フェイス/オフ 84点

フェイス/オフ

映画批評・備忘録

1997年に制作され、アメリカに進出したジョン・ウーの出世作。
ジョン・ウーのハリウッド映画の中では一番好きかも?と思える作品で、香港映画時代のジョン・ウー作品の魅力とハリウッド的なスケール感がうまく溶け合ってます。

ジョン・ウーが監督を引き受ける条件として、当初は濃かったSF色が大幅に削減されたことや、演出時に、ジョン・トラボルタにはニコラス・ケイジの演技VTRを見せ、ニコラス・ケイジにはジョン・トラボルタのVTRを見せ、互いの特徴や癖を研究するように指示していたそうです。その成果もあり、今作主演の二人はとても魅力的で、彼らの良いところが溢れている作品だと思えます。

『ダイ・ハード2』や『陽のあたる教室』などアクションもドラマも得意とする撮影監督のオリバー・ウッドも彼らの魅力を大いに引き出していると思います。

ジョン・ウーが、ハリウッド進出して初めて「自分の好きな様に撮れた」と誇るアクション作品。

二丁拳銃
戦闘中に飛ぶ白い鳩(『空中を白い鳩が舞う→銃撃戦が始まる』という方程式)
同時に拳銃を向け合う2人の人物(メキシカン・スタンドオフ)
連続したカット割りからのスローモーション
兄弟愛、親子愛
マフィアによる抗争

序盤のチェイス・シーンでは、セットではない本物の滑走路での中型ジェット機と捜査車輌を使用している。メイン・テーマは『自分自身の証明』という哲学的なもの。

ニコラス・ケイジとジョン・トラヴォルタの秀逸な一人二役の演技も話題となった。特にトラヴォルタの役は2013年の『キリングゲーム』一般試写会にてショウゲートが行ったアンケート“好きなトラボルタ作品”で1位を得るほど高い支持を得ている。

ちなみにこの役は元々、アーノルド・シュワルツェネッガーとシルベスター・スタローンの予定だったという。



フェイス/オフ(原題:FACE/OFF)

脚本:36点
演技・演出:17点
撮影・美術:15点
編集:9点
音響・音楽:7点
合計84点

あらすじ

FBI捜査官のショーン・アーチャーは6年前、遊園地でメリーゴーラウンドで幼い息子マイケルと遊んでいたところを、テロリストのキャスター・トロイに狙撃されただけではなく直線上にいた息子も撃たれ、死んでしまった。それ以来、彼の行方を執念深く追い、やがて彼が弟ポラックスとともに空港から逃亡を図るとの情報を掴み、罠を張って激戦の末逮捕する。

ついに宿敵を逮捕したアーチャーだが、キャスターがロサンゼルスに細菌爆弾を仕掛けていたことが判明。キャスターは激戦の負傷で植物状態、ポラックスは話をはぐらかし、爆弾の在り処を聞き出すことができない。周りの人間はキャスターを知り尽くしているアーチャーに最新医療の技術を用いた整形や移植手術でキャスターの顔を自分に移植してキャスターになりすまし、ポラックスが収監されているエアワン刑務所に入獄して兄として情報を聞き出すことを考える。アーチャーは家族はおろか局長にさえも隠し、むしろ騙したことになり、そして味方や支えとなってくれる人間が実質的にいないに等しい極秘任務をすることになることから、さらなる精神的苦痛を感じて苦慮するが、覚悟を決め、キャスターの顔に整形をし入獄した。有名なテロリストであり、獄中でも確執で敵が多かったことから、騒ぎになることがあったものの、ポラックスから情報を聞き出すことに成功する。アーチャーは成功したことでほくそ笑んだが、ある日、キャスターがアーチャーの顔で刑務所の面会にやって来た。

キャスターは麻酔切れとともに蘇生し、部下を引き連れて医者を脅し、アーチャーの顔を自分へ移植させたうえ、自分とアーチャーの整形に関係したすべての人間を抹殺してしまったのだ。彼はポラックスを釈放し、自分で仕掛けた爆弾を(アーチャーとして)自ら解除し英雄となった。自分の顔や地位、家族までも奪われた本物のアーチャー(キャスターの顔)は、キャスター(アーチャーの顔)に復讐をはたすべく脱獄を果たす。そしてアーチャー(キャスターの顔)が生き延びたことを悟ったキャスター(アーチャーの顔)もまた、迎え撃つことを考える。

アーチャー(キャスターの顔)はまずはキャスターのアジトに潜入する。しかしアジトはキャスター(アーチャーの顔)指揮の元、警官隊に包囲され銃撃戦となった。キャスター(アーチャーの顔)とアーチャー(キャスターの顔)の戦いの中、ポラックスが死亡。弟の死を悲しむキャスター(アーチャーの顔)は、逃げ切ったアーチャー(キャスターの顔)への怒りを募らせる。アーチャー(キャスターの顔)は自分の家に侵入し、怯える妻に自分が本物のアーチャーであることを力説する。医師でもある妻は、夫になりすましているキャスター(アーチャーの顔)の血液型がAB型で、夫のO型ではないことを知り、自分と夫しか知り得ない2人の恋のエピソードを語るアーチャー(キャスターの顔)が本物の夫であると確信した。

そして、それぞれの家族を巻き込みながらの、キャスター(アーチャーの顔)とアーチャー(キャスターの顔)の攻防戦が始まる。

スタッフ

監督:ジョン・ウー
製作:デビッド・パーマット,テレンス・チャン,クリストファー・ゴドシック,バリー・M・オズボーン
製作総指揮:マイケル・ダグラス,スティーブン・ルーサー,ジョナサン・D・クレイン
脚本:マイク・ワーブ,マイケル・コリアリー
撮影:オリバー・ウッド
美術:ニール・スピサック
衣装:エレン・マイロニック
編集:スティーブン・ケンパー,クリスチャン・ワグナー
音楽:ジョン・パウエル
配給:パラマウント映画,ウォルト・ディズニー・スタジオ

キャスト

ジョン・トラボルタ:ショーン・アーチャー
ニコラス・ケイジ:キャスター・トロイ
ジョーン・アレン:イヴ・アーチャー
アレッサンドロ・ニボラ:ポラックス・トロイ
ジーナ・ガーション:サーシャ・ハスラー
ニック・カサベテス:ディートリッヒ・ハスラー

予告編

商品情報