シェラマドレの決斗は、1966年公開のアメリカ合衆国の映画。メキシコ国境を舞台にしたアクション西部劇。原題は名馬の種、アパルーサの事。ロバート・マックラウドの小説を、ジェームズ・ブリッジスとローランド・キビーが共同脚色、イギリス映画「国際諜報局」のシドニー・J・フューリーがアメリカに招かれて監督した西部劇。「シェラマドレの決闘」との表記もある。
シェラマドレの決斗 映画批評・評価・考察
シェラマドレの決斗(原題:The Appaloosa)
マーロン・ブランドの存在感が別格の雰囲気を漂わせている野心的なウエスタン。マテオを演じるブランドはもちろん、チューイを演じるジョン・サクソンはじめ共演者の存在感が印象的。スコープサイズを活かした構図と、クローズ・アップや望遠レンズの多用によって、西部劇としては非常に凝った映像作品となっています。
シェラマドレの決斗 あらすじ(ネタバレ)
メキシコとアメリカのハーフのマテオ(マーロン・ブランド)は孤児だったが、義兄弟のパコの父親にひろわれ、実の息子のように育てられた。その家は貧しく、恩返しをしたかったマットは家を出て野牛狩りを仕事としていたが成功せず、唯一の財産であるアパルーサ種の名馬とともに故郷へ帰るところだった。
帰途立ちよった教会の暗い祭壇で祈っているトリニ(アンジャネット・カマー)という女性が彼の目にやきついた。彼女は貧農の娘だったが、土地の強盗団の首領チュイの情婦にされていた。その教会にはトリニと一緒にチュイも来ていて、彼はすぐアパルーサ馬に目をつけ、売ってくれと迫ったがだめだった。2人の男は敵意を抱いたまま別れた。
故郷に帰ったマットは、待ちわびていたパコたちと一緒に、アパルーサ馬を種馬に牧場を始める計画を立てた。しかし、忍びこんできたチュイの子分がアパルーサ馬を盗み出してしまった。マットはひとりチュイの本拠にのりこんだが、さんざいためつけられ、トリニに助けられた。2人は山羊飼いラモスの所に逃げた。
そこへも一味は追ってきた。首領チュイはアパルーサ馬に乗って……。雪におおわれた山腹の密林でマットとチュイは対決した。トリニをかえせば馬は返すというチュイの言葉に、トリニは犠牲になることを申し出た。だがマットはトリニをとめ、見事チュイを射殺した。マットとトリニは、アパルーサ馬に乗って、パコの農場に帰っていった。
シェラマドレの決斗 スタッフ
監督:シドニー・J・フューリー
脚本:ジェームズ・ブリッジス,ローランド・キビー
原作:ロバート・マックラウド
製作:アラン・ミラー
音楽:フランク・スキナー
撮影:ラッセル・メティ
編集:テッド・J・ケント
製作会社:ユニバーサル・ピクチャーズ
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ
シェラマドレの決斗 キャスト
マテオ:マーロン・ブランド
トリニ・メディナ:アンジャネット・カマ―
チューイ・メディナ:ジョン・サクソン
ラザロ:エミリオ・フェルナンデス
パコ:ラファエル・キャンポス
アナ:ミリアム・コロン
ラモス(養羊農家):フランク・シルヴェラ
司祭:ラリー・D・マン