奈落のマイホームは、2021年公開の韓国映画。ソウルの中心で起こった地盤沈下によって、突如現れた巨大なシンクホール(巨大陥没穴)の地下500mへと落下したマンションに取り残された人たちのサバイバルを描く。原題の「싱크홀」は、上記のシンクホールを意味する。
奈落のマイホーム 映画批評・評価・考察
奈落のマイホーム(原題:싱크홀 英題:SINKHOLE)
脚本:30点
演技・演出:17点
撮影・美術:17点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計80点
シリアスな一級のパニックムービーとして描ける題材にあえてシットコムのようなお笑い要素を盛り込んだ新しいテイストのディザスタームービー。
11年の節約生活を経て、ソウルに夢のマイホームを手に入れたドンウォンを演じるのは、売れっ子バイプレーヤーのキム・ソンギュン。『悪いやつら』で強烈なスクリーンデビューを果たし、あらゆる映画賞の新人俳優賞を獲得して一躍その名を馳せた実力派俳優です。悪役もコメディもオールマイティにこなす彼ならではのユニークな演技に魅了されます。
パニック映画としてのエンタメとホームドラマの人情をMIXさせた見ごたえのある映画に仕上がっています。序盤の何気ない日常から非現実的なシーンへの切り替えは、お見事です。
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奈落のマイホーム あらすじ
平凡なサラリーマンのドンウォン(キム・ソンギュン)は11年間の節約生活の末、ソウルにマンションを購入する。引っ越し当日はあいにくの雨で、同じマンションに住む妙な男マンス(チャ・スンウォン)とひと悶着起きるトラブルにも見舞われる。雲行き怪しい新生活の始まりだったが、ドンウォン一家は都会の一等地の部屋を満喫する。しかし、息子がビー玉を床に転がすのを見たドンウォンは、建物が傾いているのではないかと疑問を抱く。マンションの住民たちを集めて緊急会議を開くが、皆、身勝手な話ばかりで議論は一向に進まない。入居してから2週間後、疑心暗鬼のドンウォンは、同僚をマイホームに招いて引っ越しパーティーを開く。ドンウォンが部下のために運転代行を呼ぶと、代行業者としてマンスが現れる。マンスも交えて宴席は深夜まで続き、朝を迎える。パーティーの場で想いを寄せる女性が同僚と付き合っていることが発覚し、拗らせて深酒をしたキム代理(イ・グァンス)は、結婚式の司会を頼まれていたため、慌ててタクシーに乗り込む。ところが、鞄を忘れたことに気づいて引き返した瞬間、巨大な地響きが起こり、地面は割れ、巨大陥没穴・シンクホールが発生する。マンション全体がわずか1分で地下深くへと飲み込まれ、ドンウォンはそりの合わないマンス、タクシーごと落下したキム代理、ドンウォンの部屋に泊まっていたインターン生のウンジュ(キム・ヘジュン)らとともに、地下500mに取り残されてしまう。さらに追い打ちをかけるように大雨が降り始め、穴はどんどん水で満たされていく……。
奈落のマイホーム スタッフ
監督:キム・ジフン
脚本:チョン・チョルホン,キム・ジョンハン
音楽:キム・テソン
撮影:シン・テホ
配給:ショーボックス,ギャガ
奈落のマイホーム キャスト
ドンウォン:キム・ソンギュン
マンス:チャ・スンウォン
キム代理:イ・グァンス
ウンジュ:キム・ヘジュン
スンテ:ナム・ダルム
ソンフン:オ・ジャフン
キョンミ:キム・ジェファ
ヨンイ:クォン・ソヒョン
ヒョジョン:ハン・ヘリン
ミンジュン:ナチョル