パットン大戦車軍団は、1970年公開のアメリカ合衆国の映画。第二次世界大戦中のアメリカ軍のジョージ・パットン将軍を描いた戦争映画。パットン将軍をジョージ・C・スコットが熱演しアカデミー主演男優賞に輝いたが、これを辞退したことで話題になった。他にもアカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞など、1970年度の最多7部門を受賞。
パットン大戦車軍団 映画批評・評価・考察
パットン大戦車軍団(原題:Patton)
脚本:38点
演技・演出:20点
撮影・美術:20点
編集:8点
音響・音楽:9点
合計95点
『空母いぶき』が話題になっているので、この戦争映画の事を思い出しました。脚本が当時20代のコッポラで、これだけ重厚な脚本を書けるのがすごいですし、もしも俳優がこの脚本に口を出して人物設定を改変してしまうようなことがあれば、彼は映画界を追放されたと思います。話がそれましたが、パットン将軍を演じたジョージ・C・スコットは、役を完璧に演じ、アカデミー主演男優賞を受賞しますが、辞退しました。理由は「あんなのは皆、下らないお祭り騒ぎさ。関わるのはご免だね。」と語ったという逸話もありますが、当時の彼は政治的にリベラルだったこともあり演じた役とは思想がかなり違っていたからとも考えられます。彼の与えられた役を演じきるという俳優として正しい姿勢が見て取れます。
今作品、息詰まる戦闘シーンや登場人物からして女子ウケは悪いと思うのですが、子供のころによくテレビで放送されてるのを見て面白かったです。戦車の戦闘シーンばかりの記憶でしたが、改めて見直してもやっぱり戦闘シーン凄すぎやろ!でした。
パットン大戦車軍団 あらすじ(ネタバレ)
1943年、アフリカ戦線。初陣のアメリカ第2機甲兵団は、ドイツのロンメル将軍(カール・ミカエル・フォーグラー)の指揮する軍団をかい滅させたが、味方の損害も大きかった。そこへ、パットン将軍(ジョージ・C・スコット)が着任。兵団たて直しのため、ブラッドリー少将(カール・マルデン)を副官に任じ、厳しい再訓練を開始した。彼は、ロンメルと雌雄を決する気構えだった。その機会は意外に早く訪れた。そして、エルゲッターの戦闘で、彼の軍団はロンメルの機甲兵団をみごと粉砕した。この勝利で、アメリカ軍はモントゴメリー大将(マイケル・ベイツ)のイギリス軍と、歩調を合わせることができた。アフリカ方面の戦闘が終局を告げると、パットンはシチリア島侵攻の、第2兵団司令官となった。この侵攻作戦をめぐり、速攻派のパットンと慎重派のモントゴメリーは対立したが、パットンは作戦を強行、パレルモを奪取した。しかし、戦争ノイローゼの兵隊を殴ったことから、兵団司令の任をはずされた彼は、欧州上陸作戦最高司令官の重任も、ブラッドリーにさらわれてしまった。失意のパットンは、やがてイギリスにまわされたが、そこの婦人クラブで行った講演の内容から、またも彼は上層部の譴責をうけた。やがてノルマンディ上陸作戦が成功。作戦に参加できなかったことを悔やむパットンに、名誉回復の日が到来した。ブラッドリーが、第3兵団司令官として、彼をノルマンディに呼びよせたのである。勇躍したパットンは、電撃的にドイツ軍を撃破、さらに有名なバルジの戦闘で、戦史に残る功績をあげた。やがてドイツは降伏。しかし、ソ連ぎらいのパットンは、そのためまたも物議をかもし出し、ついに失意のうちに、自動車事故でその特異な生涯を終えた。
パットン大戦車軍団 スタッフ
監督:フランクリン・J・シャフナー
脚本:フランシス・フォード・コッポラ,エドマンド・H・ノース
製作:フランクリン・J・シャフナー
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
撮影:フレッド・コーネカンプ
編集:ヒュー・S・ファウラー
配給:20世紀フォックス
パットン大戦車軍団 キャスト
ジョージ・パットン米陸軍大将:ジョージ・C・スコット
オマール・ブラッドレー米陸軍大将:カール・マルデン
チェスター・ハンセン米陸軍大尉:スティーヴン・ヤング
ホバート・カーヴァー米陸軍准将:マイケル・ストロング
エルヴィン・ロンメル独陸軍元帥:カール・マイケルフォーグラー
リチャード・N・ジェンセン米陸軍大尉:モーガン・ポール
ヘンリー・ダヴェンポート米陸軍中佐:フランク・ラティモア