博士の愛した数式は、2006年公開の日本映画。「阿弥陀堂だより」「雨あがる」の小泉堯史監督、寺尾聰主演で小川洋子の同名小説を映画化。「私」の視点で描かれた原作に対し、映画では中学校の数学教師になった29歳のルート(原作に準ずれば教員生活7年目)が、クラスでの最初の授業で博士との思い出を語るというものになっている。また、原作では深く描かれなかった博士と未亡人の関係についても触れている(2人が不義の関係にあったことをうかがわせる)などの違いはあるが、原作をほぼ忠実に映画化している。
博士の愛した数式 映画批評・評価・考察
博士の愛した数式
脚本:37点
演技・演出:18点
撮影・美術:17点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計87点
寺尾聰、深津絵里主演。第一回本屋大賞受賞、165万人が泣いた大ベストセラー、待望の映画化!記憶がたった80分しかもたない天才数学博士と、10歳の息子を持つ家政婦の不思議な交流を心温まるタッチで綴った、小川洋子の人気小説に基づく感動のヒューマンドラマ。
そのユニークな人物設定と物語世界が一躍評判を呼び、第1回本屋大賞にみごと輝いた小川洋子の同名ベストセラー小説を、「雨あがる」の小泉堯史監督が丹精をこめて映画化。不慮の事故が原因で記憶がたった80分しかもたなくなってしまった天才数学者と、彼のもとで働くようになった子連れの家政婦とが、不思議な心の絆を取り結んでいく様子を、情感豊かに描く。寺尾聰、深津絵里、吉岡秀隆らの好演も爽やかな感動を誘います。
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博士の愛した数式 あらすじ(ネタバレ)
新学期。生徒たちから“ルート”と呼ばれている若い数学教師(吉岡秀隆)は、最初の授業で何故自分にルートというあだ名がついたのか語り始めた。それは、彼がまだ10歳の頃――。彼の母親(深津絵里)は、女手ひとつで彼を育てながら、家政婦として働いていた。ある日、彼女は交通事故で記憶が80分しか保てなくなった元大学の数学博士(寺尾聰)の家に雇われる。80分で記憶の消えてしまう博士にとって、彼女は常に初対面の家政婦だった。しかし、数学談義を通してのコミュニケーションは、彼女にとっても驚きと発見の連続。やがて、博士の提案で家政婦の息子も博士の家を訪れるようになる。頭のてっぺんが平らだったことから、ルートと名付けられた息子は、すぐに博士と打ち解けた。そして、博士が大の阪神ファンで、高校時代に野球をしていたことを知った彼は、自分の野球チームの試合に来て欲しいとお願いするのだが、炎天下での観戦がいけなかったのか、その夜、博士は熱を出して寝込んでしまった。博士を心配し、泊り込んで看病する母子。ところが、そのことで母屋に住む博士の後見人で、事故当時、不倫関係にあった未亡人の義姉からクレームがつき、彼女は解雇を申し渡され他の家へ転属になる。だが数日後、誤解の解けた家政婦は復職が叶い、再び博士の家を訪れるようになったルートも、いつしか数学教師になることを夢見るようになるのであった。
博士の愛した数式 スタッフ
監督:小泉堯史
脚本:小泉堯史
原案:小川洋子「放浪の天才数学者エルデシュ」
製作総指揮:椎名保
音楽:加古隆
撮影:上田正治,北澤弘之
編集:阿賀英登
制作会社:「博士の愛した数式」製作委員会
配給:アスミック・エース
博士の愛した数式 キャスト
博士:寺尾聰
杏子(「私」):深津絵里
ルート:齋藤隆成
先生(19年後のルート):吉岡秀隆
未亡人:浅丘ルリ子
家政婦紹介所所長:井川比佐志
少年野球の監督:頭師佳孝
家政婦:茅島成美
能楽師:観世銕之丞
薪能の客:小川洋子(カメオ出演)