インシディアス 第2章は、2013年公開のアメリカ合衆国のホラー映画。2011年の引っ越しをきっかけに“何か”に襲われる家族を描いたホラー映画『インシディアス』の続編である。霊の世界と繋がるきっかけとなった父親の少年時代の秘密を探ろうとする一家が、さらなる恐怖を体験する。前作に続き「ソウ」シリーズのジェームズ・ワンが監督。パトリック・ウィルソン、ローズ・バーン、タイ・シンプキンス、バーバラ・ハーシーら出演陣も前作と同じ役で参加している。
インシディアス 第2章 映画批評・評価・考察
インシディアス 第2章(原題:Insidious: Chapter 2)
脚本:37点
演技・演出:18点
撮影・美術:15点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計85点
1作目が衝撃的なラストで終了し、今作はその解明になります。死んでもエリーズ(リン・シェイ)が活躍するのは今作独特世界観で新しいなぁと思います。今作の過去と現在を結ぶ演出はうますぎる演出でした。このシリーズは、脚本が素晴らしく、ソウやパラノーマルアクティビティの良いところどりで完成度が非常に高いと思います。
インシディアス 第2章 あらすじ(ネタバレ)
1986年、ランバート邸をエリーズ・レイニアが訪れる。エリーズは同業者のカールに助力を乞われ、黒いドレスを着た悪霊に取り憑かれたジョシュ・ランバートを救うためにやって来たのだ。一通り調査したエリーズはジョシュの母ロレインに、ジョシュには特別な能力があり、それが原因で悪霊に取り憑かれたこと、対処するには能力と記憶を封印する必要があることを伝える。
現在、ルネ・ランバートはエリーズの死について取り調べを受けている。夫のジョシュが“あちらの世界”から長男のダルトンを助け出した後、エリーズは何者かに絞殺されており、警察はジョシュが犯人ではないかと疑っていた。ランバート一家はしばらくロレインの住むランバート邸で過ごすことになるが、そこで怪奇現象が起き始める。
その頃、エリーズの助手だったスペックスとタッカーは彼女の自宅を訪れており、何かに導かれるように1つのビデオテープを発見する。ビデオは1986年にジョシュを助けた際の物で、幼いジョシュの背後に何者かが佇んでいる様子が記録されていた。
翌朝、ダルトンは今朝見た夢で「白いドレスの女が部屋にいた」「ジョシュが誰かに話しかけていた」とルネに語る。一方で、危険を感じたロレインがスペックスとタッカーに相談しに行くと、昨晩発見した1986年のビデオに現在のジョシュが映っていることを知らされる。その頃、ルネは警察からの電話でジョシュの容疑が一旦晴れたことを知るが、家の中に突然現れた白いドレスの女に気絶させられてしまう。
ロレインはスペックスに頼んでカールに来てもらい、死んだエリーズと交信することで解決の糸口を見つけようとしていた。交信により、エリーズは女に殺されたこと、女の目的は誰かを殺すこと、女は昔ロレインが勤めていた病院に潜んでいることが知らされる。病院に到着したロレイン達が集中治療室に辿り着くと、ロレインはパーカー・クレーンという男性患者について語り始めた。パーカーは性転換手術を望んでいたが、入院中に亡くなったという。
気絶していたルネを介抱したジョシュは、「奴らを皆殺しにしろ」と囁く女の声に悩まされている。目覚めたルネは軽い錯乱状態に陥るが、ジョシュの強い言葉に気圧されて大人しくなると、独りでに鳴り出したピアノの元へと向かう。奏でられていたのはルネがジョシュのために自作した曲だったが、ジョシュは聞き覚えがないと主張する。うなされていたダルトンをルネが助けていると、ジョシュは誰もいないピアノに言葉をかけてから部屋を去っていく。しかし、“あちらの世界”のその部屋ではジョシュの魂が助けを求め叫んでいた。
病院からパーカーの自宅へ移動したロレイン達は、白いドレスの女と子供が描かれた肖像画を見つける。一行は大量の死体が並べられた隠し部屋を見つけ、黒いドレスを着て女装したパーカーが、母親である白いドレスの女に命じられて殺人を繰り返していたことを知る。ジョシュを狙っていた黒いドレスを着た悪霊はパーカーだったのだ。
朝になり、子供達を知り合いに預けてきたルネは自宅前でロレインと会い、今の事態はジョシュが原因だと告げられる。ロレインがルネを連れて家を離れると、カールはランバート邸でジョシュの体を乗っ取ったパーカーと対峙する。カールは隙をみてジョシュの体に鎮静剤を打つつもりだったが返り討ちにあい、助けに入ったスペックスとタッカーも気を失ってしまう。
“あちらの世界”で目覚めたカールはジョシュの魂と出会うと、一緒にエリーズの魂を探し始める。やがて見つけたかつての新居は過去と繋がっており、夜中に訪問して警報を鳴らしたのは娘カリの危機に駆けつけたジョシュの魂だった。ジョシュが悪霊に負けそうになった時、エリーズの魂が助けに入り、パーカーと母親を退けるには1986年のジョシュから親子の記憶を辿る必要があると告げる。
一方、偽の報告によって家に戻ってきたルネとロレインは本性を表したパーカーに襲われる。追い詰められ今にも殺されそうになるルネだが、帰ってきてしまったダルトンとフォスターに助けられて窮地を脱し、3人で地下室に立てこもる。ダルトンが魂を“あちらの世界”に送ってジョシュの魂を探しに行くと、パーカーが扉を破って侵入してくる。
“あちらの世界”では親子の記憶の中でジョシュが窮地に陥っていたが、幼いパーカーの霊の助けもあって母親を撃退することに成功し、それに伴ってパーカーの悪霊もジョシュの体から追い出される。ジョシュとカールは元の世界に戻る途中でダルトンの魂と合流し、無事に自分の体へと帰ってくる。
後日、スペックスとタッカーはある家族を訪ねていた。魂のまま活動するエリーズは先んじて家に入り、事故に遭ったという少女に問いかけるが、彼女の背後に潜む何かに気付いて驚愕する。
インシディアス 第2章 スタッフ
監督:ジェームズ・ワン
脚本:リー・ワネル
原案:ジェームズ・ワン,リー・ワネル
製作:ジェイソン・ブラム,オーレン・ペリ
製作総指揮:スティーヴン・シュナイダーブライアン・カバナー=ジョーンズ
音楽:ジョセフ・ビシャラ
撮影:ジョン・R・レオネッティ
編集:カーク・モッリ
製作会社:ブラムハウス・プロダクションズ,IMグローバル,エンターテイメント・ワン
配給:フィルム・ディストリクト,ステージ6フィルムズ,ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
インシディアス 第2章 キャスト
ジョシュ・ランバート:パトリック・ウィルソン
ルネ・ランバート:ローズ・バーン
ダルトン・ランバート:タイ・シンプキンス
フォスター・ランバート:アンドリュー・アスター
ロレイン・ランバート:バーバラ・ハーシー
エリーズ・レイニア:リン・シェイ
スペックス:リー・ワネル
タッカー:アンガス・サンプソン
カール:スティーヴ・コールター