たくましき男たちは、1955年公開のアメリカ合衆国の映画。大西部を舞台に、4千頭の牛を使った大暴走シーンなど壮大なスケールで描いたヒーロー・ウエスタン。クレイ・フィッシャーの西部小説を「恐怖の土曜日」のシドニー・ボームと「静かなる男」のフランク・S・ニュージェントが共同脚色し「彼奴は顔役だ」のラウール・ウォルシュが監督した。
たくましき男たち 映画批評・評価・考察
たくましき男たち(原題:The Tall Men)
クラーク・ゲーブル主演。数々のアクション映画や西部劇を手がけた名匠ラオール・ウォルシュ監督が、牛たちの大暴走シーンなど圧巻のスケールで描く傑作ウエスタン。
たくましき男たち あらすじ(ネタバレ)
南北戦争直後、家畜業の不振にともない、戦争中ゲリラ部隊で活躍したテキサス人の相当数が、失業して無法者になった。ベン(クラーク・ゲーブル)とクリント(キャメロン・ミッチェル)の兄弟もそうしたやからであった。2人はモンタナの国境ミネラル・シティの銀行から、大金を引き出したスターク(ロバート・ライアン)から金を強奪するが、スタークは2人にその金でテキサスで下落した牛をしこたま買い込んでボロ儲けしようと提案した。
テキサスへの旅は絶えずインディアンの脅威をうけ、北テキサスに入った頃は激しい吹雪に3人は半死半生の思いで、移民団の中に転がり込んだ。ベンはここで看護婦のネラ(ジェーン・ラッセル)と知り合った。あくる日、そこを出発した3人は途中でインディアンの戦闘部隊が北上するのを見つけた。移民団が襲撃されることを案じたベンは単身引き返し、ネラを救い出した。2人は愛し合うようになるが、将来の計画を語り合うに及んで意見がくいちがい、気まずくなった。
先発したスタークとクリントを追って、ベンとネラはウォース砦に向かった。そこでネラは金費いの派手なスタークに接近して行った。スタークが彼女の歓心を買うことにつとめたからである。やがてサン・アントニオに着くと、スタークは4000頭の牛を買い、再び北上を続けた。ベンは輸送責任者を、そしてスタークは会計を引き受けた。途中、ゲリラくずれの無法者たちから家畜の通行料をせびられたが、ベンは強引にこの関所を突破した。
モンタナの物騒なインディアン地区に入って、偵察の役を買って出たクリントはインディアンに殺された。計略をもって見事にインディアン地区を通り抜けた一行はようやくミネラルに辿りついた。肚黒いスタークはベンを町の自衛隊に引き渡そうとしたが、ベンに抜かりはなく、彼はその裏を掻いた。ベンがテキサスへ帰る日、ネラは男らしいベンに生涯を托す決心をしたのであった。
たくましき男たち スタッフ
監督:ラオール・ウォルシュ
脚本:シドニ―・ボーム,フランク・ニュージェント
原作:ヘック・アレン
製作:ウィリアム・A・バハー,ウィリアム・B・ホークス
音楽:ヴィクター・ヤング
撮影:レオ・トーヴァー
編集:ルイス・R・ロフラー
製作会社:20世紀フォックス
配給:20世紀フォックス
たくましき男たち キャスト
ベン・アリソン大佐:クラーク・ゲーブル
ネラ・ターナー:ジェーン・ラッセル
ネイサン・スターク:ロバート・ライアン
クリント・アリソン:キャメロン・ミッチェル
ルイス:ファン・ガルシア
サム:ハリー・シャノン
チャーリー:エミール・メイヤー
ノリス大佐:スティーブ・ダレル