Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?は、2004年公開のアメリカ合衆国の映画。弁護士の中年男性が社交ダンスを通して、生きる情熱を再生させていく様を描いたハートウォーミング・ストーリー。リチャード・ギア、ジェニファー・ロペスの共演で、1996年の日本映画「Shall we ダンス?」(周防正行監督)のリメイク。
Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス? 映画批評・評価・考察
Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?
脚本:32点
演技・演出:17点
撮影・美術:17点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計82点
美しい妻と娘との生活にちょっとギクシャクしたものを感じていた中年男性が、通勤途中の電車から見えたダンススクールの窓辺に佇む美しい女性にひかれ、スクールの門を叩く。そして踊ることの楽しさに目覚めた彼の退屈な日々はイキイキと変化していき…。という周防正行監督の大ヒット作『Shall we ダンス?』をピーター・チェルソム監督がリメイクしました。役所広司の演じた主人公をリチャード・ギア、草刈民代の演じたダンス教師をジェニファー・ロペスが演じています。役者の雰囲気はガラリと違いますが、かなりオリジナルに忠実な作りになっており、唯一違うのは、スーザン・サランドンが演じた主人公の妻との夫婦関係のあり方くらいです。周防監督のオリジナルストーリーは、米国で生まれ変わっても、その物語の持つパワーは変わらず、リメイクを見て改めて、周防版の『Shall we ダンス?』の素晴らしさを再認識できます。
プロットは日本版オリジナルにかなり忠実ですが、テーマの置き方や伏線の使い方が微妙に異なります。オリジナルには登場しない息子が設定されていたり、浮気を勘ぐるビヴァリー(オリジナル版とは違いキャリアウーマンである)が、仕事の同僚にそのことについて相談するシーンがあったり、ジョンがポリーナの送別会へ行くためにはパートナーが必要だということで、妻と共に参加するなど日本版にはない部分も若干ながら追加されています。
Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス? あらすじ(ネタバレ)
ジョン・クラーク(リチャード・ギア)は、遺言書の作成を専門にするシカゴの弁護士。高級デパートに勤める妻ビヴァリー(スーザン・サランドン)と2人の子供に囲まれた、幸福な暮らしを送っている。しかし心のどこかに空しさを感じていた彼は、ある日、通勤電車の窓を通して、社交ダンス教室の窓辺にたたずむ美しい女性の姿に目を留める。そして衝動的に電車を途中下車。ダンス教室へと足を踏み入れたジョンを迎えたのは、その女性、ポリーナ(ジェニファー・ロペス)だった。
成り行きで入門クラスの一員になったジョンは、競技ダンスの世界で活躍していたポリーナが、1年前のトーナメントで挫折を経験し、パートナーだった恋人とも破局していたことを知る。それ以来、ジョンはレッスンの日を心待ちにするようになり、日常生活では味わえない達成感をダンスにより経験していく。やがて教室には、ジョンと同じ法律事務所に勤めるリンク(スタンリー・トゥッチ)が長髪のカツラを被って現われ、彼と奇妙な絆で結ばれたりも。しかし夫の変化に気づき、浮気を疑ったビヴァリーは、ディヴァイン探偵(リチャード・ジェンキンス)に調査を依頼。ジョンのダンス通いは妻にバレてしまう。
そんな時、ジョンは教室の主宰のミッツィー(アニタ・ジレット)の勧めで、コンテストに出場することになる。彼はポリーナからの猛特訓を受け、コンテストの当日、パートナーのボビー(リサ・アン・ウォルター)と共にダンスフロアに立つ。しかし客席に来ていた娘の声援に動揺したジョンが、ボビーのスカートを引きずり降ろして、ダンスを中断させてしまう。
それ以来、ジョンはダンスをやめてしまうが、仲間からの暖かい誘い、そしてビヴァリーとの和解を経て、再び踊る決心をする。そして正装したジョンは、ビヴァリーの仕事場であるデパートに出向き、彼女と共にパーティーへと向かうのだった。
Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス? スタッフ
監督:ピーター・チェルソム
脚本:オードリー・ウェルズ
原作:周防正行
製作:サイモン・フィールズ
製作総指揮:ボブ・ワインスタイン,ハーヴェイ・ワインスタイン,ジュリー・ゴールドステイン,ボブ・オシャー,マリ・スナイダー・ジョンソン
音楽:ジョン・アルトマン,ガブリエル・ヤレド
撮影:ジョン・デ・ボーマン
編集:ロバート・レイトン,チャールズ・アイルランド
配給:ミラマックス,ギャガ
Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス? キャスト
ジョン・クラーク:リチャード・ギア
ポリーナ:ジェニファー・ロペス
ビヴァリー・クラーク:スーザン・サランドン
ボビー:リサ・アン・ウォルター
リンク・ピーターソン:スタンリー・トゥッチ
ミス・ミッツィー:アニタ・ジレット
チック:ボビー・カナヴェイル
ヴァーン:オマー・ベンソン・ミラー
ジェナ・クラーク(ジョンの娘):タマラ・ホープ
エヴァン・クラーク(ジョンの息子):スターク・サンズ
ディヴァイン(探偵):リチャード・ジェンキンス
スコット(探偵助手):ニック・キャノン