ある愛の詩は、1970年公開のアメリカ合衆国の映画。“愛とは決して後悔しないこと”という名セリフがあまりにも有名な恋愛映画。エリック・シーガルによる同名の小説を原作とする。ただし、未完の小説を原作として映画の製作が始まり、小説と映画が同時進行で作られた。先に映画が完成し、映画の脚本を基に小説が執筆された部分もある。先に発表されたのは小説であり、その数週間後に映画が公開された。
ある愛の詩 映画批評・評価・考察
ある愛の詩(原題:Love Story)
脚本:38点
演技・演出:18点
撮影・美術:17点
編集:8点
音響・音楽:10点
合計91点
ライアン・オニール&アリ・マッグローが悲恋のカップルを演じ、時代を象徴する作品として愛されてきた名作。フランシス・レイによる、哀しみに満ちたピアノの旋律が印象的なテーマ曲はアカデミー作曲賞を受賞!
日本のサブカルチャーに多大なる影響を与えた恋愛映画で、ドラマや小説、漫画などにもそのコンセプトが取り入れられた作品が多く見られます。また、フランシス・レイが作曲したテーマソングは、日本中の誰もが一度は聞いたことがあるといえるほど有名ですし、印象的です。
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ある愛の詩 あらすじ(ネタバレ)
オリバー(ライアン・オニール)はニューヨークのセントラル・パーク・スケート場の観覧席で1人想いに沈んでいた。彼は若い弁護士で、少し前に医者から、妻のジェニー(アリ・マッグロー)に死期が迫っていると聞かされたばかりだった。初めてジェニーに会ったのは大学の図書館だった。ジェニーはそこの館員で、彼を“坊や”と呼ぶ小ナマイキなところがあったが、結局、一緒にお茶を飲みにいく仲になった。とり合わせとしては不釣合いな2人だった。オリバーは高名な良家の4世で、アイス・ホッケーだけが趣味の世間知らず、ジェニーはイタリア移民の菓子屋の娘で、バロック音楽好きという共通点のない2人だったが、そのあまりの身分の差が、かえって2人をひきつけたのだ。オリバーがジェニーのハープシコードの演奏を聴きにいって、モーツァルトやバッハの名を口にするようになって、ふと気がつくと2人はもう恋の虜になっていた。ある日、ジェニーは突然、フランスへ行くと言い出した。フランスで勉強したいというのだった。彼女は今の幸福が束の間のものであり、実らないであろう恋の悲しみから逃げようと考えたのだ。ロード・アイランド出の貧しい娘と富豪の息子では、あまりに身分が違いすぎるのだ。
しかし、オリバーは問題にしなかった。そして結婚を申し込んだ。オリバーは両親にジェニーを会わせた。彼と父(レイ・ミランド)との間には深いミゾがあった。母(キャサリン・バルフォア)は息子と夫との間に入ってとりなそうとするが、オリバーは父を軽蔑しきり、父も彼の身勝手さをなじるため、うまくゆかず、父の、送金を中止するという脅しも蹴ってしまう。2人はロード・アイランドにいるジェニーの父(ジョン・マーレイ)に会いに行った。彼は2人を歓迎しながらも、前途を心配した。そして2人は結婚した。学費や生活費のためジェニーは働き、オリバーは学長トンプソン(ラッセル・ナイプ)に奨学金を申し込むが、名にしおうバートレット家の御曹司が…と、全然相手にもされなかった。生活は貧しかったが、愛し合う彼らは幸福だった。
やがて、オリバーが優秀な成績で卒業し、2人はニューヨークのアパートを借り、オリバーは法律事務所へ勤めることになった。そんな新しい生活が始まったばかりのところだったのだ。オリバーはジェニーに医者の言葉を伝えなかったが、ジェニーはそれを知っていた。ジェニーの望みでオリバーはスケート場に連れていった。オリバーが滑るのを見ていたジェニーは、やがて苦しみ出す。病状は悪化し入院することになった。息子との仲直りを願っていたオリバーの父が、小切手を届けてきた。が、もはや金でジェニーの命が買い戻せる時ではなかった。ジェニーは父に見守られ、愛するオリバーに抱かれて死んだ…。今日も、セントラル・パークのスケート場の観覧席に腰を下ろして、じっと動かぬオリバーの姿があった。
ある愛の詩 スタッフ
監督:アーサー・ヒラー
脚本:エリック・シーガル
原作:エリック・シーガル『ラブ・ストーリー ある愛の詩』
製作:ハワード・ミンスキー
音楽:フランシス・レイ
撮影:リチャード・クラディナ
編集:ロバート・C・ジョーンズ
製作会社:パラマウント映画,Love Story Company
配給:パラマウント映画,CIC
ある愛の詩 キャスト
ジェニー・カヴァレリ:アリ・マッグロー
オリバー・バレット4世:ライアン・オニール
フィル・カヴァレリ:ジョン・マーリー
オリバー・バレット3世:レイ・ミランド
トンプソン学部長:ラッセル・ナイプ
バレット夫人:キャサリン・バルフォー
シェイプリー医師:シドニー・ウォーカー
アディソン医師:ロバート・モディカ
ハンク・シンプソン:トミー・リー・ジョーンズ