アリーヤ(本名:Aaliyah Dana Haughton, 1979年1月16日 – 2001年8月25日)は、アメリカ合衆国ニューヨークブルックリン出身の歌手、女優。「アリーヤ」とはスワヒリ語で「最高の存在」という意味。
アフリカ系アメリカ人とアメリカインディアンの両親のもとで1979年にブルックリンで生まれ、5歳のころにデトロイトに移る。6歳で『アニー』の舞台に孤児役として立ち、ニューヨークを中心に9歳から芸能活動を始める。11歳の頃はラスベガスでショーをこなしていた。
1994年、わずか15歳で、グラディス・ナイトの元夫でありアリーヤの叔父でもあった音楽プロデューサー兼BlackgroundレーベルCEOのバリー・ハンカーソンの紹介により、R・ケリーがプロデュースしたデビュー・アルバム『エイジ・エイント・ナッシング・バット・ア・ナンバー』をリリース。二人は公私ともに恋愛関係にあったとされるが、実際の付き合いが語られることはなかった(二人の婚姻については諸説あるが、彼女は当時15才であったが18才と年齢を詐称をしてR・ケリーと婚姻届を提出。後に発覚し、不受理となった)。その後、スキャンダルのけじめを付ける為にR・ケリーとの関係を公私共に断ち、ティンバランドを名プロデューサーとして世に知らしめたセカンド・アルバム『ワン・イン・ア・ミリオン』を1996年リリース。
歌手としての活動にとどまらず、ジョエル・シルバー製作カンフー・ヒップホップ映画第一弾『ロミオ・マスト・ダイ』でヒロイン、トリシュ・オーデイ役としてジェット・リーと共演、2000年公開された。劇中ではアクションシーンもこなし、スクリーンデビューを果たす。同映画主題歌『Try Again』が大ヒット。同曲は2001年のグラミー賞にノミネートされた。
2001年サード・アルバム『アリーヤ』が発表され、映画『マトリックス リローデッド』『マトリックス レボリューションズ』の出演も決定するなど、人気が絶頂に達していた同年8月25日(1999年から交際していたボーイフレンドであったロカ・フェラ・レコードのCEO、デイモン・ダッシュと会うために予定を繰り上げたといわれている)、『Rock The Boat』のPV撮影を終え、バハマ北部にあるマーシュハーバー空港から搭乗したフロリダへ向かうセスナ402が離陸直後墜落、死去した。22歳没。事故は機体の整備不良、積載オーバー、パイロットのコカインやアルコールの吸引が原因といわれている。彼女の遺体はニューヨーク州ハーツデイルのファーンクリフ墓地に埋葬されている。
また事故の直後、大学進学のために彼氏と離ればなれになるガールフレンドの心境を綴った楽曲『Miss You』が発表された。事故と因果を感じるこの曲のPVでは、生前彼女と親しかったDMX、ミッシー・エリオット、リル・キム、トニ・ブラクストンを始めとする多くのアーティストが出演、彼女の死を悼んでいる。また、そのPVの冒頭でDMXが、「俺は君が逝った事は悲しく思わない。君は素晴らしく美しい女性だった。だから神様が君の事を欲しがったんだ」と言っている。
来日の際、日本テレビにて放映されていた『カウントダウン・グルーヴ』に出演、 アリーヤについてインタビューを受けている人の後ろから、本人が突然現れるというサプライズ演出が行われた。