ロミオ・マスト・ダイは、2000年公開のアメリカ合衆国の映画。殺された弟の復讐のためマフィアに闘いを挑む元刑事の姿を描くハードアクション。重力無視のマーシャルアーツ、クールなVFX(視覚効果)、そしてオールスターによるサントラが合体した、エンジン全開のアクション映画。バートコウィアク監督によるヒップ・ホップ・カンフー三部作の第1作である。他の2作は『DENGEKI 電撃』『ブラック・ダイヤモンド』。
ロミオ・マスト・ダイ 映画批評・評価・考察
ロミオ・マスト・ダイ(原題:Romeo Must Die)
脚本:29点
演技・演出:16点
撮影・美術:16点
編集:9点
音響・音楽:10点
合計80点
アクションシーンの演出が斬新でキレッキレの演技ができるジェット・リーとの相性も良く、観ていてい驚かされました。レントゲン演出は、必殺仕置人の念仏の鉄を参考にしたんじゃないかと思ってしまいましたが、劇場で観ていてびっくりしました。作品全体的にノリが良く、テンポも良いものでした。ヒロインのアリーヤに惚れました。
ヒロインを演じたアリーヤの死
彼女の魅力がスクリーンからも伝わってくるスターのオーラが溢れ出ていたアリーヤの事故死は、当時かなり衝撃的でショックを受けました。映画館で見た彼女の魅力にすっかり虜になっていましたし、『マトリックス リローデッド』の出演決定も話題となっていた矢先でした。
今作品はAmazonプライムで見ました。
ロミオ・マスト・ダイ あらすじ(ネタバレ)
黒人ギャング団と中国系マフィアの二大組織が激しい縄張り争いを続けるカリフォルニア州オークランドで、中国系マフィアのドン・チューの息子ポーが何者かによって殺される。
一方、ポーの兄で元刑事のハンは父親の罪をかぶって香港の刑務所に収監されていたが、弟の死を知り脱獄、単身オークランドにやって来る。タクシーでぞんざいに扱われたハンはタクシー泥棒をしている最中に黒人ギャング団のボスであるアイザック・オーデイの娘トリッシュが客として乗り込んで知り合う。ポーの家についたハンは弟の死の真相を探る為、ダイヤル履歴からサーペティンファイヤーという衣服の店にたどり着くもそこは偶然にもトリッシュが経営している店だった。トリッシュの後を尾けて部屋に乗り込んで事情を話すと話していたのは兄のコリンではないかという情報を得る。話しているうちにオーデイの部下であるモリース達が来てしまい、不審者と思われたハンを捉えようとするもカンフーの達人であるハンはモリース達部下を全員なんなく手玉に取り、モリースの車で逃亡する。
ハンはポーの葬式にでる為にチューの屋敷へ向かう。父親に弟を守れなかった事に対して不満を口にした後、ポーのボディーガードであってカイと久々にカンフーの手合わせをして再会を喜ぶ。
屋敷を立ち去ったハンは引き続きポーの死の真相を探る為、トリッシュの元へ行くも収穫はない。トリッシュのそばではハンが手玉にとったモリース達がアメフトで遊んでおり、ボディーガードのリーダーであるマックにハンは誘われて遊ぶことになる。ルールを全く知らないハンは最初こそタックルで集中攻撃を受けるもののボールを持っているプレーヤーに攻撃してもいいとマックに確認し、カンフーで全員を攻撃して見事得点する。トリッシュに兄と話したら連絡をくれと住所を渡してハンは去っていく。
その夜、コリンが恋人と家でくつろいでいると恋人もろとも突き落とされる事件が発生する。翌朝、コリンの遺体を見たトリッシュはギャングの長である父に対してパパが殺したも同然と言い放ってその場を事件現場を去る。
一方、ハンはポーの部屋に帰宅すると部屋が荒らされていた。荒らされた部屋からポーの車の鍵を見つけたハンはポーの車を捜査するとポーの護身用として使っていたステッキの中に住所リストの紙を見つける。
ステッキを持って部屋へ戻るとトリッシュが悲しい様子で座っており、コリンが殺されたことを話し、一緒に犯人探しをすることとなる。
手がかりを探る為、リストにある住所の場所へ行くと何者かに襲われた後であり、襲撃者に見つかったハンとトリッシュはカーチェイスで逃げ、追ってきた人物を撃退するも、その人物が中国人であることに驚きを隠せない。
ハンはチューのところへトリッシュはアイザックのところへそれぞれ一連の事件を報告するが、チューは聞く耳を持たず、アイザックはトリッシュを危険な目にあわせたくないという一心でマフィアのボスの息子であるハンと会うことを禁じ、モリースを護衛の元、自らの邸宅へ軟禁状態にする。
一方、リストにあった住所の大部分を訪れたハンはトリッシュの軟禁されている邸宅へ現れ、トリッシュを連れてリストの最後の場所へ向かう。最後の場所はトリッシュがよく知るシルクという人物が経営する黒人が多いクラブでポーもよく通っていた場所であった。
シルクはトリッシュにアイザック達が片っ端から地上げしていることを話す。その時、マックが現れシルクの店に対しても地上げを持ちかけるも拒否された為、シルクを射殺し、ハンとトリッシュを拘束する。
気絶させられて気がついたハンはモリース達に囲まれていたが持ち前の身体能力とカンフーでもリース達を蹴散らし、トリッシュの居場所をモリースから聞き出す。
オートリッチメンズクラブにいると聞いたハンは急いで向かう。
一方、オートリッチメンズクラブではアイザックがNFLの白人オーナー、ロスに対してマックが地上げした土地を売る契約を交わそうとしていた。アイザックは自らがNFLの黒人オーナーになることを夢見て、土地がほしければ自らをオーナーに加えろとロスに提案する。しかし、居合わせていたマックは長年の不満をアイザックにぶちまけた挙げ句、地上げした土地は全て頂くと宣言。拘束したトリッシュを人質に取り、中国系マフィアと組んでポーを死に追いやり、コリンを殺したのは自分だと白状した為、アイザックともみ合いになるもアイザックに発泡する。
ロス達NFLのメンバーは騒動に紛れてマックが地上げした権利書を持ってヘリで逃走を図り、マックと銃撃戦になり権利書だけは取り返すもその場にハンが現れて対峙する。
マックからポーを殺したのは中国系マフィア自身で直接手を下したのはカイであることを聞いたハンはマックに銃を向けられるも、土壇場で駆けつけたトリッシュがマックを射殺しハンは事なきを得る。トリッシュにアイザックのそばにいてあげるように伝えたハンはカイの元へ急ぐ。
ハンはポーの敵を打つためにカイと死闘を繰り広げる。カンフーの腕はハンの方が一枚上手であったが、カイは卑怯な手でハンの両手に火傷を追わせて窮地に追いやるも怒りに震えるハンは渾身の一撃の蹴りをカイに与えて勝利する。
最後は父親のチューに対してけじめを付けるように促し、チューはこめかみに向けて発砲。長年の中国系マフィアと黒人ギャングの闘争は幕を下ろす。
ロミオ・マスト・ダイ スタッフ
監督:アンジェイ・バートコウィアク
脚本:エリック・バーント,ジョン・ジャレル
原案:ミッチェル・カプナー
製作:ジョエル・シルバー,ジム・ヴァン・ウィック
製作総指揮:ダン・クラッチオロ
音楽:スタンリー・クラーク,ティンバランド
主題歌:アリーヤ『Try Again』
撮影:グレン・マクファーソン
編集:デレク・G・ブリーキン
製作会社:シルバー・ピクチャーズ
配給:ワーナー・ブラザース
ロミオ・マスト・ダイ キャスト
ハン・シン:ジェット・リー
トリシュ・オデイ:アリーヤ
マック:イザイア・ワシントン
カイ:ラッセル・ウォン
アイザック・オデイ:デルロイ・リンドー
コリン・オデイ:D・B・ウッドサイド
チュー・シン:ヘンリー・オー
ヴィンセント・ロス:エドアルド・バレリーニ
モーリス:アンソニー・アンダーソン
シルク:DMX
ポー・シン:ジョン・キット・リー
バイクの刺客:フランソワーズ・イップ