ショコラは、2000年公開のアメリカ合衆国の映画。不思議なチョコレートを売る母娘の物語。宗教と人間関係の複雑な絡み合い、そして大人の事情に飲み込まれている子供たち、また、愛する人を遠く思い続ける大人たちの感情が秘められた映画。ラッセ・ハルストレム監督、ジュリエット・ビノシュ&ジョニー・デップ出演。第73回アカデミー賞5部門ノミネート。
ショコラ 映画批評・評価・考察
ショコラ(原題:Chocolat)
脚本:38点
演技・演出:18点
撮影・美術:18点
編集:9点
音響・音楽:8点
合計91点
甘いショコラの味が旧弊な伝統に縛られた村人の心をとろかせ、爽やかな新風をもたらしていく。ジュリエット・ビノシュとジョニー・デップが豪華共演したヒューマンファンタジー。
フランスの小さな村に流れ着き、チョコレートショップを開いた子連れの女性ヴィアンヌ。そんな彼女の手から生み出された魔法のチョコが、人々をすっかりとりこにし、古くさい因習に縛られてきた彼らの心を自由に解き放っていく。「サイダーハウス・ルール」「マダム・マロリーと魔法のスパイス」などの名匠ラッセ・ハルストレム監督が、寓話風タッチでロマンティックに描写。フランスの国際派女優ジュリエット・ビノシュが、どこか謎めいたヒロインを魅力満点に好演。ジョニー・デップ、ジュディ・デンチら人気実力派との豪華共演も見逃せません。
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ショコラ あらすじ(ネタバレ)
フランスの小さな村。レノ伯爵(アルフレッド・モリーナ)の猛威で因習に凝り固まったこの村に、ある日、不思議な女ヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)と娘アヌーク(ヴィクトワール・ティヴィソル)が越してきてチョコレート店を開く。次々と村の掟を吹き飛ばす二人の美しい新参者に、訝しげな視線を注ぐ人々。しかし、チョコレートのおいしさに魅了された村人たちは、心を開き、それまで秘めていた情熱を目覚めさせていく。
そして、夫の暴力を恐れ店に逃げ込んだジョゼフィーヌ(レナ・オリン)がヴィアンヌ母娘の生活に加わってまもなく、河辺にジプシーの一団が停泊する。ヴィアンヌは、そのリーダーであるルー(ジョニー・デップ)という美しい男性に心を奪われ、彼を店に招き入れる。だがよそ者であるジプシーたちを快く思わない村人たちの、ヴィアンヌに対する風当たりは強くなった。追い込まれたヴィアンヌはアルマンドに悩みを告白。
自分の誕生パーティーを一緒に開こうというアルマンドの提案を受け、ヴィアンヌは多くの村人やジプシー達に声をかける。パーティーの席上でチョコレート料理を振る舞い、さらにはジプシーたちの船上で続きを行うことで村人たちとジプシーたちを繋げさせることに成功し明るさを取り戻すヴィアンヌであったが、その様子を見ていた村長とセルジュは彼女達に対する反感をより一層募らせていく。
ルーたちの船が何者かに放火される。アルマンドは糖尿病で急死する。居場所をなくしたヴィアンヌは嫌がるアヌークを連れて村を出ようとするが、店でジョゼフィーヌと村人たちがチョコレート作りに取り組んでいるのを見て思い留まる。船に放火したセルジュは自首しようとしたが、レノが村から追い出す。
復活祭の前日、ヴィアンヌを追い出すのに失敗したレノは、夜間の店に侵入し、ディスプレイ用のチョコレート像を叩き割るが、唇にチョコがついたのをきっかけにヴィアンヌのチョコをむさぼり、翌朝ヴィアンヌから飲み物を受けとる。復活祭のミサでアンリ神父は愛と寛容について説教する。村では復活祭が賑やかに行われ、ヴィアンヌのチョコが振る舞われた。
ヴィアンヌは持ち歩いていた母親の遺灰を北風に飛ばし、村に定住する。新しい船でルーがヴィアンヌを訪ねて来たところで物語は終わる。
ショコラ スタッフ
監督:ラッセ・ハルストレム
脚本:ロバート・ネルソン・ジェイコブス
原作:ジョアン・ハリス『ショコラ』
製作:デヴィッド・ブラウン,キット・ゴールデン,レスリー・ホレラン
製作総指揮:アラン・C・ブロンクィスト,メリル・ポスター,ボブ・ワインスタイン,ハーヴェイ・ワインスタイン
音楽:レイチェル・ポートマン
撮影:ロジャー・プラット
編集:アンドリュー・モンドシェイン
製作会社:デイヴィッド・ブラウン・プロダクション
配給:ミラマックス,アスミック・エース/松竹
ショコラ キャスト
ヴィアンヌ:ジュリエット・ビノシュ
アヌーク:ヴィクトワール・ティヴィソル
ルー:ジョニー・デップ
レノ伯爵:アルフレッド・モリーナ
アルマンド:ジュディ・デンチ
カロリーヌ:キャリー=アン・モス
ジョゼフィーヌ:レナ・オリン
セルジュ:ピーター・ストーメア
アンリ神父:ヒュー・オコナー
ベスタ:キャロル・ウィリアード
オデル:レスリー・キャロン
ギヨーム:ジョン・ウッド
リュック:オーレリアン・ベアレント・ケーニング