殺人の告白は、2012年公開の韓国映画。『殺人の追憶』の題材となった未解決事件「華城連続殺人事件」にインスピレーションを受けたサスペンスアクション。自らの犯した事件につい詳細に記した本を出版、一躍人気者になっていく殺人犯と、事件を長年追い続けてきた刑事、恨みを抱く遺族たちの駆け引きを描くサスペンススリラー。2017年に日本でリメイクされた『22年目の告白 -私が殺人犯です-』の元作品になるのが今作。
殺人の告白 映画批評・評価・考察
殺人の告白(英題:Confession of Murder)
脚本:36点
演技・演出:18点
撮影・美術:18点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計87点
序盤からアクションシーンが多く、ノンストップのアクションサスペンス映画の仕上がりで、ラストまで飽きることなく楽しめる映画。終盤の波乱要素はかなり見事な脚本と演出ですが、Jが芸人の永野に髪型といい背格好といい顔といいそっくりなんです。芸人の永野が彼(チョン・ヘギュン)に似せたのかどうかは定かではありません。他の役では普通の髪型なので、もしかしたら永野に似せたのかもしれません。
この映画の見どころは、イ・ドゥソク(パク・シフ)のカリスマ的魅力がとても映画映えしていて殺人犯がアイドル化するのに説得力を与えています。
この映画の怖いところは、凶悪犯罪者でもイケメン無罪になりかねない社会的風潮や遺族の復讐(私刑)を肯定していることです。ラストを見てもそういう演出をしています。皮肉なのかアンチテーゼなのか、時効制度を最終的に否定しているようにも見えます。
殺人の告白 あらすじ
世間を騒がした連続殺人事件から15年後、イ・ドゥソク(パク・シフ)という男が自ら犯人だと名乗り出る。しかし時効成立のため法的に無罪となり、彼は自分の犯した殺人事件について詳細に記した本を出版する。その衝撃的な内容と俳優のように美しいルックスが相まって、一躍人気者となったイ・ドゥソク。だが犯人を探し続けてきた刑事や、恨みを抱く遺族たちが黙って見ているはずもなかった。本の中に最後の未解決失踪事件の真相が書かれていないことに気付いた刑事チェ・ヒョング(チョン・ジェヨン)は、ドゥソクに向かって「詐欺罪で逮捕されるだろう」と言い放つ。そんな中、自分こそが真犯人だと主張するJと名乗る男が現れる……。
殺人の告白 スタッフ
監督:チョン・ビョンギル
脚本:チョン・ビョンギル,イ・ヨンジュン,ホン・ウォンジャン
撮影:キム・ギテ
音楽:キム・ウグン
殺人の告白 キャスト
チェ・ヒョング(強力係班長):チョン・ジェヨン
イ・ドゥソク(告白した連続殺人犯):パク・シフ
ハン・ジス(ウリ物産会長):キム・ヨンエ
チェ・ガンスク(被害者の遺族):チョ・ウンジ
カン・ドヒョク(被害者の遺族):オ・ヨン
TV局長:チャン・グァン
チョン・テソク(ハン・ジスの息子):チェ・ウォニョン
チョン・スヨン(ハン・ジスの娘):ミン・ジア
J(連続殺人事件の真犯人を名乗る男):チョン・ヘギュン
グァンス:ペ・ソンウ