魔界転生(まかいてんしょう)リメイク版は、2003年に公開された日本映画。デジタル技術の向上により、1981年版では描写されなかった原作のシーンが映像化され、魔界衆が誕生する様子が描写されています。1981年版で特撮を担当した矢島信男の弟子である佛田洋が特技監督を務めています。全国230劇場で公開され、2003年4月26日・27日の全国週末興行成績(興行通信社)には観客動員数8位で初登場する。やや期待外れの出足であり、『RED SHADOW 赤影』(2001年)の興収7億円前後を目指すスタートとなった。公開2週目は10位。最終興行収入は6.4億円となった。本作は前年に東映の社長に就任した岡田裕介が社運をかけて製作したものの、『RED SHADOW 赤影』に続き、大コケした大作映画の1本と評されている。
魔界転生 映画批評・評価・考察
魔界転生
脚本:15点
演技・演出:5点
撮影・美術:14点
編集:6点
音響・音楽:7点
合計47点
1981年版の出来が非常に良いこともあるんですが、それはリメイクする地点で分かっていた事で、この程度の出来栄えならリメイクしなくてもよかったと思います。
天草四郎役の窪塚洋介は見た目の印象は悪くないけど、活絶が悪くボソボソと話す姿や喜怒哀楽を感じない冷めた感は、リアルなようで映画的でなく演出の失敗に見えます。
また柳生十兵衛役の佐藤浩市も豪快なイメージのある役に対し武芸者とは思えない非力さと未熟さを感じるものでした。そのほかの魔界衆や柳生たちも全員殺陣が下手くそに映り、古田新太が演じる宝蔵院胤瞬はもはやコントでした。頻繁にCG加工やスロー再生などを駆使しているところが多く、コストカットのためのCG演出になっています。
そこはCGで補正するんで、そんくらいで大丈夫ですよ。。。みたいな事言ってそう。
オープニングの出来が一番よく、徐々にたるんでいく残念な出来栄え。
魔界転生 あらすじ(ネタバレ)
島原の乱で死んだ天草四郎時貞が従者のクララお品を従え、堕天使のごとく復活した。10年ほど後、3代将軍徳川家光の時代、徳川幕府滅亡を志す四郎は鷹狩りに来ていた野心家の徳川頼宣を挑発する。彼に秘術を使って蘇らせた配下の現世に無念を抱く魔界衆荒木又右衛門、宮本武蔵、宝蔵院胤舜を差し向ける。又右衛門の襲撃を期に柳生十兵衛を始めとするお雛、伊達小三郎の柳生衆は秘術の生贄に誘拐されたおひろを追って戦いに参加する。秘術を用い、名だたる剣豪たち-荒木又右衛門、宝蔵院胤舜、宮本武蔵、柳生但馬守宗矩、果ては家康をも魔界から転生させた四郎は、将軍・家光危篤の報せにクララお品を従え、頼宣と共に江戸へと向かう。そんな四郎の恐るべき謀略を阻止すべく立ち上がった柳生十兵衛は、立ちはだかる魔界衆を破っていく。戦いで魔界衆を破られた四郎はさらにクララお品の身体を使って徳川家康までも転生させる。江戸城にて遂に四郎と対決。壮絶な戦いの末、四郎を倒すのであった。
魔界転生 スタッフ
製作:「魔界転生」製作委員会(東映、角川書店、日本テレビ放送網、TOKYO FM、讀賣テレビ放送、日本出版販売、東映ビデオ)
監督 : 平山秀幸
脚本 : 奥寺佐渡子
撮影 : 柳島克巳
照明 : 杉本崇
録音 : 松陰信彦
音楽 : 安川午朗
特殊メイク : 原口智生
技斗 : 清家三彦
特撮監督 : 佛田洋
製作協力 : 東映京都撮影所
魔界転生 キャスト
柳生十兵衛:佐藤浩市
天草四郎時貞:窪塚洋介
クララお品:麻生久美子
宮本武蔵:長塚京三
宝蔵院胤瞬:古田新太
荒木又右衛門:加藤雅也
柳生但馬守:中村嘉葎雄
徳川頼宣:杉本哲太
松平伊豆守:柄本明
おひろ:黒谷友香
お雛:吹石一恵
伊達小三郎:高橋和也
磯谷千八:田中要次
徳川家康:麿赤兒
木村助九郎:浜田晃
陣野佐左衛門:國村隼