AI崩壊は、2020年公開の日本映画。2030年の日本を舞台に、突如として暴走を始めたAIとそれを阻止しようと奔走する天才科学者の攻防を描く。主役の天才科学者・桐生には世界を舞台に活躍する俳優=大沢たかお、すべての鍵を握る有能なAI管理者に賀来賢人、桐生を追う天才捜査官に岩田剛典、泥臭い捜査で桐生に迫る刑事に三浦友和と広瀬アリス、桐生の亡き妻に松嶋菜々子のほか、豪華実力派キャストが集結!キャッチコピーは「その日、AIが命の選別を始めた」。
AI崩壊 映画批評・評価・考察
AI崩壊(えーあいほうかい)
脚本:25点
演技・演出:10点
撮影・美術:16点
編集:7点
音響・音楽:7点
合計65点
細かい描写を見て見ぬふりをすれば・・・全体的にはまずまずの映画なのですが、未来像が1980年代から90年代のSF映画と70年代のポリティカルサスペンスを組み合わせた感じのものでした。これでは斬新さがなく現代のSF映画としては新しさを感じることができませんでした。
僕の個人的な日本の2030年の未来像は、今とそれほど変わってないか、むしろ荒廃しているように思えますし、現状を考慮すれば発展する国家ビジョンがありません。この作品に描かれている世界は今の中国の杭州市などの未来像に近いように思います。AI崩壊より日本崩壊の方がより身近な未来像でしょうか。。。日本の技術革新は世界から大幅に遅れをとり、その結果、極端な合理化をするためにAIを推進したといったような未来世界の方が身近に思えたかもしれません。今作の中では医療用AIが国民の優劣を判断し、殺戮する流れでした。
主人公が使っているノートPCでしかもメーカーが韓国のLG。そこは台湾のASUSじゃないのか?とかNECや富士通、東芝に声をかけなかったのかとちょっと考えてしまいますね。あと、丸腰の相手にレトロな銃器で犯人を射殺しようとする警察の特殊部隊なんて現在も未来でもおかしいでしょう。最悪、ゴム弾やテーザー銃を使うでしょ。みたいな基本的に非現実的なシーンが多いんです。全体的に演出が米国のSFアクション映画由来のものが多く、どうしてそのように演出されているのかを理解せず、ビジュアル面だけ拝借した感じでした。とても残念です。
今作品はAmazonプライムで見ました。
AI崩壊 あらすじ
2030年。AIが全国民の個人情報や健康を完全に管理し、生活に欠かせぬインフラとなっていた。医療AIのぞみの開発者・桐生浩介(大沢たかお)は、その功績が認められ、娘を連れ立って日本に久々に帰国した彼は英雄のように扱われた。しかし突如のぞみが暴走し、人間の生きる価値を選別し、殺戮を始める。警察庁の天才捜査官・桜庭(岩田剛典)は、開発者の桐生をAIを暴走させたテロリストと断定。警察は日本中に張り巡らされたAI監視網で、逃亡する桐生を追い詰めていく。桐生の亡き妻でAI共同開発者である望(松嶋菜々子)の弟で、桐生が開発したAIを管理していた西村(賀来賢人)も奔走。一方、所轄のベテラン刑事・合田(三浦友和)と捜査一課の新米刑事・奥瀬(広瀬アリス)は足を使った捜査で桐生を追う。日本中がパニックに陥る中、テロ容疑をかけられた桐生は決死の逃亡劇を繰り広げていく。
AI崩壊 スタッフ
監督・脚本:入江悠
音楽:横山克
主題歌:AI「僕らを待つ場所」(EMI Records / UNIVERSAL MUSIC)
企画・プロデューサー:北島直明
製作:沢桂一,池田宏之,菊川雄士,石垣裕之,森田圭,武田京市,弓矢政法,平野ヨーイチ,田中祐介,角田真敏,小泉貴裕
エグゼクティブプロデューサー:伊藤響,松橋真三
ラインプロデューサー:佐藤圭一朗
撮影:阿藤正一
照明:市川徳充
録音:古谷正志
美術:小島伸介
装飾:酒井拓磨
編集:今井剛
スーパーヴァイジングサウンドエディター:勝俣まさとし
VFXスーパーバイザー:赤羽智史
スタイリスト:荒木里江
ヘアメイク:本田真理子
監督補:岸塚祐季
助監督:山岸一行
制作担当:吉田信一郎
AI監修:松尾豊(東京大学大学院 工学系研究科 教授),松原仁(公立はこだて未来大学 教授),大澤博隆(筑波大学 システム情報系 助教)
サイバーセキュリティ監修:草場英仁
犯罪心理学監修:越智啓太(法政大学)
警察監修:古谷謙一
医療監修:上村徳郎
医事監修:堀エリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
制作プロダクション:CREDEUS
製作幹事:日本テレビ放送網
製作:映画「AI崩壊」製作委員会(日本テレビ放送網,ワーナー・ブラザース映画,読売テレビ放送,WOWOW,KDDI,電通,ジェイアール東日本企画,コアインターナショナル,GYAO,講談社,CREDEUS,札幌テレビ放送,宮城テレビ放送,静岡第一テレビ,中京テレビ放送,広島テレビ放送,福岡放送)
AI崩壊 キャスト
桐生浩介:大沢たかお
画期的なAI「のぞみ」を開発した天才科学者。AIの不認可故に妻を失い娘を連れてシンガポールへ移住。
西村悟:賀来賢人
浩介の義弟。浩介の開発したAIの運営と管理を行っているHOPE社の代表取締役。
奥瀬久未:広瀬アリス
警視庁捜査一課の新米の刑事。合田とペアを組む。
桜庭誠:岩田剛典
警察庁警備局の理事官。サイバー犯罪対策課を指揮する。
望月剣:髙嶋政宏
サイバー犯罪対策課係長。桜庭の部下。
林原舞花:芦名星
サイバー犯罪対策課捜査官。桜庭の部下。
飯田眞子:玉城ティナ
HOPE社の社員で、有能な広報担当。
橋本翔太:中野剛
官僚。
川本耕三:川守田政人
爆発物処理班。
田中英子:余貴美子
初の女性内閣総理大臣。
岸謙作:酒向芳
副総理。田中総理死去直後に総理に就任。国家保安法案を推し進めている。
桐生心:田牧そら
浩介の一人娘。日本への帰国を切望していた。
桐生望:松嶋菜々子
浩介の妻。悟の実姉。浩介と一緒にAI「のぞみ」の研究をしていたがガンにより死去。生存中にAI「のぞみ」が認可されていれば治療法が発見されて生きながらえた可能性があるとされる。
合田京一:三浦友和
定年が近い所轄のベテラン刑事。奥瀬とペアを組む。桜庭とは捜査方針で対立する。
前川健吾:野間口徹
HOPE社データセンター所長。
大河原宏:マギー
HOPE社の広報担当。
一ノ瀬湊:黒田大輔
HOPE社の天才エンジニア。
富永英人:毎熊克哉
デイリーポストの編集者。
漁師:蛍雪次朗