ブラック アンド ブルーは、2019年公開のアメリカ合衆国の映画。汚職事件に遭遇した女性警官が真実を暴くポリスアクション。故郷で警察官として働くアリシア。ある日、警察官が麻薬の売人を殺害する現場を目撃した彼女は、口封じのために同僚から追われることに。
ブラック アンド ブルー 映画批評・評価・考察
ブラック アンド ブルー(原題:Black and Blue)
脚本:36点
演技・演出:16点
撮影・美術:16点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計83点
日本国内ではほとんど話題になることもなかった作品ですが、これは良作でした。なんとなく、黄金期のスティーヴン・セガールの映画を彷彿とさせる内容でした。もちろん主演のナオミ・ハリスがセガールのようなアクションをするわけではないですが、警察の闇を描く初期のセガール映画を思い出しました。あと、アンディ・ガルシアとリチャード・ギアが共演した『背徳の囁き(はいとくのささやき)』も警察の闇を描いた良作映画でした。
今作品では、警察の闇も暴くだけにとどまらず、根源的な問題である差別問題も描いていますし、社会に対して問うセリフもありました。
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ブラック アンド ブルー あらすじ
退役軍人のアリシア・ウェストは故郷のニューオーリンズに戻り、同市の警察官として働くことになった。そんなある日、アリシアは相棒の代わりとして初めて夜勤に出ることにする。初めて組む先輩警官のディーコンは新人警官であるアリシアをあまり受け入れていない様子であった。朝方、ディーコンと共に通報があった場所に急行することになったが、現場に到着してすぐ、ディーコンは「俺が一人で行く。お前はここで待っていろ」とアリシアに命令した。ほどなくして、建物内から銃声が聞こえ、ディーコンの身を案じたアリシアは、ボディカメラを身につけて建物内に入ることにした。
そこでアリシアが見たのは目を疑うような光景であった。死体が転がり、さらにディーコンと2人の刑事(テリーとスミッティ)がドラッグの売人であるゼロを射殺していたのである。テリーはアリシアに事情を説明しようとするが、ボディカメラの存在に気付いたスミッティは目の前の状況に混乱しているアリシアを銃撃した。アリシアはその衝撃で地下階に転落したが、防弾ベストや下にあったゴミのおかげで致命傷とはならなかった。無線で本部に連絡を入れるもディーコンたちに邪魔をされる。やむなく建物から逃走したアリシアは近隣住民に助けを求めようとしたが、治安が悪化している区域に住んでいる彼らは警察に不信感を抱いており、誰一人として彼女を助けようとしなかった。一方、テリーは仲間の汚職警官たちに周囲を捜索させつつ、地元の犯罪組織のボスであるダリウスに彼の甥であるゼロを射殺したのはアリシアだと伝える。それを知ったダリウスは組織に関わりのある者たちに一斉にアリシアを手配した。
絶体絶命の窮地に陥ったアリシアだったが、彼女に救いの手を渋々差し伸べてくれた者が一人いた。疎遠となっていた旧友のマイロ・ジャクソンである。マイロが勤める雑貨店を経て、彼の家で身を隠していたアリシアはボディカメラに汚職警官の悪事の一部始終が録画されていたことに気が付いた。アリシアはその映像に望みを託し、一か八かの大勝負に打って出ることにした。
ブラック アンド ブルー スタッフ
監督:デオン・テイラー
脚本:ピーター・A・ダウリング
製作:タイリース・ギブソン,ショーン・ソレンセン
製作総指揮:ロクサーヌ・アヴェント
音楽:ジェフ・ザネリ
撮影:ダンテ・スピノッティ
編集:ペック・プライアー
製作会社:ロイヤル・ヴァイキング・エンターテインメント,ヒドゥン・エンパイア・フィルム・グループ
配給:スクリーン ジェムズ,イオンエンターテインメント
ブラック アンド ブルー キャスト
アリシア・ウェスト:ナオミ・ハリス
アフガニスタンでの軍務経験がある新人警官。
マイロ・ジャクソン:タイリース・ギブソン
アリシアの旧友。あだ名は「マウス」。雑貨店の早番だったため、アリシアを匿うことになる。
テリー・マローン:フランク・グリロ
麻薬課の刑事。麻薬の横流しをしている。
ダリウス・トゥロー:マイク・コルター
地元犯罪組織のボス。テリーたちとつながっている。甥を殺したアリシアに復讐しようと彼女を探す。
ケヴィン・ジェニングス:リード・スコット
アリシアの相棒。
スミッティ:ボー・ナップ
麻薬課の刑事。テリーの相棒。
ミッシー:ナフェッサ・ウィリアムズ
ダリウスのところに身を寄せるアリシアの旧友。
ディーコン・ブラウン:ジェームズ・モーゼス・ブラック
ベテラン警官。アリシアの先輩。テリーたちの仲間。
テズ:フランキー・スミス