ハリー・ディーン・スタントン(Harry Dean Stanton, 1926年7月14日 – 2017年9月15日)は、アメリカ合衆国ケンタッキー州出身の俳優である。第二次大戦中は海軍で調理師をしていた。除隊後にケンタッキー大学で演技を学び、1950年代から死去するまで100本以上の作品へ出演した名脇役であった。
ケンタッキー州アーヴィン出身。父親は床屋のオーナー兼タバコ農業を営み、母親は美容師であった。ケンタッキー大学でジャーナリズムを学んだ後、パサデナ・プレイハウスで演技を学んだ。パサデナではダナ・アンドリュースらと同期だった。第二次世界大戦で沖縄戦へも従軍している。1956年にヘンリー・フォンダ出演の『間違えられた男』の小さな役で映画デビューを果たす。その後、西部劇などの作品へ“ディーン・スタントン”名義で出演。1958年から『ガン・スモーク』などのテレビドラマへも出演して、キャリアを重ねていく。脇役が多い中、1984年に『パリ、テキサス』で主役を演じた。1994年には日米合作の『刺青 BLUE TIGER』へ出演して仲村トオルと共演した。トム・ハンクス主演の『グリーンマイル』や、ジョニー・デップが声の出演を果たしたアニメ映画『ランゴ』などへも参加しているほか、韓国出身のキム・ジウンのハリウッドデビュー作品でアーノルド・シュワルツェネッガーの俳優復帰作『ラストスタンド』へも出演した。出演作品は映画とテレビを合わせ100本以上にのぼり、中でもカルト的な作品やインディーズ映画などでの評価も高く、これまでデヴィッド・リンチ、ヴィム・ヴェンダース、ジョン・ミリアスなど名だたる監督たちの作品へ出演している。またフランシス・フォード・コッポラとは友人関係にある。”The Harry Dean Stanton Band”というバンドで歌とギターを担当する。