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砦のガンベルト|絶望的な状況に置かれた兵士たちとインディアンとの死闘を描く

砦のガンベルト
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砦のガンベルトは、1967年公開のアメリカ合衆国の映画。リチャード・ジェサップの小説を彼自身が脚色、「駅馬車(1965)」のゴードン・ダグラスが監督した辺境の砦(とりで)を舞台に、騎兵隊と先住民との壮絶な戦いを、さまざまな人間模様を交えて描く西部劇。撮影は「禁じられた家」のハロルド・スタイン、音楽はリース・スティーヴンスが担当した。

砦のガンベルト映画批評・評価・考察


砦のガンベルト(原題:Chuka)

殺しの匂いがする・・・さすらい無宿のガンマンが北から砦へやって来た!辺境の砦(とりで)を舞台に、騎兵隊と先住民との壮絶な戦いを、さまざまな人間模様を交えて描く西部劇。
絶望的な状況に置かれた兵士たちとインディアンとの死闘を描いた今作は、マカロニウエスタン全盛期に作られ、その影響を受けた西部劇で、ロッド・テイラーが早撃ちガンマンを演じ、壮絶な戦いを見せつけます。超音速攻撃ヘリ エアーウルフの主人公の相棒ドミニク役で日本のお茶の間でも馴染みのあるアーネスト・ボーグナインの演技も見逃せません。

砦のガンベルト あらすじ(ネタバレ)

インディアンが虐待を受けて追いつめられ、白人を仇敵とねらっていた頃。西部の警備にあたっていた騎兵隊が、インディアンの襲撃を受けて全滅した砦を発見した。荒された砦には弾のない民間人の連発銃が1挺落ちていた。1人生き残った酋長ハヌーの話によると、それはチューカ(ロッド・テイラー)のものだという。ハヌーが、はじめてチューカに会ったのは彼の子供が餓死し、その葬式の時だった。拳銃つかいのチューカは、彼らに食物を与えて立ち去った。その後チューカは2人の女、ベロニカ(ルチアナ・パルッツィ)とヘレナの乗っている駅馬車に出会い、砦まで護衛して行った。

その夜、砦では、彼らと砦の守備にあたっているバロア大佐(ジョン・ミルズ)、およびその部下の兵士らが食卓を共にしたのだが、大佐は部下の1人1人を口ぎたなくののしるばかり。チューカは大佐の態度を不思議に思い、過去を探ろうとしたが、その時、インディアンの矢が飛び込んできた。このときは、無事インディアンを撃退したが、大佐に見込まれたチューカは、彼の片腕といわれるハーンスバッハ(アーネスト・ボーグナイン)と共に砦で働くことになった。

その後、砦では大佐に反目する兵士たちの反乱の企てが発覚し、大佐はその1人を射殺してしまった。夜、大佐の部屋を訪れたチューカはインディアンに食糧を残して砦を明け渡すことをすすめたが意見は対立。しかしチューカは大佐の過去を知ることが出来た。かつてインドに駐頓していた頃、酒で前後不覚になり連隊を全滅させてしまったこと、エジプトでハーンスバッハの生命を救って捕虜になり、去勢されたことなどである。

夜明け、インディアンの奇襲があった。矢を受けた大佐は、インドでの自分の行為を、卑怯者のそれではなかっかと、最後まで悩みながら死んでいった。そして彼の部下たちも全員……。チューカも横腹に槍を受けて倒れた。ハヌーを残してインディアンも立ち去った。その後、無数の死体の横たわった砦に、墓がひとつ作られ、十字架にはガンベルトだけがぽつんとかけられてあった。銃は騎兵隊に持っていかれてしまったがハヌーのチューカへの、せめてもの恩返しであった。かつて、食物をもらったことへの。

砦のガンベルト スタッフ

監督:ゴードン・ダグラス
脚本:リチャード・ジェサップ
原作:リチャード・ジェサップ
製作:ロッド・テイラー,ジャック・ジェイスン
撮影:ハロルド・スタイン
音楽:リース・スティーブンス
配給:パラマウント映画

砦のガンベルト キャスト

チューカ:ロッド・テイラー
オットー・ハンスバッハ軍曹:アーネスト・ボーグナイン
スチュアート・ヴァロワ大佐:ジョン・ミルズ
ヴェロニカ・クライツ:ルチアナ・パルッツィ
ルー・トレント:ジェームズ・ホイットモア
ヘレナ・チャベス:アンジェラ・ドリアン
ベンソン少佐:ルイス・ヘイワード
スパイビー:マイケル・コール
砦の医師、キャロル大尉:ヒュー・レイリー

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