死霊のはらわたは、1981年公開のアメリカ合衆国の映画。休暇を森の廃屋ですごそうとやってきた5人の若者に怪物が襲いかかるというホラー映画。製作はロバート・タパート、エグゼクティヴ・プロデューサーはタパート、サム・ライミ、ブルース・キャンベル。監督・脚本はサム・ライミ。米国で240万ドル、全世界で270万ドルから2940万ドルの興行収入を記録した。公開当初とその後の批評家の評価は、いずれも好意的なものだった。この作品は、最も重要なカルト映画のひとつであり、史上最高のホラー映画のひとつとして、また、最も成功したインディペンデント映画のひとつとして評価されている。主人公のアッシュ・ウィリアムズというキャラクターは、文化的なアイコンとしても考えられている。
死霊のはらわた 映画批評・評価・考察
死霊のはらわた(原題: The Evil Dead)
脚本:34点
演技・演出:18点
撮影・美術:16点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計83点
『死霊のはらわた』およびそのシリーズは映画史上最高のカルト映画三部作と呼ばれるようになりました。小説『The Essential Cult TV Reader 』を記したデイヴィッド・レイヴリーは「ブルース・キャンベルのキャリアはカルトのアイドルになるための指針」と語りました。この映画以降、ライミとキャンベルはよくコラボレイトするようになりました。ライミは事実上全ての映画にキャンベルを起用し、キャンベルは映画史上最高の興行収入を得たライミのスパイダーマンの映画作品3作全てにカメオ出演しています。暴力的ホラー映画監督として知られるライミが家族向け映画の監督をすることに難色を示されることも多くありましたが、ライミにとって監督する映画作品を選ぶのは子供が漫画本を選ぶようなものだと語りました。
1975年、高校生だったサム・ライミはブルース・キャンベルと友人となり、2人で8ミリ映画を撮影するようになりました。そして、今作を製作するために、サム・ライミは大学を中退し、地道に資金を集め1981年に今作を製作しました。20代前半でここまでの作品を作り上げた手腕は、映画業界を驚かせました。また、今作品の編集を手伝ったジョエル・コーエンも後に映画界を揺るがす作品(バートン・フィンク(1991年))を製作します。
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死霊のはらわた あらすじ(ネタバレ)
テネシー州の深い森の中。邪悪な何者かが這い廻っている。休暇をこの森の廃屋で楽しもうと5人の男女がやって来た。中へ入ろうとした時、風に揺れていた遊動円木がぴたりと静止した。シェリル(エレン・サントワイズ)が古い柱時計をスケッチしていると、午後10時半でとまり、彼女の手が勝手に気味の悪い顔を描き出した。
夜、地下室へ通じる蓋がはね、不審に思ったスコット(ハル・デルリック)が降りて行く。その後でアッシュ(ブルース・キャンベル)も降り、そこで2人は襤褸の柄の短剣、テープレコーダー、「死者の書」という古い本を発見した。テープには死霊を研究していた科学者の声が録音されており、死霊を呼び出して調べているうちにやられてしまったという。このテープに含まれていた呪文のせいで、死霊が甦った。
シェリルは庭で木にからみつかれ、枝で犯されてしまう。シェリルは必死に逃げ、兄のアッシュに帰ろうと叫んだので、2人は車に乗るが、橋が途中で壊れていて廃屋へ戻るしかなかった。シェリルが死霊にのり移られて暴れるので、地下に監禁した。ついでシェリー(セイラ・ヨーク)が変身し、自分の手首を喰いちぎった。リンダ(ベッツィ・ベイカー)にも死霊がのり移り、アッシュがライフルをかまえると、元のリンダに戻り、アッシュの隙をみて襲ってきたので、彼はスコップでリンダの首をはねた。今度はスコットがアッシュを襲撃、やっとのことでアッシュは死霊を倒した。
満身創僕のアッシュは「死者の書」を火の中に投じた。外へ出て安心しているアッシュに、森から出てきた何者かが、彼を倒してしまう。
死霊のはらわた スタッフ
監督:サム・ライミ
脚本:サム・ライミ
製作:ロバート・タパート
製作総指揮:ロバート・タパート,サム・ライミ,ブルース・キャンベル
音楽:ジョセフ・ロデュカ
撮影:ティム・ファイロ
編集:エドナ・ルース・ポール,ジョエル・コーエン
配給:ニュー・ライン・シネマ,日本ヘラルド映画
死霊のはらわた キャスト
アッシュ:ブルース・キャンベル
シェリル:エレン・サンドワイズ
リンダ:ベッツィ・ベイカー
スコット:ハル・デルリッチ
シェリー:サラ・ヨーク