ジャンヌ・ダルクは、1999年公開のフランス映画。フランスの英雄として扱われてきたジャンヌ・ダルクを一人の少女という視点から描いた映画。監督は「レオン」のリュック・ベッソンで、ヒロインにはミラ・ジョヴォヴィッチを起用。
ジャンヌ・ダルク 映画批評・評価・考察
ジャンヌ・ダルク(原題:The Messenger: The Story of Joan of Arc)
脚本:34点
演技・演出:17点
撮影・美術:18点
編集:8点
音響・音楽:9点
合計86点
神の使いか、狂信者か。“オルレアンの聖女”ことジャンヌ・ダルクの真の姿に迫る。リュック・ベッソン監督が放つスペクタクルアクション歴史劇になります。中世、英国の侵攻を受けるフランスを解放した少女ジャンヌ・ダルク。幾度となく映画化されたこの英雄伝説に、ヒットメーカー・ベッソン監督と主演ミラ・ジョヴォヴィッチのコンビが挑んだ当時の話題作です。
公開当時は劇場で観賞しました。ラストまで抑揚のあるストーリーに心躍らせていたのですが、分かっていた結末とはいえ、陰鬱な気持ちで劇場を去ったのを覚えています。一緒に観に行った友人もしばらく沈黙していました。
フランスを代表する名俳優が勢揃いし、それぞれ見事な役者ぶりを披露しています。初々しいミラもジャンヌ・ダルク役がハマっていました。それだけにラストがキツイ。
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ジャンヌ・ダルク あらすじ(ネタバレ)
百年戦争下のフランス。10歳の少女ジャンヌは、故郷であるドンレミ村で父や母、姉のカトリーヌ[3]と共に幸せに暮らしていた。人並み外れて信仰心豊であったジャンヌは、頻繁に村の教会へ告解に訪れていたが、ある日神父に、自らに助言を授けてくれるという謎の少年について話す。その少年の正体は不明であるものの、ジャンヌは「天から来た人」ではないかと思っていた。 その日の午後、ジャンヌが自分の村へ戻ると、村はイギリス軍に焼き討ちにされ、目の前で姉を虐殺されるという悲劇に見舞われる。心に深い傷を負ったジャンヌは、父の命令で村の修復が終わるまでの間、伯父であるデュラン夫妻の家に預けられる。しかし姉を虐殺された悲しみとイギリス軍への憎しみから、ジャンヌは伯父夫妻にも心を閉ざし、教会の神父にもやり場のない感情をぶつける。彼女のあまりの悲しみを目の当たりにした神父は「いつか神が、お前を必要とする日が来る」と言うが、ジャンヌは「今すぐ神と一つになりたい」と激しい感情を露にする。
それから数年後。シノン城のシャルル王太子(後のシャルル7世)の元に、自らを「神の使い」と名乗るジャンヌからの手紙が届く。イギリス軍に包囲されているオルレアンの街を解放し、シャルル王太子をランスの地で戴冠させると綴られたジャンヌの手紙を読み、廷臣たちは危険を感じて、シャルルにジャンヌとの対面を断るように助言する。しかし姑のヨランド(王太子妃マリーの母)から「ロレーヌの乙女がフランスを救う」という言い伝えを聞かされたシャルルは、彼女の後押しを受けてジャンヌと対面する決意をする。だが一計を案じたシャルルは、ジャンヌが本当に神の使いであるかを試すために、家臣のジャン・ドーロンに自分の衣装を着せて、玉座に座らせる。やがて広間に現れたジャンヌは、玉座に座っているジャンがシャルル王太子ではないと気付き、広間に集まった人々の中から見事に本物のシャルルを見つけるのだった。 やがてシャルルと2人きりになったジャンヌは、自分の過去と、神のお告げによりフランスを救うためにここへやって来たことを告白する…。
自分は神の使者だと語るジャンヌに国母ヨランド・ダラゴンと重臣らは不安を抱きつつも、彼女に軍を率いることを許す。白い甲冑に身を固めたジャンヌはデュノア伯ジャンらが待つ前線に向かい兵士を鼓舞、みごとに勝利した。英国軍との激戦のさなか、ジャンヌは矢に胸を貫かれながらも命をとりとめ、英国軍を退却させた。この勝利で王太子はシャルル7世として即位。その間もジャンヌは進撃を続けたが、ヨランドらはジャンヌの人気を危惧し、彼女を裏切って敵に売ろうとしていたため、軍は疲弊。気づくと、ジャンヌは国内の敵たるブルゴ-ニュ派の黒頭巾の謎の男の手中に落ちて、囚われの身となっていた。異端審問にかけられ、一度は改悛の宣誓書を書かされたジャンヌだが、やがて良心が打ち勝ち、彼女は宣誓を拒否。かくして1431年ルーアンでジャンヌは火刑台に上り、19歳の生涯を閉じるのだった。
ジャンヌ・ダルク スタッフ
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン,アンドリュー・バーキン
製作:パトリス・ルドゥー
製作総指揮:リュック・ベッソン,アンドリュー・バーキン
音楽:エリック・セラ
撮影:ティエリー・アルボガスト
編集:シルヴィ・ランドラ
製作会社:ゴーモン,コロンビア ピクチャーズ
配給:コロンビア映画,SPE
ジャンヌ・ダルク キャスト
ジャンヌ・ダルク:ミラ・ジョヴォヴィッチ
シャルル7世:ジョン・マルコヴィッチ
ヨランド・ダラゴン:フェイ・ダナウェイ
ジャンヌの良心:ダスティン・ホフマン
ジル・ド・レ:ヴァンサン・カッセル
デュノワ伯:チェッキー・カリョ
アランソン公:パスカル・グレゴリー
ドーロン:デズモンド・ハリントン
ラ・イル:リチャード・ライディングス
ピエール・コーション:ティモシー・ウェスト
ルニョー:デビッド・ベグ
ジャンヌの父:ブルース・バイロン
ジャンヌの伯母:バーバラ・エルボーン
ジャンヌ(幼少時代):ジェーン・バレンタイン