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スタンド・バイ・ミー|人の少年たちが好奇心から、線路づたいに“死体探し”の旅に出るという、ひと夏の冒険を描いている。

映画 スタンド・バイ・ミー
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スタンド・バイ・ミーは、1986年公開のアメリカ合衆国の映画。原作はモダン・ホラーの大家スティーヴン・キングの非ホラー短編集で『恐怖の四季』の中に収められた秋の物語『THE BODY』(『死体』)である。1950年代末のオレゴン州の小さな町キャッスルロックに住む4人の少年たちが好奇心から、線路づたいに“死体探し”の旅に出るという、ひと夏の冒険を描いている。兄弟間の葛藤において生じるカインコンプレックスについても描かれた。

スタンド・バイ・ミー 映画批評・評価・考察


スタンド・バイ・ミー(原題: Stand by Me)

脚本:35点
演技・演出:15点
撮影・美術:16点
編集:8点
音響・音楽:9点
合計83点

繰り返し見ているはずなのに、おぼろげな記憶に残る作品。
もしかしたら、思い出したくないのかもしれません。

特にゴーディと僕は重なるところがあり、彼の経験と自分の経験が重なるところがあります。年の離れた兄を亡くした事や、優秀な兄との比較に苦しんでいた事があります。ただ、両親から冷遇されていたわけでないですが、自分の良き理解者が兄だったので、兄を失った悲しみと同時にコンプレックスを持つゴーディの気持ちが分かります。

公開当時は、『グレムリン』『グーニーズ』に出演していたコリー・フェルドマンが好きだったんですが、今見るとクリス役のリヴァー・フェニックスがかっこいいし、演技力もずば抜けているように見えます。
太っちょのバーン役のジェリー・オコンネルがトム・クルーズばりのイケメンに成長し、『ピラニア3D』で圧巻の変態ポルノ監督役を演じるなんて、この時誰が想像できたでしょうか!
『スクリーム2』ではヒロインのイケメン彼氏として出演しています。
主人公ゴーディ役のウィル・ウィートンは、新スタートレックのウェスリー・クラッシャー役が印象に残っています。

4人とも当時若手俳優として期待されていたのは間違いないと思いますし、この4人以外にエース役のキーファー・サザーランド、ゴーディの兄役ジョン・キューザックもその後売れっ子俳優になりました。この中でも特に人気が出ていたリヴァー・フェニックスの薬物中毒死が残念でなりません。

切ない、悲しい、楽しい、面白い、怖い、いろんな気持ちが詰まった少年時代が描かれています。監督のロブ・ライナーはこの作品以降も名作を撮っていくんですが、人の気持ちの描写に長けてるなぁと思います。

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スタンド・バイ・ミー あらすじ(ネタバレ)

作家ゴードン・ラチャンスはある日、『弁護士クリストファー・チェンパーズ刺殺される』という新聞記事に目をとめ、少年だった頃をふと思い起こす。

時代は、彼が12歳だった頃にさかのぼる。ゴーディ(ゴードンの愛称)は、オレゴン州キャッスルロックの田舎町で育てられる。お世辞にも治安がよい場所では無く、何かしらの粗悪な家庭環境を持つ貧しい人たちが住む田舎に暮らすゴーディ、クリス、テディ、バーンの4人は、性格も個性も異なっていたがウマが合い、いつも一緒に遊んでいた。木の上に組み立てた秘密小屋の中に集まっては、タバコを喫ったり、トランプをしたり、少年期特有の仲間意識で結ばれている。

ある日、バーンは不良グループである兄たちの会話を盗み聞きしてしまう。3日前から行方不明になっているブラワーという少年が、30キロ先の森の奥で列車に跳ねられ死体のまま野ざらしになっていることを知る。バーンがゴーディたちに話すと、「死体を見つければ有名になる。英雄になれる」と言う動機から死体探しの旅に4人で出かける。途中、喧嘩もするが、助け合いながら、鉄道の線路に沿って、冒険のような旅を続ける。鉄橋で危うく列車に轢かれそうになり、沼ではヒルにかまれながら、その夜は森で野宿をする。クリスが持参したピストルを持って、交代で見張りをする。

見張りの間にゴーディとクリスが2人きりになる。物語を書く才能があるゴーディは、親に嫌われていることが傷になり、将来ものを書く希望も持てないことをクリスに打ち明ける。クリスから物書きの才能を守るから諦めない事を言われる。一方でクリスは家庭環境の悪さから将来に希望が持てない上、自分が教師の私利私欲に利用されたということを打ち明ける。ゴーディはクリスが頭がいいことを認めて進学することを勧め、励ますのだった。

一方、バーンやクリスの兄たちがメンバーになっている不良グループを率いるエースが死体の話を聞きつけ、仲間を引き連れて死体のある場所へ車で向かい始める。翌日、ゴーディら4人は、ついに死体を発見する。そこにエースたち不良グループが現れ、死体を渡せとせまる。バーンとテディは逃げ出すが、クリスは毅然とした態度ではねつける。エースが怒り、ナイフでクリスを襲おうとした瞬間、ゴーディは強い決意で銃を発砲し、エースに銃口を突きつけ、エースたち不良グループは退散する。

ひと夏の冒険が終わり、4人はいつものように町外れで別れた。その後は進路もバラバラになり、お互い疎遠になっていく。大人になったゴーディは作家となり、結婚して2人の子供にも恵まれ、大きな一軒家に住めるほど成功し、クリスは猛勉強して弁護士になる。そのクリスとも最近は10年以上会っていなかったが、クリスが亡くなった原因が昔と変わらず正義感が強いがゆえの事件だったことに「複雑な家庭環境のなかで仲間との友情を感じた12歳の頃のような友達は二度とできることはない」とゴーディは静かに思い返す。

スタンド・バイ・ミー スタッフ

原作:スティーヴン・キング
監督:ロブ・ライナー
脚本:ブルース・A・エヴァンスレイノルド・ギデオン
プロデューサー:ブルース・A・エヴァンスアンドリュー・シェインマン
撮影監督:トーマス・デル・ルース
音楽:ジャック・ニッチェ
美術:デニス・ワシントン
編集:ロバート・レイトン
配給:コロンビア映画

スタンド・バイ・ミー キャスト

ゴードン・ラチャンスウィル・ウィートン
主人公。愛称は「ゴーディ」。性格は内向的で真面目。物語を作る才能がある。年の離れた兄デニーを事故で亡くし、両親からもその影響で冷遇されているため、劣等感を抱いている。

ゴードン(大人):リチャード・ドレイファス
劇中での語り手。この時点の彼は妻子持ちの作家である。

クリストファー・チェンバーズリヴァー・フェニックス
愛称は「クリス」。ゴーディの親友。賢い少年だが、アル中の父親と不良の兄がいて家庭に信用がないため、自分の将来を悲観している。周りも自分自身でも将来は悪い人間になると思っているが、友達がいじめられていると助けるなど正義感があり、友達思いの面がある。後に奮起して大学に進み弁護士となるが、ある日レストランでもめていた客2人を仲裁し、客の持っていたナイフでのどを刺され死亡する。ゴーディの才能に一目置いており将来物書きになるよう勧めたよき理解者でもあった。

セオドア・ドチャンプコリー・フェルドマン
愛称は「テディ」。大きな眼鏡をかけている。父親の影響からか、軍隊に憧れている。彼の父はノルマンディーで勇敢に戦ったという伝説を持つが、精神を病んでいる。テディは父を英雄と思って尊敬してはいるが、彼から虐待を受けてストーブで耳を焼かれてしまった過去も持つ。この後、耳と目の問題で軍隊には入れず、一時刑務所に入ったが、現在は臨時雇いで働いている。

バーン・テシオジェリー・オコンネル
太っちょで、ちょっとのろま。性格は臆病でうっかり者。自宅の床下にヘソクリを入れた瓶を埋めたが、どこに埋めたのか分からなくなってしまい、暇があると家の床下を掘っている。兄は不良グループのビリーで、バーンは彼らの会話から死体についての情報を盗み聞きした。その後、若くして結婚し、4人の子宝に恵まれ、材木場で働いている。

エース・メリルキーファー・サザーランド
不良グループのリーダー。

アイボール・チェンバーズブラッドリー・グレッグ
クリスの兄。いつもエースの隣にいる。ゴーディの帽子を奪う。

ビリー・テシオケイシー・シーマツコ
バーンの兄。少年の死体を発見した。

デニー・ラチャンスジョン・キューザック
ゴーディの兄で故人。アメリカンフットボールのスター選手であり、両親から将来を期待され、またゴーディからも慕われる良き兄であった。自動車事故により死亡。クリス同様ゴーディの文才を認めていた数少ない理解者の一人であった。

ゴーディの父マーシャル・ベル

ゴーディの母フランシス・リー・マッケイン
デニーを事故で亡くした悲しみで活気を失っており、ゴーディにも関心を示さない。ゴーディは父から「(デニーでなく)お前が代わりに死ねばよかった」と言われる夢を見てしまうほど、愛情を感じられずにいる。

雑貨屋の主人ブルース・カービー
マイロ・プレスマンウィリアム・ブロンダー
グランディ市長スコット・ビーチ
DJボブ・コーミアマット・ウィリアムズ

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