津川 雅彦(つがわ まさひこ、1940年1月2日 – 2018年8月4日)は、日本の俳優、映画監督、芸能プロモーター、評論家。芸能事務所グランパパプロダクションに所属し、同社の代表取締役を務めた。位階は従五位。
俳優としては1956年の映画『狂った果実』が本格デビューであり、1959年に木下恵介監督の『惜春鳥』、1960年には大島渚監督の『太陽の墓場』など多くの話題作に出演。80年代以降は『マルサの女』(主役の板倉亮子(宮本信子)の上司役)『スーパーの女』(スーパー「正直屋」の専務役)など伊丹十三監督作品に多数出演し存在感を示した。1999年には『プライド 運命の瞬間』で東條英機役を演じ日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。2000年にはNHK大河ドラマ『葵 徳川三代』で主役の徳川家康を演じた。映画監督としてはマキノ 雅彦(マキノ まさひこ)を名乗り、3本の作品を監督した。俳優業のかたわら、おもちゃの「グランパパ」の経営を行ったり、スコットランドの古城「ロックハート城」を解体し日本へ移築することを試みるなど、経営者や事業家としての一面もあった。2018年4月27日、妻の朝丘雪路と死別。同年5月20日に妻の死を受けて会見を開いた。この時、前年秋に肺炎を患った影響で酸素吸入器のチューブを鼻につけた状態で会見に臨んだが、これが公の場に出た最後の姿となった。
8月4日午後5時45分、心不全のため東京都内の病院で死去した。78歳没。叙従五位。戒名は「松鶴院雅堂浄彦居士」。墓所は京都市右京区の龍安寺にある。