決断の3時10分は、1957年公開のアメリカ合衆国の映画。エルモア・レナードの原作をハルステッド・ウェルズが脚色、「襲われた幌馬車」のデルマー・デイヴスが監督した異色西部劇。2007年に『3時10分、決断のとき』としてリメイクされている。なお、原題はリメイクも同じ『3:10 to Yuma』。
決断の3時10分 映画批評・評価・考察
決断の3時10分(原題:3:10 to Yuma)
牧場を維持する金が必要なダンは、強盗団のボスを、刑務所のあるユマ行きの汽車がでる駅まで護送する危険な仕事を請け負う。途中のホテルで、ダンはボスの解放と引き換えに大金を提示されるが…。原作は、数々の犯罪小説や西部劇小説で名高いエルモア・レナードの短編。3時10分、汽車の発車時刻まで、ダンと、ボスの奪還を狙う子分たちとの息詰まる攻防を名匠デルマー・デイビス監督が緊迫感あふれる演出で描く傑作西部劇。
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決断の3時10分 あらすじ(ネタバレ)
広々としたアリゾナ荒原--そこを行く駅馬車が今日も襲われた。襲ったのはウェード(グレン・フォード)一味。彼らは家畜の群を使って駅馬車を止め兇行を働くのが常だった。折しもこの光景を目撃したのは貧乏牧場主のダン(ヴィン・ヘフリン)であった。しかもかの家畜が兇行に使われていた。だが悪漢一味に手出しはできない。ダンの一家にはもっと切実な問題が控えていた。旱魃のため大事な家畜が死に瀕している。ウェード一味はビスビイに到着していた。一方ウェードは酒場の女エミイ(フェリシア・ファー)に一目でひかれた。そのころ保安官はダンと出会い、ウェードが駅馬車強盗の首領であることを知った。彼はまずダンを町にやってウェードと話合わせ、そのすきに難なく逮捕した。が、牢獄のあるユマまでウェードを護送するには、彼の子分たちの眼を逃れなければならない。そこで保安官の代りにダンともう1人が護送の役目を買って出た。2人はまずウェードを町まで連行、ホテルの1室に監禁した。この町の停車場からユマ行の汽車が出るのは3時10分、発車までまだ2時間もあった。いらいらするダン。しかもその間にウェードの子分プリンスが仲間を集めてダンの前に現れた。ダンは襲ったらウェードの命はないと一味に警告した。ウェードはまた逃がしてくれたら1万ドルやろうという。その上、妻がここへ訪ねてきて、危険なこの仕事から手を引いてくれと哀願する。さすがのダンもこれには動揺した。が、仲間がプリンスに殺されるやダンの心は決まった。ダンはウェードの背に拳銃を擬しつつ遂に汽車に乗せることに成功した。ユマへの列車が速度を増すころ大粒の雨が降り出した。ダンの顔に喜びの笑みが浮んだ。
決断の3時10分 スタッフ
監督:デルマー・デイヴィス
脚本:ハルステッド・ウェルズ
原作:エルモア・レナード『三時十分発ユマ行き』
製作:デヴィッド・ヘイルウェイル
音楽:ジョージ・ダニング
主題歌:フランキー・レイン『3:10 to Yuma』
撮影:チャールズ・ロートン・Jr
編集:アル・クラーク
製作会社:コロンビア ピクチャーズ
配給:コロンビア映画
決断の3時10分 キャスト
ベン・ウェイド:グレン・フォード
ダン・エヴァンス:ヴァン・ヘフリン
アリス・エヴァンス:レオラ・ダナ
バターフィールド:ロバート・エムハート
チャーリー・プリンス:リチャード・ジャッケル
アレックス・ポッター:ヘンリー・ジョーンズ
エミー:フェリシア・ファー
マーク・エヴァンス:ジェリー・ハートルベン
ボブ・ムーンズ:シェリダン・コメラーテ
マック(バーテンダー):ジョージ・ミッチェル
アーニー・コリンズ:ロバート・エレンスタイン
ビスビーの保安官:フォード・レイニー