トリハダ 劇場版は、2012年公開の日本映画。日常に潜む狂気や恐怖を描いたホラー作品で、2007年に放送された第1作「トリハダ 夜ふかしのあなたにゾクッとする話を」を皮切りに、09年までにシリーズ計6作が放送されたオムニバスドラマの劇場版。
トリハダ 劇場版 映画批評・評価・考察
トリハダ ‐劇場版‐
脚本:35点
演技・演出:16点
撮影・美術:16点
編集:9点
音響・音楽:7点
合計83点
「トリハダ5箇条」は、幽霊は出ない、超常現象は起きない、音楽で恐怖を煽らない、過度な演出はしない、日常から逸脱しない。というもので深夜ドラマをスケールアップすることなく劇場版として製作されている。それがとても良かったというか、恐怖の表現に工夫があり、時にそう来るかと驚きがあったり面白みがあり楽しめる作品だった。
オムニバス形式なものの、主となるストーリーがあり、分かりやすいもののオチがちゃんと用意されていてラストに納得できたところも個人的には好きな作品だった。
第2話「異常な愛情と執念の6日間」に出演している笹野鈴々音(ささの りりね)という女優さん、身長138㎝でなんともいえないアンバランスさというか特殊メイクらしいものが特にされていないにも関わらず強烈なインパクトがありました。
第3話「好奇心から生まれる想像と漆黒」のついつい覗いちゃうという心理と演出が抜群に良くできていて感心しました。
トリハダ5箇条 解説
幽霊は出ない
上記の通り幽霊による恐怖は無く、人間が持つ狂気などがメインとなっている。
超常現象は起きない
こちらも前述の通り、科学では説明できない現象などは発生しない。
音楽で恐怖を煽らない
基本的にBGMは無く、生音のみで構成されている(ただし、一時的に無音になることはある)。
過度な演出はしない
大きな演出などはなく、ナチュラルな演出方法がとられている。
日常から逸脱しない
パラレルワールド物やSFなどで現実が逸脱しておらず、日常の中で誰にでも起こりうる話を扱っている。
トリハダ 劇場版 あらすじ
プロローグ
第一話「見えざるものの中にある真理」
由美子(木南)はマンションと駅の間にあるトランクルームを借りていた。夜、荷物を置きに行くと、斜め向かいのトランクルームを使っている男と遭遇し…。
第二話「異常な愛情と執念の6日間」
宅配便で働く孝史(古川)は、不在表を見て電話してきた横田(笹野)という女性に家に配達に行く。仕事が終わって家に帰り、コインランドリーで洗濯していると…。
第三話「好奇心から生まれる想像と漆黒」
夜のバスの前の席に座っている女子高生(入来)の携帯電話が目に入った良和(野間口)。ついつい「朝まで一緒うふふ~?」という文字を読んでしまい…。
第四話「理想と現実の相違から訪れる闇」
付き合っている男にしつこくされていると飽きて別れを切り出す葉子(佐津川)。ある日、引っ越したばかりの部屋に帽子を深くかぶった男が鍋を持って訪ねてくる。どうやらシチューを作り過ぎてしまったようなのだが…。
第五話「自身に降りかかった悪夢と結末の相違」
夕子(石橋)が仕事から帰ると、上着のポケットに小さく丸めた紙が入っていてそこには「30」と書いてあった。翌日、出勤するためのバスを降りるとポケットの中に今度は「29」と書いてある紙が入っていて…。
第六話「誘惑と疑念の葛藤と脅迫」
専業主婦の真貴子(白羽)は、毎週金曜日に限って帰りが遅い夫を疑っており「浮気したら殺すから」と言ったものの、それ以上問い詰めたりはしなかった。ある日、真貴子の下にライフスタイルを改善すると名乗った女性から電話がかかってきて…。
トリハダ 劇場版 スタッフ
監督:三木康一郎
エグゼクティブプロデューサー:藤原努
製作:菅井敦,藤本款
プロデューサー:藤原努,梶野祐司 ,岩下裕美,原口陽平
脚本:三木康一郎ブラジリィー・アン・山田八代丈寛,名執健太郎
撮影:榎本正使
特殊メイク:松岡象一郎
美術:村上輝彦
衣裳:城宝昭子
ヘアメイク – :一條純子
照明:尾畑弘昌
録音:野口京治
助監督:高杉考宏
製作:「トリハダ 劇場版」製作委員会
配給:クロックワークス
トリハダ 劇場版 キャスト
谷村美月
木南晴夏
佐津川愛美
石橋杏奈
入来茉里
宮崎美穂(AKB48)
白羽ゆり
野間口徹
松本じゅん
小林高鹿
古川雄輝
菊田大輔
笹野鈴々音