バットマンは、1989年公開のアメリカ合衆国の映画。ニューヨークを舞台に、悪に立ち向かうバットマンの活躍を描くアクション映画。80年代後半から90年代後半にかけて製作されたバットマンの実写映画シリーズの第1作。ボブ・ケインの原作漫画の映画化で、エグゼクティヴ・プロデューサーはベンジャミン・メルニカーとマイケル・ウスラン、製作はピーター・グーバーとジョン・ピータース、監督は「ビートルジュース」「シザーハンズ」のティム・バートン。
バットマン 映画批評・評価・考察
バットマン(原題:Batman)
脚本:33点
演技・演出:18点
撮影・美術:18点
編集:8点
音響・音楽:10点
合計87点
ティム・バートン監督が苦悩を抱えたバットマン像を確立したシリーズ第1作。
トラウマを抱えた人間としてのバットマンを描き、人気が再燃していた原作コミックの流れを受け、鬼才ティム・バートン監督が陰鬱なムードを漂わせてバットマン誕生の物語を映像化。後の「X-MEN」シリーズや同じバットマンを描いた「ダークナイト」3部作など、心に傷を負ったスーパーヒーロー映画の原点になったともいえる傑作です。宿敵ジョーカー役を演じた名優ジャック・ニコルソンの怪演、ゴシック調の美術なども見逃せません。
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バットマン あらすじ(ネタバレ)
警察が腐敗しきっている無法都市ゴッサム・シティ。今夜も悪人が“バットマンらしき人物”によって退治される。報道キャメラマン、ヴィッキー・ベイル(キム・ベイシンガー)は、そのバットマンの正体をつきとめようと新聞記者ノックス(ロバート・ウール)と共に、警察長官ゴートン(パット・ヒングル)を取材するため大富豪の邸宅パーティを訪ね、そこの当主ブルース・ウェイン(マイケル・キートン)に魅かれるものを感じる。実は彼こそがバットマンで、その夜も彼はアクシス化学工場を襲った暗黒街のボス、グリソム(ジャック・パランス)の部下ネピア(ジャック・ニコルソン)を退治するのだった。廃液の毒によって容貌が一変したネピアは、名前をジョーカーと名乗り、裏切者のグリソムを殺し、バットマンへの復讐に燃えるのだった。彼の野望はやがて世間を恐怖のどん底に突き落とし、ウェインは昔幼い頃両親を殺したのが、ジョーカーであることを思い出すのだった。そしてジョーカーとウェイン=バットマンの戦いはヴィッキーをめぐって“ゴッサム・シティ200 年記念祭”の夜、頂点を迎える。激闘の果てにジョーカーを倒すことで両親の仇をうったウェインは、同時にヴィッキーの愛をも手にするのだった。
バットマン スタッフ
監督:ティム・バートン
脚本:サム・ハム,ウォーレン・スカーレン
原案:サム・ハム
原作:ボブ・ケイン
製作:ピーター・グーバー,ジョン・ピーターズ
製作総指揮:ベンジャミン・メルニカー,マイケル・E・ウスラン
音楽:ダニー・エルフマン,プリンス
撮影:ロジャー・プラット
編集:レイ・ラヴジョイ
製作会社:ワーナー・ブラザース,ザ・グーバー・ピーターズ・カンパニー
配給:ワーナー・ブラザース
バットマン キャスト
ブルース・ウェイン / バットマン:マイケル・キートン
ゴッサムシティで犯罪者を退治するヒーロー。正体はゴッサム一の大富豪である青年、ブルース・ウェイン。少年時代に両親を強盗に殺害された経験がバットマンとしての原動力となっている。
ジャック・ネーピア / ジョーカー:ジャック・ニコルソン
ゴッサムシティを牛耳る犯罪組織の幹部。ボスのグリソムの愛人を寝取り、それが原因でグリソムに罠にかけられる。薬品工場でバットマンと戦った際、自分が撃った銃弾をバットマンに弾かれて顎に受け、化学薬品のタンクに転落した。一命を取り留めるが、跳弾による顎の傷が原因で顔面の神経が麻痺し、手術を担当した闇医者の技術不足もあって、表情が極端に引きつった笑顔に固定されてしまう。さらに、皮膚が化学薬品の作用で真っ白に漂白されてしまい、そのショックで精神に異常をきたし、ジョーカーを名乗るようになる。本作ではブルースの両親を強盗殺人した人物はジャックということになっている。
ヴィッキー・ベール:キム・ベイシンガー
女性カメラマン。報道も担当している。複数の男から好意を寄せられる美貌の持ち主。ノックスと手を組んでバットマンの取材をし、ピューリッツァー賞を狙う。ブルースと出会い、お互いに惹かれていく。
アレクサンダー・ノックス:ロバート・ウール
ヴィッキーの同僚の新聞記者。彼の書く記事には市民から定評があり、ブルースも彼の記事のファンだという。
アルフレッド・ペニーワース:マイケル・ガフ
ウェイン家の執事。
ジェームズ・ゴードン総監:パット・ヒングル
ゴッサム市警の本部長。マフィア撲滅のために精力的に活動する。
ハービー・デント検事:ビリー・ディー・ウィリアムズ
ゴッサムシティの新たな地方検事。後のヴィラン「トゥーフェイス」であるが、本作では検事としての出番だけで、トゥーフェイスにならない。
ボルグ市長:リー・ウォレス
ボブ:トレイシー・ウォルター
アリシア:ジェリー・ホール
エクハート警部補:ウィリアム・フットキンス
カール・グリソム:ジャック・パランス
若き日のジャック・ネーピア:ヒューゴ・ブリック