エクソシストは、1973年公開のアメリカ合衆国の映画。少女に憑依した悪魔と神父の戦いを描いたオカルト映画の代表作であり、その後さまざまな派生作品が制作された。本国において1973年の興業収入1位を記録した。第46回アカデミー賞の脚色賞と音響賞を受賞。題名となっているエクソシストとは、英語で”悪魔払い(カトリック教会のエクソシスム)の祈祷師”という意味である。
エクソシスト 映画批評・評価・考察
エクソシスト(原題:The Exorcist)
脚本:35点
演技・演出:19点
撮影・美術:19点
編集:8点
音響・音楽:9点
合計90点
オカルト・ホラーの金字塔といえば今作で、悪魔(悪霊)に憑依されたらどうなる?のイメージを植えつけたことにより、後のオカルトホラー映画に多大な影響を与えました。
個人的植え付けられたイメージは?
1.顔色が悪く、肌がボロボロになる
2.白目をむく
3.緑のゲロを吐く
4.言葉遣いが下品になる(声がおっさんになる)
5.首が180度回転する
6.ブリッジして歩く
7.天井まで浮かぶ(徘徊する)
8.自傷行為・自慰行為が大好き
9.誰にでも憑依できる
こんな感じで例を挙げてみましたけど、悪霊系や悪魔系ではよく見かける光景になりました。
この映画は、キャストやスタッフの不幸が話題になった呪われている映画ということで、主演の少女役だったリンダ・ブレアのその後が気になるところですが、海洋テロリスト(自称環境保護団体・反捕鯨団体)ことシーシェーパードの支援者となっており、そろそろクジラまたはシャチに食われてしまわないか彼女の身を案じています。
エクソシスト あらすじ(ネタバレ)
イラク北部で古代遺跡の発掘調査に参加していたランカスター・メリン神父(マックス・フォン・シドー)は、悪霊パズズの像を発見する。彼は「この邪悪な宿敵と再び対峙する日が近い」と予感する。
女優のクリス・マクニール(エレン・バースティン)は映画撮影のためにワシントン近郊のジョージタウンに家を借り、一人娘のリーガン(リンダ・ブレア)と幸せに暮らしている。
ジョージタウンに住むデミアン・カラス神父(ジェイソン・ミラー)は時おりニューヨークに住む母親のもとを訪れている。ギリシャからの移民である母親は小さなアパートで日がなラジオのギリシャ音楽を聴いて過ごしている。
カラス神父は貧しく孤独な暮らしをしている母に申し訳なさを感じる。プラグマティストの精神科医であるカラスは神父の仕事にも自信を持てずにいる。やがて母は体調が悪化して入院する。設備の整った私立病院に移したいと思ってもその費用がない。やがて母は死に、カラスは更に自分を責める。
クリスの家では屋根裏から不気味な音が聞こえるようになるが原因がわからない。やがてリーガンの行動に異変が現れる。その声は邪悪な響きを帯び、容貌も醜悪なものに豹変し、医師にも暴力を振るうようになる。また、ベッドが激しく揺れる、リーガンの部屋だけが異常に寒いなど謎の現象も起こるようになる。
リーガンは病院でさまざまな検査を受けるが脳などに異常はなく、精神科医がカウンセリングを行うがリーガンはそこでも暴力を振るう。
その矢先、クリスの友人で映画監督のバーク・デニングズがクリス宅の裏の階段で転落し、首が180度ねじ曲げられた状態で死んでいるのが見つかる。キンダーマン警部補(リー・J・コッブ)が事件の捜査に乗り出し、クリスやカラスからも事情を聞くが真相はわからない。
リーガンに対する治療方法が見つからない病院の医師のひとりがクリスに対して、荒療治のひとつとして〈悪魔払い〉を提案する。患者が「自分は悪魔に取り憑かれた」と信じている場合、それによって心が平静を取り戻すこともあるというのがその理由だった。
リーガンの異常はますますエスカレートし、十字架で自分の下腹部を刺し、母親の顔を殴り、首を180度後ろに向け、デニングズの声でものを言う。
クリスはカラスに悪魔払いを依頼する。当初は悪魔憑きに否定的なカラスであったが、何度もクリスの家を訪れてリーガンの異常な姿を目にしたが、その醜悪な姿になった少女の深層心理から助けて欲しいというメッセージを受け取り、悪魔払いの儀式を行うことを決意。大司教に許可を求める。儀式の責任者には悪魔払いの経験のあるメリンが選ばれた。
霧の立ちこめる夜、クリス宅を訪れたメリンはカラスを従えてリーガンから悪魔を取り払う儀式に臨む。二人の神父がかけ続ける祈りの声にリーガンの中にいる悪魔は苦しむが、その途中でメリンは持病の心臓病の発作を起こして急死してしまう。一人残されたカラスはほくそ笑むリーガンを殴りつけ、悪魔を自分の身体に乗り移らせた上で窓から飛び降り、命と引き換えに悪魔をリーガンから引き離すのだった。
エクソシスト スタッフ
監督:ウィリアム・フリードキン
脚本:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
原作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
製作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
製作総指揮:ノエル・マーシャル
音楽:マイク・オールドフィールド,ジャック・ニッチェ
撮影:オーウェン・ロイズマン
特殊メイクアップ:ディック・スミス
編集:ノーマン・ガイ,エヴァン・A・ロットマンバド・S・スミス
製作会社:ホヤ・プロダクションズ
配給:ワーナー・ブラザース
エクソシスト キャスト
リーガン・マクニール:リンダ・ブレア
クリス・マクニール:エレン・バースティン
デミアン・カラス神父:ジェイソン・ミラー
ランカスター・メリン神父:マックス・フォン・シドー
キンダーマン警部:リー・J・コッブ
ジョセフ・“ジョー”・ダイアー神父:ウィリアム・オマリー
シャロン・スペンサー:キティ・ウィン
バーク・デニングズ:ジャック・マッゴーラン