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武器よさらば|ヘミングウェイの原作を元に、戦争の引き起こす矛盾を描いた反戦映画

武器よさらば
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武器よさらばは、1957年公開のアメリカ合衆国の映画。第一次世界大戦のイタリアを舞台に、アメリカ人のイタリア兵フレデリック・ヘンリーとイギリス人看護婦キャサリン・バークレイとの恋を描く。戦前「戦場よさらば」の邦題でフランク・ボザーギ監督作品となったことのあるアーネスト・ヘミングウェイの原作の、「白鳥(1956)」を監督したチャールズ・ヴィダーによる映画化。同原作小説は1932年にフランク・ボーゼイジ監督、ゲイリー・クーパー、ヘレン・ヘイズ主演で『戦場よさらば』として映画化されており、本作はそのリメイクである。

武器よさらば 映画批評・評価・考察


武器よさらば(原題: A Farewell to Arms )

文豪ヘミングウェイが自身の体験をもとにした小説を映画化。第一次大戦中、欧州で出会った米国人青年と英国人看護師が恋に落ち、2人は逃避行に旅立つ様を描いています。「風と共に去りぬ」の大物製作者D・O・セルズニックが、米国のみならず世界中の名スタッフを集めた大作で、当初参加したジョン・ヒューストンに代わり、「カバーガール」のC・ヴィダーが監督して完成させた戦場ラブロマンスの名作です。武器を捨てて逃避行に出発する青年兵と、彼が愛した看護師。ドラマチックな時代を背景に、欧州ロケなどスケールの大きな見せ場を満載して描きました。主演は「ジャイアンツ」のR・ハドソンと「慕情」のJ・ジョーンズ。名匠V・デ・シーカ監督がアカデミー助演男優賞候補になる好助演。

武器よさらば あらすじ(ネタバレ)

第一次大戦中、イタリア・オーストリア国境の山々に白雪がふりつもる初冬。アメリカ人でありながらイタリア軍に志願入隊しているフレデリック・ヘンリー(ロック・ハドソン)は、休暇から帰ってきた夜、リナルディ軍医少佐(ヴィットリオ・デ・シーカ)の紹介でイギリス赤十字の看護婦キャサリン・バークレイ(ジェニファー・ジョーンズ)を知った。出撃の日近い夜、強引に温室にキャサリンをさそったヘンリーは、激しい雷鳴のさなか彼女と結ばれたが、翌朝の出撃の雑踏が2人を別れさせた。イゾンツォ河畔の戦闘は激烈をきわめた。多くの戦友の死。ヘンリーも膝に重傷を負って護送された。陽光暖かいミラノの病院で、再び会ったキャサリンとヘンリーは幸福に酔った。しかし夏がきて、ヘンリーの愛のしるしを宿したキャサリンを残して、彼は前線に復帰させられる。山岳地帯の激戦でイタリア軍は敗退し、雪どけの山野に戦列は混乱した。乱戦の中での、反逆罪の名によるリナルディとヘンリーの逮捕と、リナルディの銃殺。ヘンリーは1人逃れてキャサリンの待つミラノへの道をたどった。おちあった2人はマジョーレ湖を渡り、夜の冷雨に中をスイスに入る。ロカルノから、更に美しい奥地へ、平和な天地の中で、またつかの間の幸福が2人に訪れてきた。やがて年をこえた3月、キャサリンの肉体から新しい生命が誕生する時がくる。けれども、激しい苦痛が彼女を襲い帝王切開手術のすえに、彼女は死んだ。雷雨のなかを、連合軍のドイツ本国総攻撃の報がもたらされた日だった。病院の外には雨がふっていた。総ては空しかった。ヘンリーは1人、朝の雨のなかを街に向かって歩った。

武器よさらば スタッフ

監督:チャールズ・ヴィダー,ジョン・ヒューストン
脚本:ベン・ヘクト
原作:アーネスト・ヘミングウェイ『武器よさらば』
製作総指揮:デヴィッド・O・セルズニック
音楽:マリオ・ナシンベーネ
撮影:オズワルド・モリス,ピエロ・ポルタルピ
編集:ジョン・M・フォリー,ジェラルド・ウィルソン
製作会社:セルズニック・スタジオ,20世紀フォックス
配給:20世紀フォックス

武器よさらば キャスト

フレデリック・ヘンリー中尉(イタリア軍に志願したアメリカ人):ロック・ハドソン
キャサリン・バークレー(従軍看護婦):ジェニファー・ジョーンズ
アレッサンドロ・リナルディ少佐(イタリア人軍医):ヴィットリオ・デ・シーカ
ヴァン・キャンペン(院長):マーセデス・マッケンブリッジ
ガリ神父:アルベルト・ソルディ
ボネロ:カート・カズナー
アイモ:フランコ・インテルレンギ
パッシーニ:レオポルド・トリエステ
エメリッヒ医師:オスカー・ホモルカ
スタンピー:ホセ・ニエト
大佐:ヴィクター・フランセン
ヘレン・ファーガソン(看護婦):エレイン・ストリッチ

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