ブロブ 宇宙からの不明物体は、1988年公開のアメリカ合衆国の映画。1958年の映画『マックイーンの絶対の危機』のリメイク。アメリカの田舎町、アーバーヴィルにやってきた粘液状の生命体・ブロブと人間の戦いを描く。
ブロブ 宇宙からの不明物体 映画批評・評価・考察
ブロブ/宇宙からの不明物体(原題: The Blob)
脚本:34点
演技・演出:17点
撮影・美術:15点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計81点
完全にB級映画なんですが、宣伝文句のSFXは『エイリアン2』よりすごい!っていうのがそんなに間違っていないくらいおもしろいSFパニックホラー映画です。
冒頭からラストまで退屈させない展開に加えて、誰が死ぬのか分からないほど、次々にリア充、善人、子供が襲われていき、その描写も容赦がありません。チャック・ラッセル監督(マスク、イレイザー、スコーピオン・キング)のセンスも良いですし、脚本のフランク・ダラボン(ショーシャンクの空に、グリーンマイル、ミストetc)も2作目にしてこの面白さです。
また、撮影監督のマーク・アーウィンといえば、『スキャナーズ』『ザ・フライ』と頭部爆発とドロドロのエキスパートでアクションシーンの撮影も上手いです。
主演のブライアン役は、マット・ディロンの弟ケヴィン・ディロンです。お兄さんほどのイケメンではありませんが、兄と同様、現在も活躍している俳優です。ヒロインのショウニー・スミスは、今作では前半と後半で全く違う女性像を演じています。リプリー化したラストは頼もしかったです。彼女は、今作後も順調にキャリアを積んでいき、ソウシリーズのアマンダ役が有名です。
今作の脇役俳優が豪華です。気がついた人も多いかと思いますが、ハーヴ保安官役のジェフリー・デマンは、『ウォーキング・デッド』のシーズン1、シーズン2の老人デール・ホーヴァス役が有名です。ブリッグス保安官を演じたポール・マクレーンは、『ロボコップ』の悪党一味で、化学薬品のドラム缶に突っ込んでしまいドロドロ人間になった人です。ドラマの『24 -TWENTY FOUR-』ではジャック・バウアーの弟役を演じています。
久しぶりにアマゾンで見たんですが、当時見た時よりさらに面白く感じてしまいました。
ブロブ 宇宙からの不明物体 あらすじ(ネタバレ)
ある夕方、火の玉が森に墜落するのを見た町の名物男、缶男は好奇心からその現場に向かうが、クレーターの底に動く粘液状の塊が腕に取りついてしまう。 そこへデート中のメグとポールの車が通りあわせ、2人は彼を病院へ運ぶが、その物体はいつしか缶男を食べつくし、ポールに襲いかかる。それを目撃したメグは一部始終を病院に駆けつけたハーブ保安官に話すが、彼は町の不良少年ブライアンの悪戯だと思っていた。
その間にも町に出た物体は次々に人々を飲み込んでゆき、巨大化していった。ブライアンはメグから事の次第を聞かされるが相手にしないでいたところ、彼の親友で食堂のウェイトレス、フランが物体に襲われるのを目の当たりにして、それと戦う決心を固める。
やがてその物体の正体が、政府の科学調査団と称する科学者メドウス博士の行なった細菌実験の産物であることを知ったブライアンとメグは、町をすっかり飲み込んでしまう勢いの物体を、人工雪製造機で凍らせようと一計を策し、そしてそれはタンクの爆発による氷の雲の結晶体の落下で成功をみる。
ところが町のミーカー牧師はこの世の終わりを予言する。なぜなら彼は怪物の結晶体をビンの中に入れて持ち歩いているから。その最後の審判の日を待ちながら…。
ブロブ 宇宙からの不明物体 スタッフ
監督:チャック・ラッセル
脚本:チャック・ラッセル,フランク・ダラボン
製作:ジャック・H・ハリス,エリオット・カストナー
製作総指揮:アンドレ・ブレイ
音楽:ミヒャエル・ヘーニッヒ
撮影:マーク・アーウィン
編集:トッド・フォアマン,テリー・ストークス
配給:トライスター・ピクチャーズ
ブロブ 宇宙からの不明物体 キャスト
ブライアン・フラッグ:ケヴィン・ディロン
メグ・ペニー:ショウニー・スミス
ポール・テイラー:ドノヴァン・リーチ
ハーヴ保安官:ジェフリー・デマン
ブリッグス保安官:ポール・マクレーン
フラン:キャンディ・クラーク
スコット・ジェスク:リッキー・ポール・ゴールディン
メドウズ博士:ジョー・セネカ
ケビン・ペニー:マイケル・ケンワージー
メグの父親:アート・ラフルー
メグの母親:シャロン・スペルマン
ミーカー牧師:デル・クローズ
モス・ウッドレイ:ボー・ビリングスリー
ジェニングス:ロバート・アクセルロッド
ヴィッキー:エリカ・エレニアック
スージー:ジュリー・マッカロー
ホームレス:ビリー・ベック