ロードキラーは、2001年公開のアメリカ合衆国の映画。畳みかけるような恐怖に戦慄。恐怖のドライヴ・ツアーを描くロード・スリラー。製作・脚本は「アルマゲドン」などの脚本家J・J・エイブラムズ。スティーヴン・スピルバーグと親交があるJ・J・エイブラムスが制作を務めた、スピルバーグの映画『激突!』の青春スリラー版と称される映画である。批評家から概ね肯定的な評価を受けました。本作のヒットから後にビデオオリジナルの続編全3作品が制作されている。
ロードキラー 映画批評・評価・考察
ロードキラー(原題:Joy Ride)
脚本:28点
演技・演出:16点
撮影・美術:16点
編集:7点
音響・音楽:7点
合計74点
悪ふざけから痛いしっぺか返しを喰らうアメリカンホラーの基本プロットなのですが、ところどころでセンスを感じる演出があります。ちょっと笑えたかと思えば、背筋が凍る。寒暖のある作品です。
複数のエンディングについて
DVD リリースには、29 分の別のエンディングと、他の 4 つの短い別のエンディングがあります。メインではラスティ・ネイルのショットガン自殺がフィーチャーされており、警察によって彼のトレーラーから多数の遺体が発見されます。1つはラスティ・ネイルが逮捕される。2つ目はトーマス兄弟と喧嘩して殴られる。3つ目はトラックが爆破される。4つ目はラスティ・ネイルが自分のトラックでひかれる様子を描いたものでした。映画の実際の劇場カットに登場するエンディングは、ラスティ・ネイルが生きている唯一のエンディングです。削除されたシーンも多数あります。
ラスティ・ネイルのトラックが爆発する別のエンディングでは、トラックが燃えている後ろに給水塔があります。当初の目的は、トラックを給水塔に衝突させて水を落として炎を消し、ラスティ・ネイルが生き残ったとしても信じられるようにすることでした。しかし、時間の制約により、そのシーンは撮影されませんでした。給水塔には10万ドル以上かかりました。
今作品はU-NEXT で見ました。
ロードキラー あらすじ(ネタバレ)
下着姿でヴェナは真夜中に幼馴染で大学生のルイスと電話しながら最近、恋人と失恋し傷心であることを話す。「あなたが車を持っていれば一緒に旅行しながら帰れるのに」と話すのを聞いたルイスは購入した航空券を換金し中古車を購入。コロラド州でヴェナを拾い、大陸横断ついでにネブラスカ州まで帰省することを計画する。そこへルイスの兄フラーが釈放されたからソルトレイクシティまで迎えに来てほしいと、彼の母から連絡が入った。
フラーと合流したものの、フラーはCBラジオ無線機を勝手に購入しブラックシープを名乗り、ラスティ・ネイルを名乗るトラックドライバーを悪戯で引っ掛ける。渋々ルイスはヴェナの特徴を話し女性のキャンディケーンを名乗る。無線機の電波が飛んで話はお開きとなるが、宿泊するモーテルでエリングハウスという嫌な男と揉めたフラーは有線テレビのアダルトチャンネルを見ながらルイスにキャンディケーンのフリをさせエリングハウスの部屋にラスティ・ネイルを誘き寄せエリングハウスに一泡吹かせようとする。ラスティ・ネイルがエリングハウスの部屋に現れ揉める声と轟音がすると部屋が静かになった。
翌朝、ルイスとフラーは、高速道路で下顎をもぎ取られたビジネスマンが警察に発見されたことを知る。ルイスは彼らが関与したことを認め、リッター保安官は事件における彼らの役割を責めるが、彼らを釈放する。道路に戻ると、巨大トラックで彼らを尾行しているのに気づく。そしてそのトラックは彼らの車を追い詰め、押しつぶそうとした。命乞いをしてなんとか見逃してもらった兄弟は、ルイスの憧れの女性ヴェナ(リリー・ソビエスキー)をピックアップし、ネブラスカ州へ向かう。しかしまたラスティ・ネイルの執拗な攻撃が始まり、やがて3人の車は炎上。足で逃げることになった彼らだが、とりあえず助かった。しかしたまたま聞いた市民無線からは、またもやラスティ・ネイルの声が聞こえてくるのだった。彼はヴェナの友人シャーロットを誘拐したと話した。トウモロコシ畑に誘いだし、ラスティ・ネイルがヴェナを誘拐する。
ラスティ・ネイルは、いたずらされた偽の日付を反映して、別のモーテルの17号室を設定した。彼は部屋のドアが開いたらヴェナを殺すという罠を仕掛けた。フラーは裏窓から部屋に入ろうとするが、ラスティ・ネイルによって負傷し、外に出られなくなる。ヴェナを助けに警察が到着する中、ルイスはフラーを解放しようとする。その間、ラスティ・ネイルのトラックが上り坂に現れ、モーテルに向かって転がり始めた。兄弟たちは時間内にヴェナを解放し、トラックがモーテルに突っ込むと全員が逃げ出す。警察がラスティ・ネイルのトラックを捜査していると、運転席には死体があり、後部にはまだ生きているシャーロットがいた。
ルイス、フラー、ヴェナが現場で怪我の治療を受けている間、トラックの中にいた死んだ男はルイスのクレジットカードを返した親切なトラック運転手であることが判明する。一行は救急車のCBからラスティ・ネイルの声を聞き、彼が生きていて自由であることを知るのだった・・・
ロードキラー スタッフ
監督:ジョン・ダール
脚本:クレイ・ターヴァー,J・J・エイブラムス
製作:J・J・エイブラムス,クリス・ムーア
製作総指揮:ブリジット・ジョンソン,パトリック・マーキー,アーノン・ミルチャン
音楽:マルコ・ベルトラミ
撮影:ジェフリー・ジャー
製作会社:リージェンシー・エンタープライズ
配給:20世紀フォックス
ロードキラー キャスト
ルイス・トーマス:ポール・ウォーカー
本作の主人公の大学生。兄のフラーと正反対の美男子で誠実だが気弱な性格。ラスティ・ネイルとの戦いでは腕っぷしの強さを見せ撃退に成功するがラスティ・ネイルは生存しており戦慄する。未公開エンディングではラスティ・ネイルを撃破後にヴェナと和解する。
フラー・トーマス:スティーヴ・ザーン
ルイスの兄で度々問題を起こし警察の世話になる「車買って見栄張ったならヴェナとセックス出来るかもな」と言うなど下品な性格だが根は弟思い。未公開シーンではモーテルの部屋でヴェナにキスをする。本作の元凶ながらルイスと共にラスティ・ネイルを撃退し生存する。未公開エンディングの一つでは警官の銃とガソリンタンクを爆破しラスティ・ネイルを撃破する。
ヴェナ・ウィルコックス:リーリー・ソビエスキー
ルイスの幼馴染の大学生の美少女。冒頭ではセクシーな水色のキャミソールと黒のパンティ姿でルイスと電話していた。兄弟の悪ふざけにシャーロット共々巻き込まれ、モーテルに拉致され上着を脱がされダクトテープで緊縛されショットガンを用いた死の罠に掛けられるがルイスに間一髪救われ生存する。未公開エンディングの一つでは自分で拘束を解きショットガンでラスティネイルを射殺する。
ラスティ・ネイル:マシュー・キンブロー(クレジットなし)、声 – テッド・レヴィン(クレジットなし)
本名も正体も目的も不明な神出鬼没なトラック運転手の殺人鬼で巨大トレーラーを操る。ルイスとフラーを追い回す理由は2人にからかわれたからだと話すが、彼ほどの知能があって兄弟のおふざけが見破れないはずがない為、ただのゲーム感覚だと思われる。また「女に飢えていてセックスが目的」と話しながら、ヴェナとシャーロットを拉致しながらもレイプせずに生かしていた。その正体は名前の通り汚れた手と爪を持つ汚らわしい巨漢であった。アイストラックの運転手やモーテルの管理人らを殺害し兄弟との戦いの末に撃退されるもアイストラック運転手を身代わりにして生存し逃走しており無線で皆を嘲笑う。複数の未公開エンディングではルイスにトレーラーで潰され、フラーに拳銃とガソリンタンクで爆破され、ヴェナにショットガンで射殺されるなどいずれも倒されている。全4作品で演じた役者が異なり、喋る3作品では声のみテッド・レヴィンが吹き替えている。
シャーロット・ドーソン:ジェシカ・ボウマン
ヴェナのルームメイトで親友の長い金髪が美しい美少女大学生。兄弟の巻き添えでラスティ・ネイルによりトレーラーに拉致され人質にされるがラストでは無事生還する。
ダニー:スチュアート・ストーン
ルイスのルームメイト。
ロナルド・エリングハウス:ケネス・ホワイト
モーテルの嫌味な客の中年男。マネージャーに苦情を言い怒鳴るが、フロントで揉めたフラーの悪ふざけで部屋でラスティと対面し拉致され生きたまま顎を切り取られ路上に放置される。良心に耐えかねルイスは悪ふざけをリッター保安官に自供する。未公開シーンでは死亡している。
リッター保安官:ジム・ビーヴァー
兄弟の話からラスティ・ネイルの事を聞き出し悪ふざけに怒り州から出るように提言する。
ケーブルテレビのポルノ女優:アンナ・マール(アーカイブ出演)
フラーが見たアダルトチャンネルに出演していた女優。