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スペース カウボーイ|なんてムチャな宇宙飛行だ! 4人の老人のパイロット・チームが命懸けの旅に出る。

スペース カウボーイ
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スペース カウボーイは、2000年公開のアメリカ合衆国の映画。老人のパイロット・チームが命がけで宇宙に旅立つヒューマン・スペクタクル。ソビエト連邦の古い衛星を修理するために4人の年老いたパイロットらが宇宙に旅立つ。監督・製作・主演は「トゥルー・クライム」のクリント・イーストウッド。脚本はケン・カウフマンとハワード・クラウスナー。撮影は「トゥルー・クライム」のジャック・N・グリーン。

スペース カウボーイ 映画批評・評価・考察


スペース カウボーイ(原題:Space Cowboys)

脚本:34点
演技・演出:18点
撮影・美術:18点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計86点

心身共に鍛え抜かれた優秀なテストパイロット・チーム“チーム・ダイダロス”。しかし土壇場いなって、彼らの宇宙へ行く夢は絶たれた。それから40年、再び彼らにチャンスが巡ってきた。

クリント・イーストウッドの監督22作目、主演42作目となる本作は、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナーというベテランスターが名を連ねた、ワクワクするようなSFアドベンチャー。4人は、故障して軌道から外れ、地球に脅威をもたらすおそれのあるロシアの旧式通信衛星を修理すべく、チームを再結成する。まさに“最も優れた資質を兼ね備えたスペース・カウボーイたちが、不屈の精神とユーモアと勇気を胸に、いま飛び立つ。

クリント・イーストウッド製作・監督・主演、豪華ベテラン俳優たちとの絶妙な掛け合いも魅力的な傑作ヒューマンドラマでもある。

 


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スペース カウボーイ あらすじ(ネタバレ)

1958年、アメリカ空軍のX-15テストパイロットチーム・ダイダロスは、アメリカ初の宇宙飛行士になるはずだった。しかし、直前になってアメリカ政府はダイダロス計画を中止。新設されたNASAが選んだのはチンパンジーだった(※マーキュリー計画)。彼らは宇宙へ行く夢を諦め、技術者として勤務し、やがて退役した。

計画中止から40年余。妻バーバラと共に郊外の一軒家でのんびりと暮らしていたダイダロスのメンバー、フランクにNASAから突然協力依頼が来る。衛星軌道上で旧ソ連によって作られ、ソ連崩壊後のロシアで引き続いて使われている通信衛星「アイコン」が故障。ロシアと協力して修理を行うことになったNASAが調査したところ、かつてアメリカが作った宇宙ステーション「スカイラブ」と同じシステムが使われていたことが判明。しかし、システム自体が古いため設計に関わった者の多くが既に死亡している中、修理できるのは数少ない生き残りであるフランクだけだった。なぜ自分の設計が旧ソ連の通信衛星に使われていたのか疑問に思ったフランクだったが、今もNASAに留まって出世コースを歩んでいたかつての上官・ガーソンと交渉し、チーム・ダイダロスの宇宙行きを約束させる。

操縦技術を活かし曲芸パイロットになっていたホーク、機械技術を活かしジェットコースター技師になっていたジェリー、何故か宗教に目覚め牧師になっていたタンク。そんななか、ガーソンは不安を訴えるロシア軍のヴォストフ将軍に対して「技術だけを聞き出し、フランクたちは宇宙には行かせない」と伝える。かつての仲間たちが集まり訓練を始めるが、訓練を共にする若い飛行士たちはダイダロスのメンバーをバカにして栄養ドリンクを届ける。それでも一訓練に奮闘し、若い飛行士たちへのお返しにフランクたちはベビーフードを届ける。訓練の終盤、フランクは若手飛行士から上層部がチーム・ダイダロスを宇宙へ送るつもりが無いことを聞き出し、激怒してガーソンに抗議する。ガーソンは反論し、さらにホークが膵臓癌のため宇宙に行けないことを告げる。マスコミの報道により人気者となっていたダイダロスは宇宙に行けることになったが、フランクはホークのことを考えて宇宙行きを止めようとする。しかし、フランクやホークの気持ちを知ったサラの尽力により、ホークも含めたメンバー全員が宇宙に行けることになる。

チーム・ダイダロスは2人の若手イーサン、ロジャーと共に宇宙へと飛び立つ。しかし、目の当たりにした「通信衛星」アイコンの正体が核ミサイル6発を搭載した自衛能力付きのミサイル衛星だということが分かり、フランクはガーソンとヴォストフに詰め寄る。ヴォストフは「冷戦時代にガーソンの元から、スカイラブのシステムをKGBが盗み出した」と真相を語る。フランクは修理を止め、衛星のエンジンを使って宇宙空間への投棄を考えるが、任務を優先するイーサンが独断でアイコンを起動させてしまう。そのうえ、衛星のエンジンが誤作動し、フランクのシャトルに衝突、そのまま地球に向けて落下を始める。フランクたちはアイコンの予備エンジンを逆噴射させ、地球への落下の阻止には成功する。だが、予備エンジンを使った影響で人工衛星の軌道に戻すのは不可能となり、衛星用の太陽パネルが破損してしまったため、軌道上に戻しても地球側から制御できないという問題に直面する。これに対し、自分の死期を悟っているホークは核ミサイルの推力を利用して地球から引き離すことを提案。ミサイルの手動点火役を引き受け、自身の夢でもある月に向かうことを告げる。フランクたちは反対するが、ホークは1人アイコンに残り、月へと旅立った。一方、フランクたちは衝突によって問題が発生したシャトルを何とか制御して地球に帰還する。フランクは「ホークは月に辿り着いたはずだ」と語り、バーバラと共に月を眺める。月面には、SAFERの横にホークが腰を掛けて地球を眺めている姿が映し出された所で幕を閉じる。

スペース カウボーイ スタッフ

監督:クリント・イーストウッド
脚本:ケン・カウフマン,ハワード・クラウスナー
製作:クリント・イーストウッド,アンドリュー・ラザー
製作総指揮:トム・ルーカー
音楽:レニー・ニーハウス
主題歌:フランク・シナトラ『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』
撮影:ジャック・N・グリーン
編集:ジョエル・コックス
製作会社:ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ
配給:ワーナー・ブラザース

スペース カウボーイ キャスト

フランク・コーヴィン:クリント・イーストウッド,トビー・スティーブンス(回想シーン)
ホーク・ホーキンズ:トミー・リー・ジョーンズ,イーライ・クレイグ(回想シーン)
ジェリー・オニール:ドナルド・サザーランド,ジョン・マロリー・アッシャー(回想シーン)
タンク・サリバン:ジェームズ・ガーナー,マット・マッコーム(回想シーン)
ボブ・ガーソン:ジェームズ・クロムウェル
サラ・ホランド:マーシャ・ゲイ・ハーデン
ジーン・デイヴィス:ウィリアム・ディヴェイン
イーサン・グランス:ローレン・ディーン
ロジャー・ハインズ:コートニー・B・ヴァンス
バーバラ・コーヴィン:バーバラ・バブコック
ヴォストフ将軍:ラデ・シェルベッジア
アン・カルザース医師:ブレア・ブラウン
本人役:ジェイ・レノ

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