ジョディ・フォスター(Jodie Foster、本名: アリシア・クリスチャン・フォスター、Alicia Christian Foster, 1962年11月19日 – )は、アメリカ合衆国の女優、映画監督、映画プロデューサー。1988年公開の『告発の行方』と1991年公開の『羊たちの沈黙』で2度アカデミー主演女優賞を受賞した。
カリフォルニア州ロサンゼルスにて、4人兄妹の末っ子として生まれる。生まれる前に両親が離婚したため母親に育てられた。その後、父親は中国人と再婚。腹違いの妹エイミー・フォスターがいる。役者名の「ジョディ」は、彼女が母親のお腹にいるときから、兄姉たちが呼んでいた愛称である。二人の姉ルシンダ(1954年生)、コンスタンス(1955年生)と、兄ルシアス(1957年生)がいる。8歳から高校時代までロサンゼルスにあるフランス人学校のリセ・フランセ・ドゥ・ロサンゼルス (fr) に在籍し、バカロレアを取得。卒業後はハーバード大学、コロンビア大学などの複数の名門校に合格し、イェール大学に入学した。アメリカ文学を専攻し、トニ・モリソンの論文で優秀な成績(Magna Cum Laude)で卒業した。
子役だった兄の仕事場についていった際にスカウトされ、3歳よりコマーシャルに出演し、主にテレビドラマで子役として活躍、一家を経済的に支えるまでになった。
1972年に『ジョディ・フォスターのライオン物語』で映画デビュー。1976年公開のマーティン・スコセッシ監督作品『タクシードライバー』で12歳の少女娼婦アイリス役を13歳にして演じ、全米映画批評家協会賞助演女優賞や英国アカデミー賞 助演女優賞などを受賞、アカデミー助演女優賞にノミネートされ、高い評価を得た。しかし、この映画は同時に多方面に影響を与え、ジョディの熱狂的なファンを自称するジョン・ヒンクリーによって1981年にレーガン大統領暗殺未遂事件が発生。この事件に衝撃を受けたジョディは、一時期映画界とは距離を置いた。
1984年公開の『ホテル・ニューハンプシャー』で本格的にスクリーンへ復帰以降、1989年公開の『告発の行方』と1991年公開の『羊たちの沈黙』でアカデミー主演女優賞を受賞。人気・実力共にアメリカを代表する役者の地位を不動のものとした。1991年に『リトルマン・テイト』で、映画初監督。自ら設立した映画制作会社エッグ・ピクチャーズ・プロダクション制作の第1回作品『ネル』(1994年)以降は、映画プロデューサーとして映画製作も行うなど活動の幅を広げている。また、フランス語を流暢に話せるので、フランス語版の吹き替えはほとんど自身で行っている。