デヴィッド・スーシェ（Sir David Suchet [ˈsuːʃeɪ] SOO-shay、CBE、1946年5月2日 – ）は、イギリス・ロンドン出身の俳優。LWTのテレビシリーズ『名探偵ポワロ』のエルキュール・ポワロ役でよく知られている。
南アフリカ出身の婦人科医師ジャック・スーシェ（父親はユダヤ系リトアニア人移民）と、イギリス人の母パトリシア（父親はユダヤ系ロシア人）の間に生まれる。兄のジョンはニュースキャスター。
ロンドン音楽演劇学校で学び、1973年からロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに参加。『オセロ』や『テンペスト』、『ロミオとジュリエット』などに特に悪役として出演した。その後、イギリスのテレビに出演するようになり、1989年から始まり2013年に完結した『名探偵ポワロ』のエルキュール・ポワロは当たり役となり、「原作に最も近いポワロ」と賞賛された。ポワロの作品は全て読み、声色まで変え原作に忠実なポワロ像を描き出した。ポワロ役をする以前の1985年にテレビ映画『エッジウェア卿殺人事件（Thirteen at Dinner）』ではポワロに反感を抱いているジャップ警部を演じている（ポワロ役はピーター・ユスティノフ）。スーシェはポワロについて、「この上ない贈り物を授かった。まさに神からの贈り物だ」と語っているが、ジャップ警部を演じた時のことについては「私の演技は最低だった。できれば思い出したくない」と語っている。
舞台でも活躍しており、何度かローレンス・オリヴィエ賞などにノミネートされている。2000年には舞台版『アマデウス』でサリエリを演じ絶賛された。2002年、大英帝国勲章が授与された。
ハリウッド映画では『エグゼクティブ・デシジョン』の凶悪なアラブのテロリスト役や、『バンク・ジョブ』の裏社会のボスなど悪役を演じることが多い。
