新宿スワンは、2015年公開の日本映画。和久井健の漫画を実写化した映画ドラマ。新宿の歌舞伎町を舞台に、スカウトマンの青年がさまざまな女性を水商売、風俗、AVといった世界へと送り出しながら奔走する姿を描く。週末観客動員数では1位を獲得し、『シンデレラ』の6週連続1位を阻止した。
新宿スワン 映画批評・評価・考察
新宿スワン
脚本:30点
演技・演出:16点
撮影・美術:15点
編集:7点
音響・音楽:7点
合計65点
若年層向けのVシネマのような映画。園子温監督にしては、全てが控えめな表現に留まっており興行を重視した表現の範囲になっている。このあたりは監督の園子温がどうこうというより、鈴木おさむの脚本が影響しているようにも思える。爽やかな半グレ青春自伝ドラマのようにも見えてしまい、これはギャグなのか本気なのか、というセリフが多く、反社会的な登場人物で構成されているのにも関わらず、まっすぐさを全面に出してきたりと、勘違いして暴走する若者を増やしてしまいそうでもある。この作品以降の綾野剛を見ていると吹っ切れた感があるので、彼にとって俳優として分岐点になった作品なのかもしれない。
新宿スワン あらすじ
一文なしだが野心だけは人一倍ある白鳥龍彦(演:綾野剛)は、新宿・歌舞伎町に乗り込んで一旗揚げようと決意する。ひょんなことから彼は、名の知れたスカウトマンとして数々の伝説を持つ真虎(演:伊勢谷友介)に誘われてスカウト会社バーストの社員に。歌舞伎町をゆく女性たちに声を掛けては、水商売、風俗、AVの仕事をあっせんし、その紹介料をつかんでいく龍彦。さまざまな人物や出来事と対峙しながら、彼はスカウトマンとして、一人の人間として大きく成長していく。
新宿スワン スタッフ
プロデューサー – 山本又一朗
監督 – 園子温
脚本 – 鈴木おさむ、水島力也
原作 – 和久井健「新宿スワン」(講談社「週刊ヤングマガジン」刊)
企画 – 古川公平、瀧藤雅朝
共同プロデューサー – 富田敏家、鈴木剛
撮影 – 山本英夫
照明 – 小野晃
美術 – 磯見俊裕、仲前智治
録音 – 小宮元
音響効果 – 斉藤昌利
音楽 – 大坪直樹
編集 – 掛須秀一
主題歌 – MAN WITH A MISSION「Dive」(Sony Music Records)
挿入歌 – UVERworld「Collide」(gr8!records)
企画協力 – 講談社、ヤングマガジン、dTV
配給 – ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
制作プロダクション – トライストーン・エンタテイメント
製作 – 「新宿スワン」製作委員会(講談社、トライストーン・エンタテイメント、ジャパン・ミュージックエンターテインメント、ハピネット)
新宿スワン キャスト
白鳥龍彦 – 綾野剛、(少年時代) KAITO
南秀吉 – 山田孝之、(少年時代) 泉大智
アゲハ – 沢尻エリカ
葉山豊 – 金子ノブアキ
関玄介 – 深水元基
時政 – 村上淳
洋介 – 久保田悠来
栄子 – 真野恵里菜
梨子 – 丸高愛実
毒山 – 一ノ瀬ワタル
アキオ – 長田成哉
松方社長 – 安田顕
涼子 – 山田優
山城神 – 豊原功補
天野修善 – 吉田鋼太郎
真虎 – 伊勢谷友介