レディ・プレイヤー1 85点

レディ・プレイヤー1

映画批評・備忘録

2018年にアメリカ合衆国で公開されたSF映画。アーネスト・クラインの小説『ゲームウォーズ』(レディプレ)を原作としている。

スピルバーグだから撮れる映画で、スピルバーグだから作れた映画だと思える超エンターテイメント映画で、著作権問題をクリアしつつ日米のオタク(1970年~1980年生まれの世代)への夢の贈り物を実行したスピルバーグ神といった具合ではないでしょうか。

ストーリーは単純で、深く考えるような作品ではないようで、映画さながらの現在の社会を反映しているようにも思える作品です。現実が喜びにあふれた世界でなく、みんなゲームの世界に生きがいを見出すような世の中の事です。ただ、主人公たちは現実世界で友情と愛で結ばれていくストーリーなので、スピルバーグの伝えたいことははっきりしていると思います。

クロスオーバー作品について
原作と同様、本作には1980年代の大衆文化に対するオマージュが数多く盛り込まれている。また、日本・アメリカの主に1980年代から90年代の映像・ビデオゲーム作品の要素が数多く登場する。スピルバーグとプロデューサー陣は、クロスオーバーの為の著作権交渉に数年を費やした。スピルバーグによると、製作に必要とされた著作権の80%を獲得している。

一方、1980年代にスピルバーグがヒットさせた『E.T.』のエイリアンや『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の主人公インディアナ・ジョーンズのクロスオーバーは原作には存在するが、本作にはない。その理由について、スピルバーグは「(自作への言及が)自惚れによるものだと批判されることを回避するためです」と語っている。当初、スピルバーグはデロリアンをも登場させない意向だったが、クラインの説得を受けて登場させることにしたという。また、『未知との遭遇』の権利を獲得するため、ワーナー・ブラザース映画との交渉が行われたが、不首尾に終わった。

脚本で重要な要素となっていた『ブレードランナー』については、『ブレードランナー 2049』の製作期間と重なっていたため著作権交渉を断念しており、代わりにスピルバーグの友人だったスタンリー・キューブリックの監督映画『シャイニング』を登場させることに決め、権利を取得した。原作では主人公の愛用機として東映版『スパイダーマン』でスパイダーマンが操縦する巨大ロボット“レオパルドン”が活躍するが、アメリカ本国および欧米諸国では同作品が放映されたことがなく知名度が低いことから本作には登場しない。

また、原作では主人公がウルトラマンに変身するが、ウルトラマンも本作には登場しない。アーネスト・クラインによれば「円谷プロダクションは前向きだったが海外の権利問題を抱えているために使用できなかった」という。この問題は後に円谷プロダクションが正式に権利を獲得した。ウルトラマンの代わりに登場したのがRX-78-2 ガンダム。ダイトウがアイテムを使って変身する形で登場するが、その際のトシロウの台詞「俺はガンダムで行く!!」は、脚本で英語だったものが撮影時にスピルバーグの指示で日本語に変更されたものである。前述の通り、『ゲームウォーズ』ではエイチが操縦するロボットであり、変身可能時間が3分であることなど、ウルトラマンの役割を担っている。武装はビームサーベルとシールドのみ。

脚本を担当したアーネスト・クラインは「世界観に同じVRを題材にした押井守の『アヴァロン』からインスピレーションを受けてる」と公言している。



レディ・プレイヤー1(原題:Ready Player One)

脚本:30点
演技・演出:17点
撮影・美術:20点
編集:9点
音響・音楽:9点
合計85点

あらすじ

2045年。環境汚染や気候変動、政治の機能不全により世界は荒廃していた。その為スラム街で暮らさざるを得ない状況に陥った地球上の人類の多くは「オアシス」と言うVR世界に現実逃避し入り浸っていた。

現在オアシス内では創始者であるジェームズ・ハリデー亡き後公表された彼の遺言により勝者にはオアシスの所有権と5000億ドル(日本円で約56兆円[5])相当のハリデーの遺産が授与されるアノラック・ゲームが開催されていた。ハリデーがオアシス内に隠したとされるアイテム“イースターエッグ”を探すプレイヤー“ガンター”達が日々3つの鍵を手にする為の関門となるゲームに挑んでいるが、始まって5年経っても誰も鍵を手に入れられなかった。

オハイオ州コロンバスのスラムに住む若者ウェイド・ワッツことガンター・パーシヴァルも勝者となるべく日々奮闘していたが、ゲームにはオアシスの独占を欲す世界第2位の大企業IOI(イノベイテブ・オンライン・インダストリーズ)社社長ノーラン・ソレントが送りこんだガンターチーム“シクサーズ”もいた。ウェイドは第一の試練を突破するが、現実世界でも彼に魔の手が及び、レジスタンスのアルテミスやオンライン仲間たちと共にソレントの陰謀に立ち向かっていく事となる。

スタッフ

監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:アーネスト・クライン,ザック・ペン
原作:アーネスト・クライン『ゲームウォーズ』(SB文庫)
製作:スティーヴン・スピルバーグ,ドナルド・デ・ライン,ダン・ファラー,クリスティ・マコスコ・クリーガー
製作総指揮:アダム・ソムナー,ダニエル・ルピ,クリス・デファリア,ブルース・バーマン
音楽:アラン・シルヴェストリ
撮影:ヤヌス・カミンスキー
編集:マイケル・カーン,セーラ・ブロシャー
製作会社:ワーナー・ブラザース映画,アンブリン・パートナーズ,アンブリン・エンターテインメント,ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ,アクセス・エンターテインメント,デューン・エンターテインメント,ファラー・フィルムズ&マネジメント
配給 :ワーナー・ブラザース映画

キャスト

タイ・シェリダン
オリヴィア・クック
ベン・メンデルソーン
T・J・ミラー
サイモン・ペグ
マーク・ライランス
森崎ウィン
ハナ・ジョン=カーメン
クレア・ヒギンズ
ペルディータ・ウィークス
フィリップ・チャオ
スーザン・リンチ
ラルフ・イネソン
レティーシャ・ライト

予告編

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