アーカイヴは、2020年公開のアメリカ合衆国の映画。死んだ妻をアンドロイドとして蘇らせようとするロボット工学者をめぐるSFサスペンス。人格と記憶を保存できる「アーカイヴ」システムを使って、交通事故で亡くなった妻をアンドロイドとして復活させようとする工学者を描いている。
アーカイヴ 映画批評・評価・考察
アーカイヴ(原題:Archive)
脚本:33点
演技・演出:17点
撮影・美術:17点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計83点
主に遺族が故人の身辺整理や最後の別れを告げるため、一定期間に限りAI上に再現した死者の人格と会話できるという“アーカイヴ”システムが存在する近未来を舞台にしたSFスリラー。「ダイバージェント」シリーズでブレイクしたテオ・ジェームズが、アーカイヴから違法に取り出した亡き妻の記憶と人格データを使って、彼女をアンドロイドとしてよみがえらせようとする主人公を熱演しています。日本の山奥に作ったという設定の秘密ラボや、新型に嫉妬する旧型アンドロイドといったSFマインドあふれるディテールも見どころです。クライマックスまで見逃せない脚本も秀逸といえるでしょう。
ネタバレになりますが、この映画深堀要素がありすぎて監督がどこまで意識していたのかどうか・・・作品自体はSF映画でありながらエモーショナルな物語で共感できる要素が多くあります。クライマックスの大どんでん返しを肯定する上での伏線や裏設定について、考慮すべき要素が多くありますし、そもそも主人公自身がアーカイヴの中に存在するAIだったということ、J1,J2,J3はAIである彼が別のAIを作ったのか?彼は現世にいる妻を自分のアーカイヴ世界に取り込もうとしていたのでは?という怖い要素も考えられます。評価割れていますが、僕は面白いと思いました。
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アーカイヴ あらすじ(ネタバレ)
ロボット工学者のジョージ・アルモア(テオ・ジェームズ)は、日本の人里離れた山奥にある施設で、人型のアンドロイドを開発していた。会社からは成果を上げていないと不評だったが、ジョージは実は亡くなった妻ジュール(ステイシー・マーティン)を蘇らせようと研究を続けていた。
ジョージは仕事中に、彼女の意識を永久に保持できるロボットの開発を秘密裏に開始する。2 つの最初の試み (J1 と J2) から学んだ後、彼の最終バージョン (J3) はほぼ完成した。
アーカイヴはジョージの職場にチームを送り、妻の意識を使って機械を検査する。彼らは彼がそれを改ざんしてロボットを構築していることに気づき、彼が彼らの知的財産を盗んでいるのではないかと疑っていた。
J2 (16 歳の頭脳を持つ) は、ジョージの J3 での仕事に嫉妬し、ますます予測不可能な行動をとり始めた。
ジョージはJ3ロボットを完成させた。
J2 は、自分が今以上の自分になることは決してないという認識に直面し、湖に足を踏み入れて自分自身を破壊します。アーカイヴはロボットを回収し、ジョージの会社を訴えると脅す。ジョージがロボットを作っていることを知ると、上司は彼を解雇する。彼はアーカイヴ マシンで妻に最後の電話をかけ、「また会いましょう」と言って通話を終了した。それを聞いたJ3は、自分の意識を妻の意識で上書きしようとしていることに気づく。最初は怒り、恐れていたものの、彼女は自分の運命を受け入れた。セキュリティがジョージの研究室を襲撃する中、アップロードは完了した。
この時点で、セキュリティチームの気配は突然消え、すべてが平穏になったと思えた。ジュールズからの着信でアーカイヴが鳴り始めた。J3は応答しないように懇願するが、ジョージは応答してジュールズに話しかけ、電話で子供の声が聞こえたが、それは彼の娘のものであることが判明した。ジョージは事故で死亡したが、ジュールは生き残り、現在現実世界で娘を育てていた。彼が経験した試練は、最終的に期限が切れた彼自身のアーカイヴ内でのシミュレーションだったのだ。彼のアーカイヴの有効期限が切れたため、正式な葬儀で埋葬される準備が整っていた。ジュールズと娘は最後の別れを告げて去るのだった。
アーカイヴ スタッフ
監督:ギャヴィン・ロザリー
脚本:ギャヴィン・ロザリー
製作:テオ・ジェームズ,フィリップ・ハード,コーラ・ポールフリー
製作総指揮:ギャヴィン・ロザリー,ジェームズ・アザートン,トレヴァー・ビーティー,ネイト・ボロティン,リチャード・ゴールドバーグ,ピーター・ハンプデン,フィル・ハント,ピーター・ジャロウェイ,ノーマン・メリー,サラ・レブッシュ,ジャン・ペイス,リュック・ローグ,コンプトン・ロス
音楽:スティーヴン・プライス
撮影:ローリー・ローズ
編集:アダム・ビスクプスキー
製作会社:インディペンデント,クイック・ファイア・フィルムズ
配給:ヴァーティカル・エンターテインメント,カルチュア・パブリッシャーズ
アーカイヴ キャスト
ジョージ・アルモア:テオ・ジェームズ – 人工知能の開発者。
ジュールス・アルモア/J3/J2の声:ステイシー・マーティン – ジョージの妻。
シモーヌ:ローナ・ミトラ – ジョージの上司。
ミスター・タッグ:ピーター・フェルディナンド
メルヴィン:リチャード・グローヴァー – シンクレアの部下。
エルソン:ハンス・ピーターソン
管理システムの電子音声:リア・ウィリアムズ
ヴィンセント・シンクレア:トビー・ジョーンズ – アーカイヴ社の幹部。