ダーティハリー3は、1976年公開のアメリカ合衆国の映画。『ダーティハリー』シリーズ第3作目。サンフランシスコの行動派刑事、ハリー・キャラハンを主人公にしたアクション映画。製作はロバート・デイリー、監督はイーストウッドの監督・主演作の助監督を勤めた新人ジェームズ・ファーゴ、脚本は「タワーリング・インフェルノ」のスターリング・シリファントとディーン・リスナー。音楽は、「アウトロー」「ガントレット」のジェリー・フィールディング。全5作中、ラロ・シフリンが音楽を担当していない唯一の作品である。
ダーティハリー3 映画批評・評価・考察
ダーティハリー3(原題 The Enforcer)
脚本:32点
演技・演出:17点
撮影・美術:17点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計81点
ハリーが対決するのは、陸軍の兵器庫から武器を強奪したうえ、市長を誘拐して身代金を要求してきた凶悪な過激派グループ。アルカトラズ島を舞台に繰り広げられるクライマックスの銃撃戦は迫力満点で、アクション映画ファンには見逃せません。ハリーが初めてコンビを組む女性の相棒刑事をはつらつと好演するのは、後に「女刑事キャグニー&レイシー」のレイシー役など、TVドラマ方面で大活躍するタイン・デイリー。前2作と違って、ハリーがオシャレになっていたり、エンタメ路線のアクション描写になっています。シリーズ中、今作品が一番面白いと評価されるることもあります。
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ダーティハリー3 あらすじ(ネタバレ)
ハリー・キャラハンは相棒のフランクと共に強盗現場に急行し、いつものように物的被害を気にせず、犯人を射殺して事件を早期に解決する。このことで市長や上司のマッケイを怒らせ、ハリーは人事課へ異動となる。翌日の刑事昇任試験では、実際の現場を無視して、女性を一定数増やす市の方針に反感を覚え、ハリーは軽犯罪者を捕まえたこともないという女性候補ケイト・ムーアに厳しくあたる。
一方、新たな相棒と巡回中のフランクはハミルトン兵器工場の武器強奪事件に遭遇し、犯人グループを追い詰める。だが、隙を突かれて、一味のボスに背後からサバイバルナイフで刺されてしまい、その負傷がもとで殉職してしまう。そして、犯人グループは「人民革命軍団」を名乗り、100万ドルを要求する。殺人課へ戻されたハリーは、かつて関わった事件で主犯を見たことがあるというフランクの最期の言葉を手がかりに捜査を始めるが、マッケイより、そこで新たな相棒として刑事に昇格したケイトを紹介される。
ハリーとケイトは検死解剖の立会い中に爆弾テロに遭遇し、現場に居合わせた怪しい黒人ヘンリーを追跡の末に確保する。彼が兵器工場から盗まれた爆弾を所持していたことと、黒人過激派のムスタファと関係のある人物であったことから、マッケイは今回の犯人は黒人過激派であると決めつける。ハリーはムスタファのアジトを訪れ、そこで主犯がボビー・マックスウェルという白人であると情報提供を受ける。だがハリーが去った後、マッケイ率いる市警がアジトを包囲し、一連の事件の犯人としてムスタファを逮捕してしまう。市長は選挙対策の一環としてハリーとケイトにムスタファ逮捕の表彰を行おうとするが、ハリーはそれに反発し、マッケイから180日の職務停止を命令される。
金が手に入らないボビー一味は、今度は市長を誘拐し、警察に500万ドルの身代金を要求する。停職中のハリーは、窮地に陥ったマッケイから協力を求められるが、犯人の要求を飲むことを知って拒否し、単独で捜査を始める。そして保釈されたムスタファからボビーの情婦ワンダのことを聞き出し、彼女が務める風俗店へ向かう。そこでジョン神父の下にいることを聞き出したハリーは、神父に詰め寄るが、ワンダに撃たれそうになったところをケイトに救われる。そしてハリーは、ボビーの協力者であった神父から彼らがアルカトラズ島に潜伏していることを吐かせる。
アルカトラズ島にやってきたハリーとケイトはさっそくボビーたちと銃撃戦になる。ケイトは市長を救出してハリーと合流するが、直後にボビーに射殺され、市長が連れ去られてしまう。ハリーはケイトの復讐を誓ってボビーを追い、彼が落としたM72 LAWで監視塔ごと彼を吹き飛ばして復讐を果たす。市長はハリーに感謝状を贈ると告げるが、ハリーは市長の元を離れ、ケイトの遺体の前で立ち尽くす。
ダーティハリー3 スタッフ
監督:ジェームズ・ファーゴ
脚本:スターリング・シリファント,ディーン・リーズナー
原案:ゲイル・モーガン・ヒックマン,S.W.シュアー
製作:ロバート・デイリー
音楽:ジェリー・フィールディング
撮影:チャールズ・W・ショート
編集:ジョエル・コックス,フェリス・ウェブスター
配給:ワーナー・ブラザース
ダーティハリー3 キャスト
ハリー・キャラハン:クリント・イーストウッド
ケイト・ムーア:タイン・デイリー
アル・ブレスラー:ハリー・ガーディノ
マッケイ市警察本部長:ブラッドフォード・ディルマン
フランク・ディジョルジョ:ジョン・ミッチャム
ボビー・マクスウェル:デヴァレン・ブックウォルター
サンフランシスコ市長:ジョン・クロウフォード
ワンダ:サマンサ・ドーン
ブチンスキー:ロバート・F・ホイ
ミキ:ジョセリン・ジョーンズ
ジョン神父:M・G・ケリー
ジミー・マーティン:ニック・ペリグリノ
エド・ムスターファ:アルバート・ポップウェル