ブレイブ ワンは、2007年公開のアメリカ合衆国・オーストラリア合作映画。アメリカが抱える9.11後の病理を、ひとりの女性の生き方に重ねるサスペンス・アクション。婚約者を殺害されて、銃を手にして自ら悪を裁く道を選択したヒロインに、「羊たちの沈黙」のジョディ・フォスター。本作では、製作総指揮も兼ねる。
ブレイブ ワン 映画批評・評価・考察
ブレイブ ワン(原題: The Brave One)
脚本:29点
演技・演出:17点
撮影・美術:16点
編集:7点
音響・音楽:7点
合計76点
見ていてい辛い辛すぎる・・・序盤の内容は頭痛がするというか、見ていて不愉快極まりないシーンになります。ジョディ・フォスターの演技力が完全に負の力を帯びているといいましょうか・・・『告発の行方』の時もそうでしたが、今作も内面の葛藤や憎悪・復讐といった負のパワーが画面越しに伝わってくる彼女の高い演技力がとてもじゃないけど娯楽として楽しめない作品です。
ブレイブ ワン あらすじ(ネタバレ)
エリカ・ベイン(ジョディ・フォスター)は、ニューヨークでラジオ番組を担当するパーソナリティ。その番組で流すために、街の喧騒を録音してまわるのが日常だった。プライベートでは婚約者もいて、ささやかな幸福な日々を過ごしていた。
しかしその幸福は突然、破られる。ある夜、婚約者と犬の散歩をしていたところ、暴漢によって襲われたのだ。婚約者は帰らぬ人となり、エリカもまた重傷を受ける。大都会の持つ危険な側面を、彼女は自身の肌で知った。肉体的な傷は癒えても、精神が受けたダメージは大きかった。これまで親しみ、世界でも最も安全だと信じていたニューヨークの街並みがまったく違うものに見えてくる彼女は、護身用の銃を携帯するようになる。
そしてある日、コンビニエンスストアで殺人現場に出くわした彼女は、その犯人に向けて発砲する。エリカは殺人者となり、戻れない一歩を踏み出してしまった。その後、地下鉄で遭遇した二人組のチンピラも狙撃してしまったエリカ。謎の「処刑人」の存在は、ニューヨーク中の噂となった。エリカのラジオ番組でも、その「処刑人」がリスナーの話題となる。
一方、事件を捜査する黒人刑事のショーン(テレンス・ハワード)は、ふとしたことからエリカと知りあった。そして、捜査を進めていくうちに、「処刑人」とエリカの姿が重なっていくのを感じていた。ショーンとの会話で、法では裁けない悪人の存在を知ったエリカは、その男を追いつめる。その場に、ショーンも現れた。「自分の拳銃は使うな!」と助言するショーンは、エリカを庇うために自身も肩を撃たれる。偽装工作が成立して、エリカはひとり逃亡した。それでも、殺人を繰り返してしまった苦悩と自責からは一生、逃れられないということをエリカは感じていた。
ブレイブ ワン スタッフ
監督:ニール・ジョーダン
脚本:ロデリック・テイラー,ブルース・A・テイラー,シンシア・モート
原案:ロデリック・テイラー,ブルース・A・テイラー
製作:ジョエル・シルバー,スーザン・ダウニー
製作総指揮:ハーバート・ダブル・ゲインス,ジョディ・フォスター,デイナ・ゴールドバーグ,ブルース・バーマン
音楽:ダリオ・マリアネッリ
撮影:フィリップ・ルースロ
編集:トニー・ローソン
製作会社:ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ,シルバー・ピクチャーズ
配給:ワーナー・ブラザース
ブレイブ ワン キャスト
エリカ・ベイン:ジョディ・フォスター
ショーン・マーサー刑事:テレンス・ハワード
デイビッド・キルマーニ:ナヴィーン・アンドリュース
ビタール刑事:ニッキー・カット
キャロル:メアリー・スティーンバージェン
ニコール:ジェーン・アダムス
クロエ:ゾーイ・クラヴィッツ