ピーター・ハイアムズ(Peter Hyams、1943年7月26日 – )は、アメリカ合衆国の映画監督。ニューヨーク州ニューヨーク出身。父親はバリー・ハイアムズはブロードウェイのプロデューサー。母方の祖父はロシア生まれのユダヤ人で、興行師のソル・ヒューロック。
1974年の映画『破壊!』でテビュー。1978年の『カプリコン・1』がヒットし注目された。以後『アウトランド』、『2010年』、『カナディアン・エクスプレス』などでサスペンス描写に評価が高い。またスコープ・サイズの画面にこだわり続けている監督である。
監督のほかに撮影・脚本を兼任する多才さを見せ、報道写真出身の映画監督スタンリー・キューブリックに私淑し取り組んだ『2010年』では監督・製作・脚本・撮影を兼任。その器用さが買われ企画段階からトラブルが相次いだ『エンド・オブ・デイズ』も完成に導いている。
近年は自分の脚本で取り組んだ作品が無く雇われ仕事に徹し、興行成績も不調で「職人監督」や「やっつけ仕事」という非難もあった。2009年公開の『ダウト ~偽りの代償~』(1956年のフリッツ・ラング監督作品『条理ある疑いの彼方に』のリメイク)は脚本まで兼任した久しぶりの作品となる。
なお、ハイアムズ作品の登場人物や企業名に用いられる「スポタ」という名前は妻の旧姓。また、息子のジョン・ハイアムズも映画監督を務めている。