インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国は、2008年公開のアメリカ合衆国の映画。前作から19年振りの新作となり、米ソの冷戦時代を舞台に、これまでのシリーズを総括する内容となっている。『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』から19年ぶりに公開された作品で、それまでのシリーズから主要なスタッフが続投し製作。評価は否定的な声も挙がるなどまちまちであったが、最終興行収入は全世界で7億8千万ドルとシリーズ最高の興行収入を記録した。
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 映画批評・評価・考察
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(原題:Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull)
脚本:29点
演技・演出:16点
撮影・美術:18点
編集:9点
音響・音楽:10点
合計82点
ファンからの19年間新作を待った価値はないというの評価。
一度3部作で完結したシリーズを再度始めた場合、それまでの功績が大きくそれを超える作品じゃなければ、残念ながらイマイチとなってしまいます。今作はもちろん面白いんです。ですが、前3作と比較すると見劣りしてしまうのと、同シリーズの影響を受けさらにエンタメ性に優れた『ハムナプトラ』シリーズが面白かったことからより敷居が高くなっていたことに原因があるのかなと思います。
シャイア・ラブーフは、2010年9月に行ったインタビューで「人々に愛されている名作を失敗させてしまった。脚本家やスティーヴン・スピルバーグ監督のせいにすることもできるけど、与えられたものをよく見せるのが俳優の仕事。僕はそれができなかった。ハリソンとも話したけど、彼も出来栄えには満足していなかったよ」と語っています。
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インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 あらすじ
1957年、ネバダ州。ソ連軍の女諜報部員スパルコ(ケイト・ブランシェット)に拉致されて、米軍基地の襲撃にひと役かわされたインディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)と相棒マック(レイ・ウィンストン)は、なんとか逃走することに成功する。スパルコが狙っているのは、宇宙の神秘の力を解き明かす秘宝として言い伝えられているクリスタル・スカルだった。
考古学者として大学に戻るインディだが、FBIからソ連のスパイの容疑をかけられて職を解かれてしまう。やむなくイギリスへ向かおうとした彼が知り合ったのは、反抗的な若者のマット(シャイア・ラブーフ)だった。彼は、母とインディの友人であるオクスリー教授(ジョン・ハート)を救うため、インディを探していたのだ。
インディとマットは南米でクリスタル・スカルを発見するが、スパルコ側に寝返ったマックによって捕えられ、アマゾンの奥地へと移送される。そこでインディが対面したのは、結婚式を迎える寸前で破局した元・恋人のマリオン(カレン・アレン)であり、マットが自分の息子であることを知り衝撃を受ける。錯乱したオクスリー教授とインディたちは、クリスタル・スカルを守るためにスパルコと攻防戦を繰り広げながら、伝説の黄金都市を探し続ける。
ようやくそれを発見したとき、またしてもマックの裏切りによってスパルコも追いかけてきた。王国には、失われた歴史上の遺跡の数々が眠っていた。そして、13体のクリスタルたち。彼らは次元を超越した生命体だった。その最後のひとつにクリスタル・スカルが接続されたとき、宇宙と宇宙の裂け目が開き、そこにスパルコは吸収されていった。やがて、遺跡は跡形もなく消えた。インディとマリオンは、正式な結婚式を挙げる。それを見守るマット。こうして、インディJr3世はマットへと継承された。
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 スタッフ
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:デヴィッド・コープ
原案:ジョージ・ルーカス,ジェフ・ナサンソン
原作:キャラクター創造 ジョージ・ルーカス,フィリップ・カウフマン
製作:フランク・マーシャル
製作総指揮:ジョージ・ルーカス,キャスリーン・ケネディ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
撮影:ヤヌス・カミンスキー
編集:マイケル・カーン
製作会社:パラマウント映画,ルーカスフィルム,ザ・ケネディ/マーシャル・カンパニー
配給:パラマウント映画
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 キャスト
インディ・ジョーンズ:ハリソン・フォード
主人公。考古学の教授にして無類の冒険家。行動派であり、生徒たちにも「考古学は図書館に籠って本を読むよりも、発掘現場へと赴いて調べることが重要だ」と説く。マットから「じいさん」呼ばわりされるように壮年期に入りだしているが、そのムチさばきや行動力、腕っ節の強さや考古学の知識には全く衰えがない。良くも悪くも身内に厳しい一面があり、当初は学校を辞めたマットに「自由に生きればいい」と言っていたが、自分の息子だと知ったとたん「大学へ行け」と教育者らしいことを言う。
マリオン・レイヴンウッド:カレン・アレン
マットの母親。シリーズ第1作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』ではヒロインとして登場した。結婚式の一週間前に口論からインディと喧嘩別れし、その後コリン・ウィリアムズと結婚。しかし、その後もインディのことは想っていたようで、インディから「君の代わりはいなかった」と言われると態度を軟化させたりした。物語のラストは、彼女とインディの結婚式で締めくくられた。
マット・ウィリアムズ:シャイア・ラブーフ
インディの相棒役。物語中盤でインディの息子と判明するが、本人はその事を知らされていなかった。自分の夢を追って学校を中退し、バイクの修理で生計を立てているアウトローな青年。母親から助けを求める電話がかかってきたことから、インディと共に南米ペルーの奥地へと向かう。1957年当時の若者らしく、バイクにまたがり、髪をポマードで撫で付けフォールディングナイフを持っている。
ジョージ・マクヘイル:レイ・ウィンストン
第二次世界大戦中、インディと共にナチスと戦った元MI6の局員。インディを「ジョーンジー(Jonesey)」と呼ぶ。ポーカーで失敗したことを理由に、報酬目当てでソ連の二重スパイとなったことから序盤でインディを裏切りスパルコ達に手を貸す。インディの仲間でありながら、1作目のルネ・ベロック(ナチスと手を組んだ考古学者)や3作目のエルザ・シュナイダー(インディ達・ナチス双方に手を貸す考古学者)のような役回りである。
オックスリー教授:ジョン・ハート
インディの大学時代の友人で、インディと共に、マリオンの父アブナー・レイヴンウッド教授の元で考古学を学んだ。3年前に消息を絶ったが、南米でインディと再会。その時には精神に異常をきたし、一般人には訳の分からない言葉を口ずさんでいたものの、物語終盤で正気に戻った。当初は父親のヘンリーとして描かれていたが、ショーン・コネリーが出演を断ったため新たに設定された役である。
スタンフォース学部長:ジム・ブロードベント
大学の学部長。旧友でもあるインディを心配しており、彼が共産主義者だとして糾弾された際、彼への処分を「無期限休職」に軽減するため辞職した。
イリーナ・スパルコ:ケイト・ブランシェット
当時ソビエト連邦の領土だったウクライナ東部出身。黒髪でボブカットの女性。ソ連軍の大佐にして、KGBのエージェント。レイピアを用いた剣術の達人である他、「超能力を持つ」と自称し、人間の目を見ればその考えを読むことができるという。
アントニン・ドフチェンコ:イゴール・ジジキン
スパルコの部下でソビエト連邦のエージェント。当時ユーゴスラヴィアの一部だったセルビア出身。潜入したソ連軍の部隊を指揮している。非常に屈強で、物語中盤でインディと激しい戦闘を繰り広げる。
ロス将軍:アラン・デイル
スミス:ニール・フリン
テイラー:ジョエル・ストファー
KGBの男:ディミトリ・ディアチェンコ
KGBの男:イリア・ヴォロック
殴られた大学生:ディーン・グライムス
強打者:サーシャ・スピルバーグ
大学生:ブライアン・ナットソン
図書館の学生:チェット・ハンクス
牧師:V・J・フォスター