と音響の迫力が圧巻。監督は「スピード」のヤン・デ・ボン。脚本は「ジュラシック・パーク」「コンゴ」などの原作者でもある作家のマイケル・クライトンが妻のアン=マリー・クライトンと共同で執筆。
ツイスター 映画批評・評価・考察
ツイスター(原題:Twister)
脚本:29点
演技・演出:16点
撮影・美術:20点
編集:9点
音響・音楽:10点
合計84点
1990年代の傑作パニック・ドラマ、この映画の大成功で様々な竜巻映画が製作されるようになりました。〇〇ストームのタイトル映画や、『シャークネード』も元は今作の影響によるものです。監督はヤン・デ・ボン、『スピード』が大ヒットしその名を一躍有名にしました。もともと撮影監督で敏腕を振るっていた方です。例えば、『ブラック・レイン』『ダイ・ハード』『氷の微笑』などの撮影監督を務めています。『フラットライナーズ』のような特殊な映画も撮影していますので、アクションに留まらない監督ですね。また、撮影監督時代に大物監督とチームを組んだことで多くを学び、その結果として監督としての手腕も発揮されたのではないかと思います。
ヤン・デ・ボン監督作品の特徴としては、スピード感とテンポの良さに人間ドラマをコンパクトに挿入しているところでしょうか。それがあっていい感じに感情移入できる作品に仕上がっています。
今作品はAmzonプライムで見ました。
ツイスター あらすじ(ネタバレ)
竜巻を追う観測チームを率いる女性、ジョー・ハーディング(ヘレン・ハント)は、幼い頃に父親をすさまじい竜巻によって亡くしていた。その彼女を夫のビル(ビル・パクストン)が恋人のメリッサ(ジャミー・ガーツ)を連れ、離婚届けにサインを貰うために訪ねて来た。だが、ジョーに「ドロシー」と名付けられた竜巻観測機を見せられると、ビルの心は騒いだ。それはかつて、彼がジョーたちと同じ竜巻観測者だった頃に考案した機械で、軽い金属球を竜巻の中心に放出し、いまだ知られていない竜巻の内部の動きを調べるものだった。彼が研究半ばでうっちゃったものを、ジョーたちが完成させたのだ。ビルは成り行きからジョーたちのチームに同行することに。竜巻を追うのは彼らだけではなく、彼らの昔の仲間だったジョーナス(ケーリー・エルウェス)も豊富な資金にものを言わせ、ビルのアイディアを盗用した観測機を持って追っていた。自慢げに観測機をマスコミに披露する彼に、ビルは闘志を燃やした。2つのチームは激しい競り合いを演じたが、竜巻の追跡には天性の才能を持つビルたちが一歩先んじていた。小道を走るジョーとビルを、進路を変えた竜巻が襲う。2人は小さな橋の下に身をかがめて難を避けたが、「ドロシー」は車とも竜巻の餌食に。残りは3台。ジョーとビルはメリッサの車に移り、なおも竜巻を追う。湖水の水を吸い上げ、牛をも巻き込む竜巻は、合体してさらに巨大化していく。一行はワキタの町のジョーの叔母メグ(ロイス・スミス)を訪ねてしばしの憩いをとった。ビルは既に本来の目的を忘れ、竜巻チェイスに熱中していた。彼らの追跡はさらに続く。だが、その必死の努力をあざ笑うかのように、竜巻は「ドロシー」を叩き壊していく。氷雨の中、絶望に囚われそうになるジョーを励ますビル。その夜、ジョーは離婚届けにサインすることを決意した。だが一行が泊まった街にも竜巻は襲いかかってきた。ドライブイン・シアターのガレージで難を避けたジョーたちに、さらに恐ろしい報せが届いた。ワキタが竜巻に襲われたというのだ。メグの救出に向かおうとするビルに、メリッサはこれ以上ついていけない、と別れを告げる。ワキタの街は廃墟と化し、メグの家は崩壊寸前だった。ジョーとビルは、間一髪のところで中からメグを救出した。苦しい息の下からメグはジョーに、激励の言葉を送った。ジョーは、メグの家にあった風車の羽をヒントに、「ドロシー」に対する有効なアイディアを思いつく。アルミ缶を切って加工した羽を観測球に付けるのだ。一行は、今や最大級に成長した竜巻に挑んでいった。ジョーナスも後を追うが、ビルたちの助言も聞かずに突っ込み、犠牲となった。ビルとジョーは竜巻の進路に先回りし、「ドロシー」が中心部に来るように設置した。ジョーのアイディアは成功し、データが次々と送られてきた。だが、逃げ遅れた2人を竜巻が襲う。彼らは暴風の中、農家の小屋に体を縛りつけて竜巻が通過するのを待ち、九死に一生を得た。
ツイスター スタッフ
監督:ヤン・デ・ボン
脚本:マイケル・クライトン,アン・マリー・マーティン
製作:キャスリーン・ケネディ,イアン・ブライス,マイケル・クライトン
製作総指揮:ローリー・マクドナルド,ジェラルド・R・モーレン,ウォルター・F・パークス,グレン・サロウム,スティーヴン・スピルバーグ
音楽:マーク・マンシーナ
主題歌:ヴァン・ヘイレン – 『Humans Being』
撮影:ジャック・N・グリーン
編集:マイケル・カーン
製作会社:ワーナー・ブラザース,ユニバーサル・ピクチャーズ,アンブリン・エンターテインメント
配給:ワーナー・ブラザース,ユニバーサル・ピクチャーズ,UIP
ツイスター キャスト
ジョー・ハーディング博士:ヘレン・ハント
ビル・ハーディング:ビル・パクストン
メリッサ・リーブス博士:ジェイミー・ガーツ
ジョーナス・ミラー博士:ケイリー・エルウィス
メグ・グリーン:ロイス・スミス
ロバート’ラビット’ノリック:アラン・ラック
ダスティ・デイビス:フィリップ・シーモア・ホフマン
ティム’ベルツァー’ルイス:トッド・フィールド
ジョーイ:ジョーイ・スロトニック
ローレンス:ジェレミー・デイビス
ジェイソン’プリチャー’ロー:スコット・トマソン
ヘイズ:ウェンデル・ジョセファー
アラン・サンダース:ショーン・ウォーレン
エディ:ザック・グルニエ
NSSL自然科学者マーフィ:ブルース・ライト
NSSL自然科学者ブライス:テイラー・ギルバート
Mr.ソントン(ジョーの父親):リチャード・ラインバック
Mrs.ソントン(ジョーの母親):ラスティ・シュウィマー
6歳児のジョー・ハーディング:アレクサ・ヴェガ