エスター ファースト・キルは、2022年公開のアメリカ合衆国の映画。『エスター』(2009年)の前日譚、第一作以前のコールマン家に引き取られる前を描く。『エスター』の前日譚となる本作は、第1作で大いなる謎であったエストニアの孤児エスターがいかにして、大陸を渡り、アメリカ裕福な家庭の娘に成りすませられたのか?その謎を解き明かしてゆく。原題の『Orphan』とは「孤児」という意味。
エスター ファースト・キル 映画批評・評価・考察
エスター ファースト・キル(原題:Orphan: First Kill)
脚本:29点
演技・演出:17点
撮影・美術:16点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計77点
前作の前日譚ですが、かなり違った作風なので飽きずに楽しめます。前作と辻褄が合わないんではないかというちょっと厳しめのツッコミを入れたくなる気持ちもありますが・・・エスターの運命というか宿命を感じさせるストーリーはなかなか面白いと思わせる出来です。
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エスター ファースト・キル あらすじ(ネタバレ)
2007 年 1 月 26 日、エストニアの精神科患者であるリーナ・クラマーは、下垂体機能低下症と呼ばれるまれなホルモン障害を患っており、9 歳の子供のように見える31歳の女性で、誘惑した警備員を殺し、アートセラピストのアンナの車の中に隠れた。アンナの家に侵入して殺害した後、リーナは行方不明のアメリカ人の女の子を調べ、2003年に行方不明になったエスター・オルブライトという名前の女の子に似ていることを見つけた。彼女の両親は米国にいると主張して、自分は「エスター」と自己紹介した。
コネチカット州ダリエンでは、裕福な芸術家のアレン・オルブライトと、娘の失踪を受け入れた妻で慈善家のトリシアが、ドナン刑事から「エスター」が見つかったと知らされた。トリシアはモスクワの米国大使館に行き、そこでエスターと再会した。トリシアはエスターを家に連れて帰り、エスターが祖母の死を忘れていたり、姿を消す前に比べて絵のスキルが大幅に向上したことに気づいたとき、疑問を抱き始めた。リーナは、絵画を通して絆を深め、アレンをトリシアから引き離そうとした後、アレンが好きになった。
トリシアとアレンがトリシア主催のチャリティーガラに出席している間、ドナンは家に到着し、エスターの部屋からリーナの指紋が付いたビニールレコードを盗んだ。彼は、リーナが彼を追跡していることに気づかずにそれを家に持ち帰り、指紋を分析して一致しないことを発見した。リーナは、リーナを追ってトリシアが到着する前にドナンを攻撃し、彼を射殺した。トリシアは、リーナが4年前にトリシアの息子グンナーとの口論で亡くなったエスターではないことを知っていることを明らかにした。リーナはトリシアに彼女の正体を明かし、2人はエスターが埋葬された地下室のハッチにドナンの遺体を処分し、警察署にメールを偽造して彼の失踪を休暇旅行として組み立てた。
「エスター」が再び姿を消すのは怪しいと考えたトリシアは、アレンのためにリーナの行為を続けることに同意し、リーナとトリシアはお互いに警戒を続けた。トリシアは最終的に夕食時にリーナを毒殺しようとしたが、リーナは食べ物を食べることを拒否した。リーナは自分の部屋に住んでいるネズミに食べ物を与え、後にネズミが毒入りの食事を摂取して死んでいるのを発見した。リーナは、トリシアのためにネズミの死体を混ぜたグリーンスムージーを作ることで報復した。アレンは、画商に会うために街に行くこと伝えた。駅で、リーナはトリシアとグンナーを電車の前に押して殺そうとしたが、彼女の試みは通りすがりの通勤者によって中断された。アレンがいない状態で、リーナはトリシアの車を盗んで逃げようとした。
その夜、リーナはオルブライトの家に連れ戻され、トリシアとグンナーはついにリーナを殺すことにした。トリシアは自殺を図ろうとしたが、グンナーが彼女を階段から突き落とす前に、リーナは反撃して逃げた。帰宅中のアレンからの電話に気を取られ、トリシアとグンナーはリーナが姿を消したときに彼女を探した。リーナはグンナーをクロスボウで撃ち、フェンシングソードで彼を刺して殺した。激怒したトリシアとリーナはキッチンで戦い、その過程でうっかりして家に火をつけ、アレンが家に帰ると二人は屋根に逃げた。
トリシアとリーナの両方が滑って屋根にしがみつき、アレンに救うように頼み、リーナはトリシアが彼女を攻撃したと主張し、トリシアはリーナについての真実を明らかにしようとした。 両方を救うことができなかったアレンは、「エスター」を助けることを選択し、トリシアは握力を失い、倒れて死んだ。次に、アレンはリーナの顔を確認した。これにより、彼女の付け歯が脱落した。彼女がエスターではないことに気づき、リーナは「彼女は彼らのためにそれをした」と彼女は「アレンを愛している」と言って身を守ろうとしたが、アレンが彼女を「モンスター」と呼んだ。激怒した彼女は、彼を屋根から突き落として死に至らしめた。その後、リーナは「エスター」に扮し、顔の血を一掃した後、燃えている家を出た。
その後、「エスター」は孤児院に移され、そこで新しい家族が彼女を養子にするのを待つのだった。
エスター ファースト・キル スタッフ
監督:ウィリアム・ブレント・ベル
脚本:デビッド・コッゲシャル
原案:アレックス・メイス
製作:アレックス・メイス,ハル・サドフ,イーサン・アーウィン,ジェームズ・トムリンソン
音楽:ブレット・デター
撮影:カリム・ハッセン
編集:ジョシュ・イーザー
製作会社:エンターテインメント・ワン,ダーク・キャッスル・エンターテインメント
配給:パラマウント・プレイヤーズ,ハピネットファントム・スタジオ
エスター ファースト・キル キャスト
エスター/リーナ:イザベル・ファーマン
エストニアの精神病院から脱走した知能の高い殺人鬼。外見は9歳で成長が止まった31歳。絵とピアノが得意。拘束具の痕が残った首と両手首をリボンで隠している。ボロボロの大人の歯を隠すために入れ歯をしている。膨らんだ胸をサラシを巻いて隠している。
トリシア・オルブライト:ジュリア・スタイルズ
エスターの母親。行方不明から戻って来た娘に違和感を感じる。
アレン・オルブライト:ロッシフ・サザーランド
エスターの父親。芸術家。戻って来た娘を疑わずに迎え入れて、絵を教示し、あの蛍光塗料を使った芸術を伝える。
グンナー・オルブライト:マシュー・フィンラン
エスターの兄。フェンシング選手。エスターには関心が無い。
ドナン刑事:ヒロ・カナガワ
エスターが行方不明時に捜索をしており、戻って来たエスターが偽物ではないかと疑い調べる。