ゆりかごを揺らす手は、1992年公開のアメリカ合衆国の映画。夫の自殺が原因で、子供を流産した女性が、ベビーシッターとして幸せな家庭に忍び込み復讐劇を繰り広げる。全米を震え上がらせたヒットサスペンス!
ゆりかごを揺らす手 映画批評・評価・考察
ゆりかごを揺らす手(原題:The Hand That Rocks the Cradle)
脚本:29点
演技・演出:16点
撮影・美術:15点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計75点
米国では公開後、そのあまりに高い恐怖度に、観客やマスコミが震撼。興行収入ランキングで4週も連続して第1位に君臨する大ヒットとなったショッキングな映画でした。続いて同年、あの問題作「氷の微笑」が公開されたこともあって、全世界で“悪女スリラー”が流行するきっかけになりました。主演はその美貌がクールビューティーと形容された、美女レベッカ・デモーネイ。普段はおとなしそうな彼女が突如見せる爆発的な悪のパワーは、みごとに前代未聞の恐怖を呼び起こしました。
ゆりかごを揺らす手 あらすじ(ネタバレ)
優しい夫マイケル・バーテル(マット・マッコイ)と幼い娘エマ(マデリン・ジーマ)に囲まれ幸せな日々を過ごすクレア(アナベラ・シオラ)は2人目の子供を身ごもり、産婦人科へ診療に訪れたが、医師のモットは診察するふりをして猥雑な行為に及んだ。事情を知ったマイケルの助言により、彼女は警察に訴えるが、これがマスコミに大きく取り上げられ、他に数人の女性が被害に遭ったことが判明。
次々と真相が明らかになるなか、モットはピストル自殺し、各種の保険は州に没収された。残された彼の妻ペートン(レベッカ・デモーネイ)は衝撃を受け昏倒、妊娠中の彼女は流産し、生命の危機から子宮を除去摘出されてしまった。一方クレアは無事に男児を出産、ジョーイと名付けられた。
6カ月後クレアのもとへやって来たペートンは、過去を隠しベビー・シッターとして雇われることに成功、引っ越して来た夜から彼女は自分の乳房をジョーイに含ませるなど自らの子供のように扱い始めた。さらにエマにも好かれるように振舞い、マイケルの論文をこっそり破り捨てクレアの持病である喘息を促進させ、自分を訝しげに見る精神障害を持つ使用人ソロモン(アーニー・ハドソン)を罠にはめ追い出し、マイケルとクレアの仲を裂くため、マイケルが初恋の相手であり現在は友人の妻であるマリーン(ジュリアン・ムーア)と浮気しているように画策し、バーテル家を崩壊へと追い込んでいった。
そんなある日、マリーンはペートンがモットの妻であることを偶然知りバーテル家へ駆けつけるが、ペートンの罠にはまり絶命、それを発見したクレアも発作により病院へと運び込まれた。退院したクレアはマリーンの足跡を追い、遂にペートンの正体を突き止める。追い出されたペートンだが再び家の中に侵入、マイケルやクレアを倒し、エマとジョイを奪いにかかるが、間一髪でソロモンが救出。立ち直ったクレアによりペートンは庭の柵に叩きつけられ息絶えるのだった。
ゆりかごを揺らす手 スタッフ
監督:カーティス・ハンソン
脚本:アマンダ・シルヴァー
製作:デヴィッド・マッデン
製作総指揮:テッド・フィールド,ロバート・W・コート,リック・ジャッファ
音楽:グレーム・レヴェル
撮影:ロバート・エルスウィット
編集:ジョン・F・リンク
製作会社:ハリウッド・ピクチャーズ,インタースコープ・コミュニケーションズ,ノムラ・バブコック&ブラウン
配給:ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ,ワーナー・ブラザース
ゆりかごを揺らす手 キャスト
クレア・バーテル:アナベラ・シオラ
モット夫人 / ペイトン・フランダース:レベッカ・デモーネイ
マイケル・バーテル:マット・マッコイ
ソロモン:アーニー・ハドソン
マーリーン・クレイヴン:ジュリアン・ムーア
エマ・バーテル:マデリーン・ジーマ
モット:ジョン・デ・ランシー