ジュラシック・パークIIIは、2001年公開のアメリカ合衆国の映画。最新バイオテクノロジーで現代に甦った恐竜たちの住む島を描く人気シリーズの第3弾。監督はジョー・ジョンストン。『ジュラシック・パーク』『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』に続くシリーズ第3作である。シリーズの前2作が「マイケル・クライトンによるSF小説の映画化」という形をとっていたのに対し、この作品では基本的に映画独自のストーリーが展開されている。
ジュラシック・パークIII 映画批評・評価・考察
ジュラシック・パークIII(原題:Jurassic Park III)
脚本:27点
演技・演出:15点
撮影・美術:17点
編集:7点
音響・音楽:8点
合計74点
3作目はどんな人気シリーズでも難しいと言われていますが、今作も同様で前2作に比べB級娯楽映画みたいな感じがしますし、無理のある脚本でした。少年が過酷な状況で生き残っている設定なのだから、むしろそれを描いた方が面白かったんじゃないかと思えます。前2作はSFパニックホラーの要素がありましたが、今作は子供向けな感じがしますし、ファミリー映画としては上々の出来なのかもしれません。
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ジュラシック・パークIII あらすじ(ネタバレ)
モンタナ州立大学付属ロッキー博物館。古生物学者のアラン・グラント博士(サム・ニール)は、助手のビリー(アレッサンドロ・ニヴォラ)と一緒に恐竜の研究を続けていた。
そんな2人のもとへ実業家と名乗るポール(ウィリアム・H・メイシー)と妻のアマンダ(ティア・レオーニ)が現われ、恐竜が存在するイスラ・ソルナ島上空を回るツアーのガイドをしてほしいと申し出る。グラントは研究資金を見返りとすることで、彼らの要望を承諾。しかし上空を舞うはずの飛行機は、島に着陸する。
実はポールとアマンダの本当の目的は、8週間前にこの島で行方不明になった息子のエリック(トレヴァー・モーガン)を探すことだったのだ。一行に襲いかかる恐竜たち。やがてグラントは、自力で生き残っていたエリックと遭遇。
そして様々なピンチをくぐり抜け、軍隊の救助により彼らは島を脱出するのだった。
ジュラシック・パークIII スタッフ
監督:ジョー・ジョンストン
脚本:ピーター・バックマン,アレクサンダー・ペイン,ジム・テイラー
原作:マイケル・クライトン
製作:キャスリーン・ケネディ,ラリー・J・フランコ
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ
音楽:ドン・デイヴィス
撮影:シェリー・ジョンソン
VFX:インダストリアル・ライト&マジック
特殊効果:スタン・ウィンストン
編集:ロバート・ダルヴァ
製作会社:アンブリン・エンターテインメント
配給:ユニバーサル,UIP
ジュラシック・パークIII キャスト
アラン・グラント:サム・ニール
古生物学者。8年前のジュラシック・パーク事件の当事者の一人。カービー夫妻の依頼でサイトBを訪れ、8年前以上の冒険に巻き込まれることになる。ヌブラル島の事件によって注目を浴びているものの、化石の発掘費に困窮している。今なおジュラシック・パークについては評価しておらず、「天変地異が起ころうとも絶対にもう恐竜の島へは行かない」と断言していた。だが、カービーが提示した報酬額につられて、着陸しないという条件で、ソルナ島上空のフライトへ同行する。中々事実を話さないカービー夫妻を嫌っていたが、冒険を通して絆を深めていく。ジュラシック・パーク事件と前後して恐竜に対する考えが変わっているらしく、著書の内容も変化したという。本人曰く「事件前は私も恐竜が好きだったが、喰われかける前と後では違う」。インジェン社の行動を「神の真似事」と評し嫌悪している。また、子供嫌いも治ったらしくエリーの息子に「恐竜おじさん」と慕われている。
エリック・カービー:トレヴァー・モーガン
カービー夫妻の息子。2ヶ月前、サイトB付近でパラセールを行って母親の恋人ベンと共に消息不明になる。
インジェン社が遺した施設と非常食料を頼りに、一人で2ヶ月もの間生き残っていた。ラプトル達にガス手榴弾を用いてアランを救ったり、小型の肉食竜除けとしてT-レックスの排泄液を回収するなど、逞しい活躍を見せる。それが性格の表れとして出ているのか、アランから2ヶ月も恐竜の島でよく生き残ったと称賛されたときは、たった2ヶ月しかいなかったと落胆していた。マルコム博士の著作は好きでは無いらしく(エリック曰く「理屈っぽい」)アランと気が合う。物語中盤で両親と再会するも、プテラノドンの襲撃に遭う。雛の餌にされそうになるも、ビリーに救われた。スピノサウルスの襲撃からも逃れ、アラン、両親と共に生還した。
ポール・カービー:ウィリアム・H・メイシー
カービー・エンタープライズの社長と名乗る男性。本人曰くアウトドア派で、アランに結婚記念日のサプライズとしてサイトBのガイドを依頼する。正体は小さなタイル塗装屋の経営者。アウトドア派というのも嘘で実際はK2の標高すら知らない。行方不明になった息子の捜索を警察・大使館に拒否されており、自力で探すために、アラン達を騙して小型飛行機で島を訪れる。しかもアランがサイトBに来たことがあると勘違いしていた。離婚前はアマンダとの口論が絶えなかったが、物語の進行に伴い家族との絆を取り戻し、家族を守る為に自ら囮となってスピノサウルスを引き付ける等、勇敢な一面も見せた。軍隊に救助され最後まで生還した。
アマンダ・カービー:ティア・レオーニ
ポールの離婚した元妻。ポールと共に、アランにサイトBのガイドを依頼する。息子を捜したい一心で、島で大声を何度も出すため、その度にアランに注意される。ポールとは離婚しているが、エリックを救助する為に協力しサイトBに同行する。ポールとも物語の中で絆を取り戻し最後まで生還した。
ビリー・ブレナン:アレッサンドロ・ニヴォラ
アランの助手。アランたちと共にサイトBを訪れる。パラグライダーが得意で、かつて命を救われた古いバッグを「お守り」として大事に持っている。最終的にその「お守り」が、アラン達を救うことになる。研究のためと称してラプトルの卵を勝手に回収し、一行を危険に晒してしまう。また、その事がアランに知られたときは「ここ(サイトB)を造った連中と何ら変わらない」と糾弾された。物語中盤、パラグライダーを用いてエリックを救出するためにプテラノドンの群れの中に飛び込み彼を救った。自らはプテラノドンに襲われながら滝の中に姿を消すが、大怪我を負いながらも生存しており、アラン達より先に救出されていた。アランと再会した際に彼の大切な帽子を返している。
ユデスキー:マイケル・ジェッター
サイトBに行くために、カービー夫妻が雇った男性。飛行機の操縦を担当する。銃は持っているが戦闘は専門外。正体は広告代理店の営業マンであり、本当の銃撃のプロが病気になったのでその代理として参加した。卵を取り返しに来たヴェロキラプトルに重傷を負わされ、生存者をおびき出すための罠として使われる。しかし、生存者たちがラプトルの作戦を理解し助けに来なかったため、ラプトルに用済みとして殺害された。木の枝を使ってラプトルに立ち向かう場面があったが、映画では省略されている。サイトBに詳しい者を同行させるようカービー夫妻に指示したため、間接的にアランを島に呼んだ人物。
M.B.ナッシュ:ブルース・ヤング
サイトBに行くために、カービー夫妻が雇った黒人男性。飛行機の操縦を担当する。スピノサウルスの襲撃に遭い即座に島を出ることを決断。クーパーを置き去りにして飛行機を離陸させようとしたが、飛行機がスピノサウルスと衝突した為に大破。ポールの衛星電話で救助を要請している最中、スピノサウルスの襲撃を受けて衛星電話を所持したまま捕食される。その後、彼が所持していた衛星電話は、スピノサウルスの排泄物の中から見つかった。身に着けているドッグタグから、元・米軍の上級曹長だったことがわかる。
クーパー:ジョン・ディール
サイトBに行くために、カービー夫妻が雇った男性。職業は傭兵。飛行機で騒動があったときにアランを殴って気絶させる。最初に着陸した際、スピノサウルスの襲撃を受け、密林の中で応戦するが一人逃げ後れしまう。銃の腕もスピノサウルスには通用せず、離陸しようとする飛行機の前に立ちふさがって助けを求めたが、追ってきたスピノサウルスに捕食され最初の犠牲者となった。結果的にスピノサウルスを飛行機の進路上に誘導してしまい、飛行機はスピノサウルスと衝突。そのために飛行機が飛び立てず、以後アラン達が島から脱出できなくなる原因となった。
エリー・デグラー(旧姓:サトラー):ローラ・ダーン
アランのかつての恋人。古植物学者で、8年前のジュラシック・パーク事件の当事者の一人。現在でもアランとの友情は続いているが、外交官のマーク・デグラーと結婚しており、チャーリーと言う3歳の息子と女の子の赤ちゃんの2人の子供がいる。一行がスピノサウルスに襲われている真っ最中、アランからの電話を聞き、これが最終的にアラン達を救うことになる。
マーク・デグラー:テイラー・ニコルズ
エリーの夫。国務省に勤務している。
チャーリー・デグラー:ブレイク・マイケル・ブライアン
エリーとマークの息子。赤ちゃんの妹がいる。
ベン・ヒルデブランド:マーク・ハレリック
2ヶ月前、エリックと共にサイトB付近のパラセーリングをした男性。アマンダの新しい恋人。エリックと共にパラセールを行っている際に船の操縦員が消えてしまった為、やむを得ず島へ降下する。木に引っかかったところまでは、ビデオカメラの映像で生存が確認されていた。木からぶら下がったまま死亡し、ミイラのような遺体となって発見された。未公開シーンで降りる前にラプトルの襲撃に遭い死亡したことが明かされた。
エンリケ・カルドソ:ジュリオ・オスカー・メチョソ
違法のパラセーリングを行う「Dino-Soar」と言う会社のオーナー。船の操縦も行う。序盤でエリック達をパラセーリングさせている途中、船の上から姿を消す。最後まで船から消えた理由は明かされなかったが、水中の移動が可能なスピノサウルスに襲われたという説と霧の中でプテラノドンに捕獲され、巣で雛の餌にされたという説がある(船の帆に上から穴が空いていたこととエリックがプテラノドンの巣に運ばれた際に人骨が転がっていたことから)。
シェリル・ローガン:サラ・ダニエル・マディソン
大学生で、アランの教え子の1人。フォート・ペック・レイク発掘場でビリーと共に発掘の手伝いをし、ビリーに教えてもらっていた。
ハンナ:リンダ・パーク
エリーの秘書。