アナライズ・ミーは、1999年公開のアメリカ合衆国の映画。ノイローゼになったマフィアのボスと強引に彼の主治医にされた精神科医のおかしな関係を描いたコメディ。監督は「ゴーストバスターズ」イゴン・スペングラー博士役で俳優としても高名なハロルド・ライミス。
アナライズ・ミー 映画批評・評価・考察
アナライズ・ミー(原題:Analyze This)
脚本:34点
演技・演出:18点
撮影・美術:16点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計83点
精神病のマフィアのボスと彼を治療する精神科医が、次第に友情を育んでゆく姿をコミカルに綴った今作。映画界を代表する名優ロバート・デ・ニーロが、売れっ子コメディアンのビリー・クリスタルと組んだコメディー作品です。マフィアのボスが精神分析を受けるという、普通では考えられないストーリーがミソで、2人のチグハグでコミカルなやりとりに、思いっきり大笑いしてストレスを解消してほしいものです。監督は『恋はデジャ・ブ』などの現代的なコメディーを得意とする、俳優でもあるハロルド・ライミス。ベンの婚約者を演じる、ドラマ『フレンズ』フィービー役などで有名なリサ・クードローにも注目です。
アナライズ・ミー あらすじ(ネタバレ)
ニューヨーク。父の跡を継いで悪名高いマフィアのボス、ポール・ヴィッティ(ロバート・デ・ニーロ)は、敵対するプリモ・シンドーネ(チャズ・パルミンテリ)との抗争を控えて奇妙な発作に悩まされるようになった。ポールは腹心のジェリー(ジョー・ヴィテレリ)の紹介で精神科医ベン・ソボル(ビリー・クリスタル)の元に押しかけるが、これがベンにとっては悪夢の始まりに。
ポールは時間も場所もお構いなしにベンを呼び出し、あげくはマイアミで行われた再婚相手のTVレポーターのローラ(リサ・クードロー)との結婚式もメチャクチャにされてしまう。逆上するベンだが、ポールは新居に噴水を贈り、ベンから離れようとしない。そんなベンにマフィアを追うFBIが接近。彼は強制され、隠しマイクを仕込まれてポールとレストランで会う羽目に。
いっぽう、ベンがFBIと接触したことを知ったマフィアはポールにベンの始末を命令。だが、その席上ベンは、かつてそのレストランで少年時代のポールが目の前で父親を殺された事実を知り、この事件が彼のトラウマになっていると確信。彼は医師としてのモラルもあって隠しマイクをトイレではぎとった。人気のない場所にベンを連れ出し、ポールは銃口を向けるが、ベンに諭され、やがて彼は泣きながら自分のトラウマを告白した。これで治療は終わったと思いきや、ポールはプリモとの抗争に決着をつけるために開かれたマフィアの総会を目前にまたダウン。
ローラとの二度目の結婚式の真っ最中の教会からジェリーに連れ出されたベンはなんとポールの代理の相談役として会合に無理やり出席させられる。コワモテのマフィアの面々を相手に自棄糞で一席ぶつベン。そこに復調したポールが登場。彼は自分は足を洗うと宣言してベンを連れて外に出るが、プリモはそれを追って銃を向ける。だが、彼らは全員その場所を包囲していた警察に逮捕された。
1年後。18カ月の刑で服役したポールをベンが刑務所にたずねる。病を克服したポールにベンは改めてセラピーを約束し、ふたりは友情を確かめあうのだった。
アナライズ・ミー スタッフ
監督:ハロルド・ライミス
脚本:ケネス・ロナーガン,ピーター・トラン,ハロルド・ライミス
製作:ポーラ・ワインスタイン,ジェーン・ローゼンタール
製作総指揮:ブルース・バーマン,クリス・ブリガム,ビリー・クリスタル
音楽:ハワード・ショア
撮影:スチュアート・ドライバーグ
編集:クレイグ・P・ヘリング,クリストファー・テレフセン
製作会社:ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ,トライベッカ・プロダクションズ
配給:ワーナー・ブラザース,日本ヘラルド映画
アナライズ・ミー キャスト
ポール・ヴィッティ:ロバート・デ・ニーロ
ベン・ソベル医師:ビリー・クリスタル
ローラ・マクナマラ:リサ・クドロー
プリモ・シンドーネ:チャズ・パルミンテリ
ジェリー:ジョー・ヴィテレリ
マネッタ:ジョー・リガーノ
ジミー:リチャード・C・カステラーノ
ニッキー:マックス・カセラ
マイケル:カイル・サビヒー
サル・マシエロ:パット・クーパー
カルロ・マンガーノ:レオ・ロッシ
カール:ニール・ペペ
ムーニー:トニー・ダロー
シーラ:ドナマリー・レッコ
ステッドマン:ジミー・レイ・ウィークス
マリー・ヴィッティ:エリザベス・ブラッコ
アンソニー・ヴィッティ:ヴィニー・ヴェラ
ドロシー・ソベル:レベッカ・シャール
キャロライン:モリー・シャノン
本人役:トニー・ベネット