室田日出男

室田 日出男(むろた ひでお、1937年(昭和12年)10月7日 – 2002年(平成14年)6月15日) は、日本の俳優。北海道小樽市奥沢町出身。小樽市立潮見台中学校、北海道札幌東高等学校卒業。息子は俳優の室田晃。代表作は映画『男はつらいよ 噂の寅次郎』やテレビドラマ『ふぞろいの林檎たちII』 など。

父親は石川県能登の庄屋の息子で、日露戦争をきっかけに、小樽に移住。母親は小樽生まれ。父親は「馬追」と言われる、馬車や馬そりを使った今で言う運送業をしていた。子供の頃の室田は、近くの川(勝納川)や山、そして朝里などの海岸に、仲間とよく出かけるなど、自然に親しむ毎日を送り、三日でも四日でも海のそばにいて帰宅しなかったこともあったという。少年時代に両親を相次いで失い、姉夫婦に育てられる。

1957年、東映ニューフェイス第4期で入社。同期には佐久間良子、花園ひろみ、山口洋子、山城新伍などがいる。東映から「本名は覚えづらいから芸名にしろ」と言われたが、「芸名にしたらスターにしてくれんのか」とツッパリ、本名でデビューする。1961年の千葉真一・深作欣二が初主演・監督映画『風来坊探偵 赤い谷の惨劇』では、クランクインの前夜に酔って暴れ、ホテルのガラスを叩き割った。深作から降板させられ3年間出入り禁止を通告される。室田は組合運動を熱心にやるため、東映から嫌われ、1965年10月公開の『昭和残侠伝』(佐伯清監督)出演後、半年干された。まだ売れてなかった深作が心配し『脅迫 (おどし)』(1966年2月17日公開)を撮る際、当時の今田智憲東映東京撮影所所長から「もう組合活動をいっさいやらない、と一筆書けば出演させる」と約束を取り付けてくれ、深作に説得され一筆は書いたが、その後、居直り再契約の交渉で今田の術中にはまり、売り言葉に買い言葉があり、大喧嘩して東映ニューフェイスでは珍しく東映を契約解除される。フリーとなり、東映の社員でなくなったため当然組合運動は出来ず、ハジキ出され疎外された。再契約を頼み続けたが東映に断固拒否され続けた。新宿でヤクザ20人に囲まれたが、度胸のよさを見込まれヤクザにスカウトされたこともある。東映から再契約の打診があったのは1975年9月。「三角マークにゃ恩義はないが、古巣、東映を誇りに思うしプライドも持っている」と再契約に応じる。

1975年には岩尾正隆・川谷拓三・志賀勝らと共にピラニア軍団を結成し、室田はリーダー的存在だった。同年のテレビドラマ『前略おふくろ様』では半田妻吉(半妻)を演じる。1978年2月、覚せい剤不法所持容疑で逮捕。出演していたNHK大河ドラマ『黄金の日日』を途中降板(降板とともに役柄自体が消滅)。謹慎生活を送る。1979年、謹慎後の復帰作となった日活ロマンポルノ『人妻集団暴行致死事件』では高い評価を受け、1980年の映画『影武者』、『野獣死すべし』などにも出演した。1981年の映画『魔界転生』では宝蔵院胤瞬に抜擢され、1992年の第35回ブルーリボン賞では『死んでもいい』、『修羅の伝説』で助演男優賞を受賞した。

2002年6月15日午後10時5分、肺癌のため逝去。戒名はなし。64歳没。葬儀・通夜では山城新伍をはじめ、梅宮辰夫、松方弘樹などが参列。告別式では深作欣二が万感の思いで弔辞を読み上げ、山城は「彼は僕らと違ってバラエティには出ないから、本当に役者だね」と追悼。酒好きで、『ライスカレー』などで共演した陣内孝則からも慕われていた。

戦争

戦場のメリークリスマス|二次世界大戦下、ジャワ山中の日本軍俘虜収容所を舞台に、男たちの交流を描く

戦場のメリークリスマスは、1983年公開の日本映画。第二次世界大戦下、ジャワ山中の日本軍俘虜収容所を舞台に、男たちの交流を描く。サー・ローレンス・ヴァン・デル・ポストの「影の獄にて」の映画化で、脚本は「愛の亡霊」の大島渚とポール・マイヤースバーグの共同執筆、監督も同作の大島渚、撮影は成島東一郎がそれぞれ担当。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
犯罪(クライム)

大脱獄|雪原脱獄の果てに、遂げねばならない復讐があった! 石井輝男監督が壮大なスケールで描いたスーパーアクション

大脱獄は、1975年公開の日本映画。網走刑務所を脱獄した死刑囚が列車強盗を計画する、刑務所映画というよりバディものの強盗映画。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
時代劇

天と地と|戦国時代を背景に、上杉謙信と武田信玄との対決を描く。製作費50億円をかけて製作したスペクタクル時代劇超大作。

天と地とは、1990年公開の日本映画。戦国時代を背景に、上杉謙信と武田信玄との対決を描く時代劇。戦国乱世の時代、後に上杉謙信と名乗る越後領主の長尾景虎(榎木孝明)は、配下の裏切りや女子どもをも切り捨てる非情な戦いに苦悩しつつ、やがては生来の優しさを切り捨てて、宿敵でもある信濃領主・武田信玄(津川雅彦)と川中島にて雌雄を決する戦を繰り広げていく。 海音寺潮五郎の同名小説を原作に、時の角川映画総帥・角川春樹が自らメガホンを握り、製作費50億円をかけて製作したスペクタクル時代劇超大作。
任侠・ヤクザ・実録ドラマ映画

二代目はクリスチャン|目には目を歯に歯を あ~、お許しくださいイエス様?!

二代目はクリスチャンは、1985年公開の日本映画。教会に仕える清純なシスターが、ひょんなことからヤクザの二代目を襲名、抗争事件にまきこまれる姿を描く。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
任侠・ヤクザ・実録ドラマ映画

沖縄やくざ戦争|土復帰を翌年に控えた昭和46年の沖縄を舞台に描く、沖縄やくざVS本土暴力団!東映ドキュメンタリードラマ路線第1弾!!

沖縄やくざ戦争は、1976年公開の日本映画。本土復帰を翌年に控えた昭和46年の沖縄を舞台に描く、沖縄やくざVS本土暴力団! 東映ドキュメンタリードラマ路線第1弾!!映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
ミステリー

悪霊島|鵺の鳴く夜は恐ろしい… 横溝正史による最後の長編小説『悪霊島』を映画化 ─ 瀬戸内を舞台にした連続殺人事件を追う金田一耕助の活躍を描く

悪霊島(あくりょうとう)は、1981年公開の日本映画。横溝正史による最後の長編小説『悪霊島』を映画化。昭和40年代の瀬戸内を舞台にした連続殺人事件を追う金田一耕助の活躍を描く。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
ホラー映画

ヒルコ/妖怪ハンター|古墳から蘇った妖怪ヒルコと、ドジできまじめな考古学者と甥の中学生が対決する。

ヒルコ/妖怪ハンターは、1991年公開の日本映画。『鉄男』で注目された塚本晋也の初となる35ミリ映画作品。大自然に囲まれた田舎町の中学校を舞台に、古墳から蘇った妖怪ヒルコと、ドジできまじめな考古学者と甥の中学生が対決する。 ミニチュアワーク、人形アニメ、マットアート、ハイビジョン合成など、当時の特撮の総力を結集してアドベンチャーホラーを実現させた。
ロマンス

スローなブギにしてくれ|ふとしたことから巡り合って奇妙な関係を取り結ぶ3人の男女の気になる運命を、独自の感性で綴った異色ドラマ

スローなブギにしてくれは、1981年公開の日本映画。ふとしたことからめぐり合った二人の男と一人の女の奇妙な生活を描く。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
犯罪(クライム)

女囚さそり 第41雑居房|刑務所の外での作業終わりに移送中の車から女囚6人たちと共に脱走した逃亡劇の顛末を描く。

女囚さそり 第41雑居房は、1972年公開の日本映画。同年8月25日公開『女囚701号/さそり』に次ぐ、女囚さそりシリーズの第二弾。前作の続編で脱走したナミが再び刑務所に入れられ、刑務所の外での作業終わりに移送中の車から女囚6人たちと共に脱走し、街まで逃亡を試みるという内容になっており、ややロードムービー的な作品となっている。
任侠・ヤクザ・実録ドラマ映画

鬼龍院花子の生涯|夏目雅子の凄味のきいたセリフ「なめたらいかんぜよ!」が当時の流行語となり、夏目のヌードも話題となった。

鬼龍院花子の生涯は、1982年公開の日本映画。宮尾登美子最初の映像化作品。大正、昭和の高知を舞台に、侠客鬼龍院政五郎(通称・鬼政)とその娘花子の波乱万丈の生涯を、12歳で鬼政のもとへ養女に出され、約50年にわたりその興亡を見守った松恵の目線から描いた作品。
アクション映画

子連れ殺人拳|『殺人拳シリーズ』の最終作である。千葉真一が空手道に剣術をプラスした格闘を披露し、装いを新たにした物語。

子連れ殺人拳は、1976年公開の日本映画。『殺人拳シリーズ』の最終作(第4作)である。『殺人拳』と銘打っているものの、前3作と内容・登場人物が異なり、千葉真一が空手道に剣術をプラスした格闘を披露し、装いを新たにした物語。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
任侠・ヤクザ・実録ドラマ映画

仁義なき戦い 頂上作戦|『仁義なき戦いシリーズ』の第四弾。敵対する2つの広域暴力団の代理戦争となった広島抗争を実録タッチで描く。

仁義なき戦い 頂上作戦は、1974年公開の日本映画。『仁義なき戦いシリーズ』の第四弾。昭和38年春から翌年にかけての、敵対する2つの広域暴力団の代理戦争となった広島抗争を実録タッチで描く。本作の時代背景は1963年(昭和38年)~1964年(昭和39年)である。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
任侠・ヤクザ・実録ドラマ映画

仁義なき戦い 代理戦争|『仁義なき戦いシリーズ』の第三弾。ヤクザ組織の抗争の中で展開する欲望と裏切り、そして凄惨な復讐のさまを描く。

仁義なき戦い 代理戦争は、1973年公開の日本映画。『仁義なき戦いシリーズ』の第三弾。ヤクザ組織の抗争の中で展開する欲望と裏切り、そして凄惨な復讐のさまを描く。集団心理劇を描いた第一部から、情念の物語である第二部を経て、再び本作では集団心理劇が描かれた。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
任侠・ヤクザ・実録ドラマ映画

仁義なき戦い 広島死闘篇|『仁義なき戦いシリーズ』の第二部。日本のヤクザ社会でも他に類を見ない壮絶をきわめた“広島ヤクザ抗争”を描く!

仁義なき戦い 広島死闘篇は、1973年公開の日本映画。『仁義なき戦いシリーズ』の第二部。日本のヤクザ社会でも他に類を見ない壮絶をきわめた“広島ヤクザ抗争”を描くバイオレンス・アクション・ヤクザ映画。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
犯罪(クライム)

野獣死すべし|戦地を渡り歩いた通信社の元カメラマンが、一匹の野獣となって、管理社会の安穏とした生活に犯罪で挑む姿を描く。

野獣死すべしは、1980年公開の日本映画。大藪春彦の同名小説の映画化作品の一作である。戦地を渡り歩いた通信社の元カメラマンが、翻訳の仕事に身を隠しながら、一匹の野獣となって、管理社会の安穏とした生活に犯罪で挑む姿を描く。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
犯罪(クライム)

暴力教室|松田優作vs.舘ひろし率いるクールスのスクリーン上の激突が話題となった。

暴力教室は、1976年公開の日本映画。1955年のアメリカ映画『暴力教室』を参考に製作されたアクション・バイオレンス映画。松田優作が本格的にアクションに挑んだ作品で、松田の原点的作品。また舘ひろしの映画デビュー作品で、若き日の松田優作vs.舘ひろし率いるクールスのスクリーン上の激突がプレミアとなり知名度が高い。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
犯罪(クライム)

女囚701号 さそり| 梶芽衣子が復讐に燃える囚人のヒロインに扮して人気を博した女囚さそりシリーズの第1作目。

女囚701号 さそりは、1972年公開の日本映画。女囚さそりシリーズの第1作目。刑務所を舞台に女囚の松島ナミが、周りの人間から受ける暴行などに耐えて脱走を試み、過去に自身を裏切った男たちに復讐しようとする内容となっているほか、殺人のほか陵辱、リンチなどの凄惨なシーンが含まれています。
時代劇

柳生一族の陰謀|骨太い人間たちの愛と闘争の大ロマン!“権力”に生きる柳生一族の存続を賭けた壮大な時代劇ドラマ。

柳生一族の陰謀(やぎゅういちぞくのいんぼう)は、1978年公開の日本映画。映画・演劇・テレビ界の豪華スター陣を結集したオールスターキャスト作品で東映が威信を賭けて時代劇復興を目指して12年ぶりに製作した巨篇。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。
時代劇

魔界転生|エロイム・エッサイム 古き亡骸を捨て、蛇はここに蘇るべし。観客動員数200万人・配給収入10億5000万円の大ヒット時代劇

魔界転生(まかいてんしょう)は、1981年公開の日本映画。原作は、山田風太郎の伝奇小説「魔界転生」。天草四郎時貞が唱える呪文“エロイム・エッサイム!”が公開当時、TVのCMなどで使われて流行語になった時代劇。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。