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奴らを高く吊るせ!|たとえ心が忘れても首に残った傷あとが俺の憎しみをかきたてる復讐は一つ!奴らを吊るせ!

奴らを高く吊るせ!
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奴らを高く吊るせ!は、1968年公開のアメリカ合衆国の映画。レナード・フリーマンとメル・ゴールドバーグの脚本を、TV出身のテッド・ポストが監督した西部劇。主演のクリント・イーストウッドがイタリアに渡り、マカロニ・ウエスタンで世界的スターになった後のハリウッド凱旋作品であり、のちにテッド・ポスト監督とは『ダーティハリー2』でもコンビを組むこととなる。

奴らを高く吊るせ! 映画批評・評価・考察


奴らを高く吊るせ!(原題: Hang ‘Em High)

脚本:29点
演技・演出:16点
撮影・美術:16点
編集:8点
音響・音楽:9点
合計78点

男のプライドを感じさせる復讐劇、なぜ復讐するのか?牛泥棒と間違われ私刑の形で一方的に吊るされ、ぎりぎりのところで命が助かった。でもその吊るされた痕が、首に残るだけでなく心に深く残っていた。主人公が元保安官だったことから人一倍強い正義感や誇りを持っていたと思われます。それを引き裂かれたのだから絶対に許せないという気持ちが復讐に繋がったと思えます。このあたりは、分かりにくいので想像の範囲ですが、イーストウッドの映画は人間の感情的な一面がストーリーに反映されることが多くあります。


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奴らを高く吊るせ! あらすじ(ネタバレ)

元保安官でカウボーイのジェド・クーパーは、牛を輸送中に突如9人の男たちに襲われた。彼らはウィルソン元大尉他、牛泥棒を追ってきた男たちだった。クーパーは牛泥棒から盗品と知らずに牛を買ってしまい、ウィルソンの指示の下、クーパーは釈明も無視され私刑を受けた挙句、近くの木で縛り首にされてしまう。吊るされて死にかけていたジェドは、たまたま通りかかった連邦保安官のブリスに助けられ、護送中の囚人とともにフォート・グラントという、裁判所の前に見世物のように絞首刑台の並ぶ町に送られる。そこでジェドは、フェントン判事から冤罪を認められて釈放されるとともに、判事直属の連邦保安官に誘われる。フォート・グラントはオクラホマ準州に属していたが、その土地の広大さに反し、法の番人たる裁判所(1つ)も連邦保安官(19人)も少なく犯罪が多発し、なかなか州に昇格できずに判事は苦しんでいた。クーパーは、自分を私刑にかけたウィルソンたちを合法的に探し出すために保安官となった。

クーパーは罪人を護送するためとある町に向かうが、そこの酒場で自分を吊るした一人であるレノを見付け連行しようとする。しかし、動揺したレノが銃を向けたため、クーパーは彼を射殺する。レノが射殺されたことを聞いたジェンキンスは報復を恐れて自首する。一旦フォート・グラントに戻ったクーパーはフェントンからウィルソンたちの逮捕状を受け取り、「全員生きたまま逮捕すること」という忠告を受け、彼らがいるレッド・クリークに向かう。クーパーはストーンを逮捕し、現地の保安官カルフーンに身柄を預け、彼と共にウィルソンたちがいる農場に向かう。

農場に向かう途中、二人の元に別の牧場で殺人と牛泥棒が起きたと通報が入る。クーパーはウィルソンたちの逮捕を優先しようとするが、カルフーンに説得され牛泥棒を追う。三人の牛泥棒を逮捕したクーパーは、そのうちの一人が復讐対象のミラーであることに気付く。ミラーはストーンが逮捕される現場を目撃し、若いベンとビリー・ジョーの兄弟を唆して牛を奪い逃亡しようとしていた。クーパーは三人をフォート・グラントに連行するが、途中で兄弟から「殺人を犯したのはミラーだけだ」と聞かされる。その後、クーパーは縄を解いたミラーに襲われるが、これを返り討ちにして無事フォート・グラントに到着する。殺人犯三人を連行したクーパーは町の英雄として迎えられる。

クーパーはストーンを連行するためレッド・クリークに向かおうとするが、ミラーたちの裁判の証人として出廷するように命令される。そこにカルフーンが現れ、ストーンが死んだと告げると同時に、ウィルソンたちからの和解金をクーパーに渡すが、彼は受け取りを拒否し、復讐を完遂することを伝える。カルフーンからの伝言を聞いたウィルソンはクーパーを殺すことを提案するが、チャーリーとマドウは逃げ出したため、残ったトミーとルーミスの二人と共に殺害を計画する。

裁判に出廷したクーパーは、自分がミラーに襲われた際に手出ししなかったベンとビリー・ジョーの減刑を求めるが、フェントンは聞き入れず三人に死刑を宣告する。数日後、三人の死刑が執行され、クーパーは売春宿で酒を飲んで気を紛らわせていたが、そこをウィルソンたちに襲われ重傷を負う。数日後、レイチェルの看病の甲斐があり回復したクーパーは、犯人の特徴を聞こうとするフェントンに対し、「自分で決着を付ける」と答える。クーパーはウィルソンの農場に向かい、反撃してきたトミーとルーミスを殺害するが、ウィルソンには自殺されてしまう。

フォート・グラントに戻ったクーパーはジェンキンスと面会し、私刑に反対した彼には恨みがないことを告げ、フェントンに釈放を要求するが拒否される。クーパーは「リンチにかけたウィルソンたちと同じだ」と批判するが、フェントンは「判事もミスを犯す。神と私の間を取り持ち、正しい判決を示してくれる者がいれば良い」と反論する。フェントンは口論の末に釈放を許可し、クーパーにチャーリーとマドウの逃亡先を伝える。それを聞いたクーパーは、復讐を完遂するため馬を走らせる。

奴らを高く吊るせ! スタッフ

監督:テッド・ポスト
脚本:レナード・フリーマン,メル・ゴールドバーグ
製作:レナード・フリーマン
音楽:ドミニク・フロンティア
撮影:リチャード・H・クライン,レナード・J・サウス
編集:ジーン・ファウラー・ジュニア
配給:ユナイテッド・アーティスツ

奴らを高く吊るせ! キャスト

ジェド・クーパー:クリント・イーストウッド
レイチェル:インガー・スティーヴンス
ウィルソン元大尉:エド・ベグリー
アダム・フェントン判事:パット・ヒングル
ブリス連邦保安官:ベン・ジョンソン
カルフーン保安官:チャールズ・マッグロー
ソフィー:ルース・ホワイト
ミラー:ブルース・ダーン
マット・ストーン:アラン・ヘイル・Jr
預言者:デニス・ホッパー
ルーミス:L・Q・ジョーンズ
レノ:ジョセフ・シローラ
ジェンキンス:ボブ・スティール
チャーリー・ブラックフット:ネッド・ロメロ
トミー:ジョナサン・ゴールドスミス
マドウ:ラッセル・トーソン
囚人:ジェームズ・ウェスターフィールド

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