インシディアスは、2010年公開のアメリカ合衆国の映画。引っ越した矢先に怪奇現象に襲われ、息子が原因不明の昏睡状態に陥ってしまった一家の運命を描く。『ソウ』シリーズ1作目にてコンビを組んだジェームズ・ワンとリー・ワネルが再びタッグを組み、さらに『パラノーマル・アクティビティ』のオーレン・ペリが製作を務めている。北米・イギリスで5週連続でトップ10入りを記録した。なお、本作は時系列的には第4作の直後からスタートする作品である。
インシディアス 映画批評・評価・考察
インシディアス(原題: Insidious)
脚本:36点
演技・演出:17点
撮影・美術:15点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計84点
この映画、シリーズものになるんですが、超ハイレベルな脚本と考えられた演出が、恐怖と感動が入り乱れ、見終わってみれば次作が待ち遠しくて仕方なくなってしまう作品です。
スプラッターのような怖さではなく、オカルトホラーなのでエクソシストや悪魔の住む家のような恐怖感があります。その上で家族愛も丁寧に表現されているところが、脚本の出来の良さが見て取れます。
インシディアス あらすじ(ネタバレ)
ジョシュ・ランバートとその家族が新居に引っ越してきて間もなく、長男のダルトンが昏睡状態に陥ってしまう。医者にも原因は分からず、3ヶ月後には昏睡したままのダルトンを自宅のベッドに移すことになった。
ある日、妻のルネは赤ん坊の娘カリの部屋から不気味な声が聞こえることに気付く。夜には次男のフォスターが「夜中に兄が歩き回る」と言い出した。夫妻が就寝しようとすると玄関の呼び鈴が鳴り、ジョシュが確認するも誰かがいる様子はない。ルネは泣き出したカリの部屋に向かい、不気味な男の影を見つけてジョシュを呼び戻す。途端に今度は玄関に設置した警報が鳴り響いてくるが、侵入者の姿は見当たらなかった。
翌日、ダルトンのベッドシーツに血で付いたような不気味な手形を発見したルネは、夜中に悪夢を見て飛び起きたところを謎の男に襲われる。ジョシュが駆けつけると男の姿はなかったが、立て続けに起こる怪奇現象に怯えるルネは今すぐにでも引っ越したいとジョシュに懇願する。
一家は別の家に引っ越すが、それでも怪奇現象は収まらなかった。ジョシュの母ロレインの紹介でやってきたエリーズ・レイニアは、ダルトンには並外れた幽体離脱能力があり、“あちらの世界”から魂が帰ってこれなくなっていること、空っぽになった肉体を悪魔が狙っていることを告げる。ジョシュはエリーズの話を信じず追い返したが、ダルトンの描いていた絵に気付くと考えを改め、エリーズに解決を依頼する。
エリーズがダルトンの魂と交信すると、それに気付いた悪魔は悪霊を伴って部屋に現れ、交信を妨害してきた。なんとか悪魔を退けたエリーズはロレインを呼び出し、ダルトンの幽体離脱能力はジョシュから遺伝した物だと語らせる。ジョシュに覚えはなかったが、彼も8歳の頃に“あちらの世界”へと連れ去られかけた過去があり、彼を助けたエリーズによって記憶を封印されていたのだ。
ダルトンを助けるため、幽体離脱に成功したジョシュは“あちらの世界”へ向かう。ジョシュは辿り着いた家でダルトンの魂を助け出し、気付いた悪魔に妨害されながらもなんとかダルトンを連れ帰ることに成功する。
全員が安堵している中、エリーズは一緒に後片付けをしているジョシュの様子に違和感を覚え、不意打ちで写真を撮る。激高したジョシュはエリーズに襲い掛かり、間もなくしてルネがやって来た時にはエリーズの死体だけがあった。傍に落ちていたデジタルカメラを拾ったルネは画面を見て絶句していたが、背後から呼びかけるジョシュの方を見て声を上げてしまう。
インシディアス スタッフ
監督:ジェームズ・ワン
脚本:リー・ワネル
製作:オーレン・ペリ,スティーヴン・シュナイダー,ジェイソン・ブラム
製作総指揮:ブライアン・カバナー=ジョーンズ
音楽:ジョセフ・ビシャラ
撮影:デヴィッド・M・ブリュワー,ジョン・R・レオネッティ
編集:カーク・モッリ,ジェームズ・ワン
製作会社:フィルム・ディストリクト
配給:フィルム・ディストリクト,ショウゲート
インシディアス キャスト
ジョシュ・ランバート:パトリック・ウィルソン
ルネ・ランバート:ローズ・バーン
ダルトン・ランバート:タイ・シンプキンス
フォスター・ランバート:アンドリュー・アスター
ロレイン・ランバート:バーバラ・ハーシー
エリーズ・レイニア:リン・シェイ
スペックス:リー・ワネル
タッカー:アンガス・サンプソン
マーティン神父:ジョン・ヘンリー・バインダー