スポンサーリンク

イングリッシュ・ペイシェント|第二次世界大戦時代の北アフリカを舞台に、戦争で傷を負った男と、人妻との不倫を描く

イングリッシュ・ペイシェント
この記事は約5分で読めます。

イングリッシュ・ペイシェントは、1996年公開のアメリカ合衆国の映画。第二次大戦を挟む激動の時代、二つの大陸にまたがって繰り広げられる愛のロマンを描く、官能的な映像叙事詩。世界で最も権威ある文学賞といわれるイギリスのブッカー賞を受賞したマイケル・オンダーチェの長編小説『イギリス人の患者』(邦訳・新潮社)を、「最高の恋人」のアンソニー・ミンゲラの監督・脚本で映画化。第69回アカデミー賞で最多12部門にノミネートされ、作品賞をはじめ最多9部門受賞。第54回ゴールデングローブ賞では最多7部門にノミネート、ドラマ部門作品賞と作曲賞を受賞した。キャッチコピーは、「あなたに抱かれて、地図のない世界へ」。

イングリッシュ・ペイシェント 映画批評・評価・考察


イングリッシュ・ペイシェント(原題:The English Patient)

脚本:34点
演技・演出:19点
撮影・美術:20点
編集:10点
音響・音楽:10点
合計93点

第69回アカデミー賞で、作品賞など9部門を受賞。1930~40年代、ある冒険家が2つの大陸で繰り広げた愛と運命のドラマを、壮大なスケールで描き上げた人間叙事詩。世界で最も権威があるという、英国ブッカー賞に輝いたM・オンダーチェの小説「イギリス人の患者」を、「アマデウス」の名製作者S・ゼーンツ、「リプリー」のA・ミンゲラ監督が映画化。舞台となる世界各地を捉えた、目に焼きつく荘厳な映像美など、作品の隅々まで映画のロマンに満ちた、スケールの大きい作品です。


今作品はAmazonプライムで見ました。
amazonプライム・ビデオ

イングリッシュ・ペイシェント あらすじ(ネタバレ)

1944年、イタリア。砂漠の飛行機事故で全身に火傷を負い、記憶の大半を失って生死をさまよう男が野戦病院に運び込まれた。戦争で恋人も親友も亡くして絶望にかられていた看護婦のハナ(ジュリエット・ビノシュ)は移動する部隊を離れて、爆撃で廃墟と化した修道院に患者を運び込み、献身的な看護を続ける。男は断片的に甦る思い出をハナに聞かせる。彼の名はアルマシー(レイフ・ファインズ)。ハンガリーの伯爵の家柄に生まれた冒険家の彼は、英国地理学協会に加わり、アフリカはサハラ砂漠で地図作りに没頭していた。38年、協会のスポンサーとして夫ジェフリー(コリン・ファース)と共に参加していたキャサリン(クリスティン・スコット=トーマス)は、夫が英国情報部のカイロに戻った後も砂漠に居残った。アルマシーはたちまち彼女に心奪われる。猛烈な砂嵐に見舞われた一夜、2人きりで過ごしたジープの中で互いの心を知った彼らは、カイロに戻ってアルマシーの宿舎で結ばれた。人目を忍び密会を重ねる日々に、キャサリンは愛し愛される喜びと、夫に対する罪悪感の狭間で揺れる。折りしも戦争の機運が高まり、彼女アルマシーと別れて帰国しようとするが、彼には彼女のいない人生は考えられなかった。2人の関係はやがてジェフリーに知れ、彼は嫉妬に狂った復讐の決意を胸に、小型機の助手席にキャサリンを乗せ、ジルフ・ケビールの“泳ぐ人の洞窟”近くでキャンプの引き上げ作業にあたるアルマシーの元へ向かった…。ハナと患者の前にカナダ人のカラヴァッジョ(ウィレム・デフォー)が現れ、納屋に居候する。戦前のカイロで英国情報部に出入りしていた彼は、スパイ容疑でドイツ軍将校(ユルゲン・プロホノフ)に親指を切り取られ、その原因がアルマシーと思い込み、報復を果たそうと行方を探していたのだ。さらに、爆弾処理専門のインド人中毒キップ(ナヴィーン・アンドリュース)が修道院の中庭にテントを張って住み始め、ハナとキップの間に愛が芽生える。やがて迎えた終戦の日。人々が祝うさなか、キップの部下が事故で爆死し、ハナは悲しみを分かち合おうとする。一方、カラヴァッジョが敵意を剥き出しにして言った「アルマシーがスパイだと知って、おまえの親友マドックス(ジュリアン・ワドハム)は拳銃自殺したんだぞ」という言葉に、アルマシーの記憶が一気に甦った。あの日、キャサリンとアルマシーもろとも自殺をもくろんだだジェフリーは、地上のアルマシーに向かって飛行機を突進させるが失敗。ジェフリーは絶命し、アルマシーは瀕死の重傷を負ったキャサリンを洞窟に運ぶと「必ず戻ってくる」と約束し、三日三晩、砂漠を歩き続ける。だが、ようやくたどり着いた町で彼はスパイと疑われ、護送列車から脱走したアルマシーは愛する人の命を救いたい一心で、地図をドイツ軍に売り渡し、飛行機でキャサリンの元へ急いだ。だが、時既に遅く、彼女は息絶えていた。アルマシーは彼女の亡骸を乗せ、飛行機で彼女の故国イギリスを目指して砂漠を飛び立つ。やがて、彼の機は撃墜され、彼は英国人の患者として収容されたのだった…。話を聞き終えたカラヴァッジョの胸からは、報復の決意は消えていた。やがて、アルマシーの最後を看取ったハナの心にも、死を乗り越えて存在する愛の奇跡が深く刻み込まれた。

イングリッシュ・ペイシェント スタッフ

監督:アンソニー・ミンゲラ
脚本:アンソニー・ミンゲラ
原作:マイケル・オンダーチェ『イギリス人の患者』
製作:ソウル・ゼインツ
製作総指揮:ボブ・ワインスタイン,ハーヴェイ・ワインスタイン,スコット・グリーンステイン
音楽:ガブリエル・ヤレド
撮影:ジョン・シール
編集:ウォルター・マーチ
製作会社:タイガー・モス・プロダクションズ
配給:ミラマックス,松竹富士

イングリッシュ・ペイシェント キャスト

ラズロ・アルマシー:レイフ・ファインズ
キャサリン・クリフトン:クリスティン・スコット・トーマス
ハナ:ジュリエット・ビノシュ
デヴィッド・カラヴァッジョ:ウィレム・デフォー
キップ:ナヴィーン・アンドリュース
ジェフリー・クリフトン:コリン・ファース
マドックス:ジュリアン・ワダム
ミュラー少佐:ユルゲン・プロホノフ
ハーディ軍曹:ケヴィン・ウェイトリー
ダゴスティーノ:ニーノ・カステルヌオーヴォ
フアド:ヒシャーム・ロストム
オリバー:ジョーディ・ジョンソン
メリー:トーリ・ヒギンソン
ジャン:リーサ・レポ=マーテル
ルパート・ダグラス:レイモンド・クルサード
アイチャ:リム・ターキ
ハンプトン夫人:アマンダ・ウォーカー

イングリッシュ・ペイシェント 予告編・無料動画


amazonプライム・ビデオ