デルタ・フォースは、1986年公開のイスラエル・アメリカ合衆国の合作映画。人質救出を任務とするアメリカ陸軍特殊部隊デルタフォースの活動を描いている。メナヘム・ゴーラン監督作品。チャック・ノリス、リー・マーヴィン主演。
デルタ・フォース 映画批評・評価・考察
デルタ・フォース(原題:The Delta Force)
脚本:27点
演技・演出:18点
撮影・美術:15点
編集:8点
音響・音楽:10点
合計78点
B級映画ながらも、キャノン・フィルムズの傑作にしてチャック・ノリスの代表作になった作品です。ツッコミどころは随所にあるのですが、それが作品の魅力に思えるほど面白い映画です。アラン・シルヴェストリのテーマ曲が作品を大いに盛り上げます。CMやテレビ番組のBGMでよく使われているので一度は聞いたことがあると思います。アラン・シルヴェストリといえば、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『フォレスト・ガンプ』のテーマ曲が有名ですが、今作品のテーマ曲も好きな人多いはず。
チャック・ノリスの映画といえば、彼の格闘術も見せ場なのですが、救出部隊と思えないような武器のオンパレードも魅力になっています。強力な武器を搭載したバイクなども見どころの一つです。
デルタ・フォース あらすじ(ネタバレ)
1985年、カイロ発アテネ・ローマ経由ニューヨーク行きの旅客機アメリカン・トラベル・ウェイ(ATW)282便がアラブ人テロリストのアブドルによってハイジャックされた。アブドルは新世界革命機構を自称し、乗員乗客を乗せたままベイルートへ進路を変更させる。機長の機転により早期にハイジャック信号(スコーク7500)を管制塔へ送ったため、アメリカ大使館を通じてホワイトハウスに通報が行き、これを受けてアメリカ陸軍はニック・アレクサンダー大佐を呼び出し、人質救出任務を行う対テロ部隊デルタフォースを召集・出動させるよう命令する。
ベイルートにてハイジャック犯の同志10数人が282便に乗り込み、代わりに人質の一部が降ろされ、別の場所に監禁されてしまう。282便は離陸し、アブドルからアルジェへ向かうよう命令される。アルジェ国際空港で人質のうち女子供の解放が許されるが、その直後に突入しようとしたデルタフォースを、解放された282便の客室乗務員イングリットが「人質は別の場所にもいて、制圧作戦が知られたらみんな殺される」と制止する。作戦は失敗した挙句、人質となっていたアメリカ人が見せしめとして殺害されてしまう。
マッコイ少佐はピートと共にベイルート入りし、協力者であるイスラエルの工作員レフィ・アミルと合流し、人質が監禁されているアブドルのアジトに近付くが、正体が露見してアミルが殺害されてしまう。アブドルたちの追撃を振り切ったマッコイとピートは、イスラエルから海路で潜入したアレクサンダーたち本隊と合流し、新世界革命機構本部、人質がいるアジトをそれぞれ奇襲する。マッコイはアジトにいたアメリカ人の人質の救出に成功するが、新世界革命機構本部に監禁されていたユダヤ人とテロリストたちに逃げられてしまう。
空港に向かうアブドルたちを発見したマッコイたちは奇襲を仕掛けてユダヤ人を救出し、テロリストたちを殲滅する。しかし、作戦中にピートが撃たれ重傷を負い、アブドルに逃げられてしまう。マッコイは282便の奪還に向かったアレクサンダーに合流するように部下たちに命令し、単身アブドルを追跡する。アブドルは近隣の民家に隠れていたが、マッコイに発見され殺害される。アレクサンダーたちはテロリストたちを排除して282便を奪還し、人質たちと共に脱出を図る。異変に気付いた周囲のテロリストたちが大挙して押し寄せるが、駆け付けたマッコイに殲滅され、282便は無事にベイルートを脱出する。人質たちは脱出を喜び合うが、デルタフォースの隊員たちはピートが死んだことを聞かされ悲嘆に暮れる。
ベン・グリオン国際空港に到着した282便は民衆から歓迎を受け、人質たちは家族との再会を喜ぶ。彼らが喜ぶ姿を横目に、デルタフォースの隊員たちはアメリカ軍の輸送機に乗り込み、民衆の歓声を浴びながらアメリカへと帰国する。
デルタ・フォース スタッフ
監督:メナヘム・ゴーラン
脚本:ジェームス・ブルーナー,メナハム・ゴーラン
製作:メナヘム・ゴーラン,ヨーラン・グローバス
音楽:アラン・シルヴェストリ
撮影:デビッド・ガーフィンケル
編集:アラン・ヤコボビッツ
製作会社:キャノン・フィルムズ
配給:キャノン・フィルムズ,松竹富士
デルタ・フォース キャスト
スコット・マッコイ少佐:チャック・ノリス
ニック・アレクサンダー大佐:リー・マーヴィン
ピート・ピーターソン:ウィリアム・ウォーレス
ボビー:スティーヴ・ジェームス
ウッドブリッジ将軍:ロバート・ヴォーン
ベン・カプラン:マーティン・バルサム
イーディー・カプラン:シェリー・ウィンタース
ハリー・ゴールドマン:ジョーイ・ビショップ
シルビア・ゴールドマン:レイニー・カザン
オマリー神父:ジョージ・ケネディ
シスター・メアリー:キム・デラニー
ディブラ・レヴァイン:スーザン・ストラスバーグ
アブドル・ラファイ:ロバート・フォスター
キャンベル機長:ボー・スヴェンソン
イングリット:ハンナ・シグラ