スティーヴ・ブシェミ(Steve Buscemi, 本名: Steven Vincent Buscemi, 1957年12月13日 – )は、アメリカ合衆国の俳優、映画監督。
ニューヨーク市ブルックリンにて、イタリア系の父親とアイルランド系の母親の間に生まれるブシェミには、ジョー、ケン、マイケルという3人の兄弟がおり、カトリックの環境で育てられた。リー・ストラスバーグ主宰の演劇学校で演技を学ぶ。
出演作品は80本を越え、「90年代に最も仕事をした俳優」ランキングの4位に入った。ティム・バートン、コーエン兄弟、アダム・サンドラー、ジム・ジャームッシュ、ロバート・ロドリゲス、マイケル・ベイら個性的な監督達の作品に数多く出演している。また、クエンティン・タランティーノが専門学生時代に製作した『レザボア・ドッグス』については「Mr.ピンク」役で出演しており、ハリウッドでリメイクが決まっても同役で出演し、注目を集めた。一度見たら忘れられない、アクの強い風貌で、しばしば殺されたり喧嘩に巻き込まれたりする役で個性派俳優として活躍している。『コン・エアー』(1997年)においては囚人や警官さえもが恐れる伝説の連続殺人犯ガーランド・グリーンを演じた。私生活では女優のジョー・アンドレスと結婚、男児が誕生している。2019年、アンドレスと死別。今なおエージェントを雇わずに自ら出演依頼の電話を受けることでも有名。日本では2000年にプロバイダのZEROのCMにも出演している。
売れる前は、昼間は消防士として働き、夜はスタンダップ・コメディの舞台に立っていた。その後、コメディに見切りをつけ演技を勉強し始めた。現在でもボランティアで消防士としての活動を続けているという。アメリカ同時多発テロ事件の際、世界貿易センタービル(ツインタワー)の瓦礫の山の中、昔着ていた消防士の防火服を着て、救出作業する彼の姿が目撃されている(なぜ昔の防火服を着てる男がいるのか、他の消防士が疑問に思い、ヘルメットの中の顔を覗くとスティーヴ・ブシェミだったそうである)。本人はこの件に関してインタビューを受けたり、写真を取られることを拒否した。
2001年にバーでの喧嘩に巻き込まれて喉などを刺され、頬に傷が残ってしまった。